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粘弾性挙動によるプラスチック成形品の残留応力の発生と解放のメカニズム

粘弾性挙動から残留応力を紐解く、予測する

粘弾性挙動によるプラスチック成形品の残留応力の発生と解放のメカニズム

~粘弾性挙動の時間・温度換算則の誘導方法とその活用法 / プラスチックの時間・温度に伴う各種事象の予測法~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2024年3月5日〜18日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2024年3月5日まで承ります。

概要

本セミナーでは、粘弾性挙動の解釈法とその利用法、粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構と低減化法を解説いたします。

開催日

  • 2024年2月22日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など
  • プラスチックの不良対策で課題を抱えている担当者

修得知識

  • プラスチックの基本特性である粘弾性特性及び熱粘弾性特性の基礎
  • 残留応力の発生機構
  • 残留応力の理論的、実験的解析方法
  • 残留応力の低減方法並びに積極的な利用法
  • 粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱い
  • 粘弾性特性に成立する時間-温度換算則の概念
  • 時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎
  • 残留応力+溶剤による耐ストレスクラッキング性
  • 成形不良低減の新射出成形法

プログラム

 粘性的性質と弾性的性質が混在する粘弾性特性は、全ての素材に見られる挙動です。粘弾性挙動は、素材の弾性率が時間及び温度の関数として変動することから、力学的取り扱いが非常に複雑になります。プラスチック素材は、この挙動が200°C内で液体から固体へと変化することから、他の素材に比べ一般的な使用温度範囲において、力学的な扱いに注意が必要です。
 この粘弾性挙動に伴って、プラスチック成形品には、成形時に殆どの場合において残留応力が生じます。この残留応力は、粘弾性挙動によって解放され、寸法変化や破壊等の経時的な不良を引き起こします。プラスチックの粘弾性挙動の時間、温度依存性には、時間-温度換算則が成立し、この法則を用いて残留応力解放に伴う変形や強度の長期予測、及び繊維強化プラスチックの諸特性の時間、温度依存性の長期予測等が可能となります。
 ここでは、プラスチックの最も重要な粘弾性挙動の解釈法とその利用法、粘弾性挙動に伴う残留応力の発生メカニズム及び解放メカニズムを説明します。さらに、時間-温度換算則の成立確認方法とこの換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形予測法、強度及び変形の長期予測法、加速試験の各事象への応用方法について説明します。最後に、成形不良低減の新しい種々の射出成形法を紹介します。

  1. プラスチックの最も重要な粘弾性の基礎知識
    1. 粘弾性特性・熱粘弾性特性とは
    2. 粘弾性特性・熱粘弾性特性の利用方法
    3. 粘弾性に伴う特異現象
      • クリープ変形
      • 応力緩和
  2. 粘弾性体の力学の基礎
    1. プラスチックの応力とひずみ
    2. 粘弾性挙動と粘弾性モデル
    3. 応力-ひずみ関係式 (構成方程式の誘導方法)
  3. 粘弾性挙動によって生ずる残留応力の発生メカニズム
    1. 残留応力の発生要因
    2. 硬化過程で生じる残留応力の発生メカニズム
    3. 冷却過程で生じる残留応力の発生メカニズム
    4. 残留応力の理論的・実験的解析手法
  4. 粘弾性材料の時間-温度換算則とその利用方法
    1. 時間-温度換算則の基礎概念
    2. 時間-温度換算則の成立検証方法
    3. 時間-温度移動因子 (アーレニュウス型、WLF型)
    4. 時間-温度換算則の利用方法
  5. 時間-温度換算則を用いた各種事象の予測方法
    1. マスター曲線を用いたクリープ変形の長期予測法
    2. マスター曲線を用いた残留応力開放に伴う変形の長期予測法
    3. マスター曲線を用いたCFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
    4. マスター曲線を用いたプラスチックの諸特性の加速試験方法
  6. 成形不良低減の新射出成形法の紹介
    1. 新射出発泡成形法
    2. 新射出中空成形法
    3. 新射出圧空成形法
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 36,200円 (税別) / 39,820円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

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  • 「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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  • セミナー資料は、紙媒体のテキストを送付、およびPDFファイルをダウンロードいただきます。
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  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
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  • 視聴期間は2024年3月5日〜18日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、紙媒体のテキストを送付、およびPDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
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  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
本セミナーは終了いたしました。

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