技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

技術者のための高分子粘弾性入門講座

技術者のための高分子粘弾性入門講座

~測定と結果の見方・利用法~
大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、ほとんど数式をもちいず(使うのは掛け算・割り算だけ)、レオロジーの基礎事項と測定方法をやさしく解説いたします。

開催日

  • 2014年2月3日(月) 10時30分 16時30分

プログラム

 高分子や複合材料の成形加工において、粘弾性 (レオロジー的性質) が関係している分野は多い。これらの分野の技術者がレオロジーを使って研究・開発をしようとしても、レオロジーのみかけの難しさ (まず数式、その他測定上の約束事項など経験的な部分) のため、特に初心者にはレオロジーそのものが大きな壁になっている。
 本講習会では、ほとんど数式をもちいず (使うのは掛け算・割り算だけ) 高分子の粘弾性の測定と結果の見方や利用法をやさしく解説する。
 単体高分子・高分子ブレンド・高分子コンポジットについて、分子運動や凝集構造と粘弾性の関係をわかりやすく解説し、成形加工性との関連を明らかにする。粘弾性データと粘度曲線・法線応力差の関係、伸長粘度とブロー成形・発泡成形・真空成形性の関係、ダイスウェルと法線応力差の関係などをわかりやすく述べる。
 高分子ブレンドについては海島構造における島相サイズの制御など、高分子コンポジットについては、フィラーの分散制御、特にナノカーボンや炭素繊維・ガラス繊維充填系のプレスや射出成形におけるフィラーの分散制御について述べる。
構造と粘弾性の関係については、X線CTによる三次元構造や電子顕微鏡・原子間力顕微鏡を駆使した、目で見るミクロ・ナノ構造と粘弾性の関係を明らかにする。以上、全て測定データにもとづいてわかりやすく説明し、技術者が「業務に使える粘弾性 (レオロジー) 」を習得できるようにする。

  1. 粘弾性の基礎:全て図解
    1. 応力とひずみ (力と応力の違い、変位・伸びとひずみの違い)
    2. 粘性・弾性・粘弾性
    3. 緩和時間とは (粘度÷弾性率なんだけど)
    4. 測定法の基礎 (測定時の注意点、データをどうまとめるか)
    5. 時間-温度の重ね合わせとは
  2. 高分子メルト (溶融物) の粘弾性と流動性
    1. 単体高分子の粘弾性 (データをどうみるか、どう使うか)
      1. 高分子のからみ合いと粘弾性
      2. 粘度と法線応力、法線応力効果とダイスウェル
      3. 伸長粘度と成形性の深い関係
    2. 高分子ブレンドの粘弾性
      1. 海島構造と粘弾性
      2. 溶融混練による分散相サイズの制御
      3. 粘弾性から分散相平均サイズ・界面張力を求める
      4. 共連続構造と粘弾性
    3. 高分子コンポジットの粘弾性
      1. ナノカーボンやその他のフィラーの分散制御
      2. 高分子中でのフィラーの分散状態と粘弾性
      3. ナノカーボンのネットワーク形成と粘弾性・導電性
      4. 射出成形におけるフィラーの分散制御
  3. 高分子固体の粘弾性
    1. 粘弾性の温度依存性から何がわかるか
    2. 粘弾性データによるブレンド状態の評価
    3. 粘弾性データによる延伸物の高次構造評価
    4. 衝撃破壊と粘弾性
    • 質疑応答・名刺交換

会場

大阪市立中央会館

1F 第1会議室

大阪府 大阪市 中央区島之内2丁目12-31
大阪市立中央会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,600円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき47,250円 (税込)
    • 2名同時にお申し込みいただいた場合、2名で49,980円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/7 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と構造・物性制御 オンライン
2025/3/7 難燃剤、難燃化技術の基礎と最新動向 オンライン
2025/3/10 UV硬化型樹脂の基礎と硬化過程の測定法及び評価・解析手法 オンライン
2025/3/10 エポキシ樹脂の化学構造と硬化剤および副資材の使い方 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/12 Tダイ法による押出成形とトラブル対策 オンライン
2025/3/12 高温/直流高電界下における高分子絶縁材料の特性と評価法 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/13 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン
2025/3/13 熱伝導性フィラーの充填・表面処理技術とポリマー系コンポジットの開発、微視構造設計・特性評価技術 オンライン
2025/3/13 高屈折率ポリマーの合成法と応用、およびそれらの評価方法 オンライン
2025/3/13 エレクトロニクス産業用高分子フィルムの基礎から最新動向講座 オンライン
2025/3/14 高分子材料のレオロジー (粘弾性) の基礎と動的粘弾性測定 オンライン
2025/3/14 プラスチック射出成形の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/3/14 高分子材料の結晶化度測定と分子構造解析およびその応用 オンライン
2025/3/17 高分子劣化のメカニズムと添加剤による対策や材料分析技術 オンライン
2025/3/17 UV硬化型樹脂の基礎と硬化過程の測定法及び評価・解析手法 オンライン
2025/3/17 粘着の基礎と剥離のメカニズム オンライン
2025/3/17 摩擦・摩耗の基礎と試験・評価・解析法 オンライン
2025/3/17 スラリーの特性と評価法および調製・制御の勘どころ 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2024/2/29 セラミックス・金属の焼成、焼結技術とプロセス開発
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発