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バイオ医薬品製造におけるエコシステムと製造コスト削減のポイント

バイオ医薬品製造におけるエコシステムと製造コスト削減のポイント

~製造コストに対する影響因子と考慮事項、設備設計、プラント運用でのコスト削減 / 抗体医薬品製造のトレンド、培養、精製プロセスの強化の具体的な事例~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年6月2日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 バイオ医薬品の製造におけるエコプロセスの導入

(2023年6月2日 10:30〜12:00)

 細胞培養による複雑な生産系を用いるバイオ医薬品製造プロセスの課題の一つは、低分子医薬品に比べ多くの費用が必要となることであった。そのため昨今の産業界における持続可能な生産への潮流は、バイオ医薬品製造にも積極的なパラダイムシフトを期待している。
 この講演では、様々な製造戦略やプロセス強化の最新のシナリオが、いかに経済性とエコロジーを両立し総合的な価値を生み出すのかを、具体的な事例をもとに紹介し解説を行う。

  1. 抗体医薬品製造のトレンド
    • バイオ医薬品製造のエコシステム
    • バイオ医薬品製造のトレンド
  2. エコフレンドリーなバイオプロセスへの課題
    • CO2排出量の削減
    • 製造コストに対する影響因子と考慮事項
  3. プロセス強化によるサステナビリティの達成
    • プロセス強化と連続生産
    • 連続生産の効果
  4. アップストリーム工程強化のアプローチ
    • アップストリームの強化シナリオ
    • 灌流培養の活用
    • 高密度での細胞凍結保存
    • 高密度培養のハーベスト
  5. ダウンストリーム工程強化のアプローチ
    • マルチカラムクロマトグラフィーの効果
    • フロースルー精製のインパクト
    • SPTFFの活用
    • バッファの効率化
    • エコフレンドリーな界面活性剤
  6. デジタル化とPATによるプロセスコントロール
    • プロセス管理戦略とリアルタイム分析の活用
    • デジタルトランスフォーメーションの必要性
  7. まとめ
    • 質疑応答

第2部 コスト削減をふまえたバイオ医薬品の設備設計、プラント運用用

(2023年6月2日 12:45〜14:45)

 バイオ医薬品原薬工場に特化した施設・設備の計画から立上げまで、及びバリデーションの構築・保全計画について、一般的なバイオ医薬品の製造工程をベースに解説します。医薬品の開発から上市までのスピードアップが求められる中、製造施設の構築 (工場建設や既存施設改造) は失敗せずにいかにスムーズに立ち上げるかがキーとなっています。一方で製造施設の建設はFSや能力設定等の検討から基本計画・基本設計・詳細設計・建設工事・試運転・立上げ後の保全活動・バリデーションと各フェーズを経て実施されます。
 本セミナーでは、その各フェーズにおける留意すべきポイントをコスト削減の観点から経験と失敗を交えて紹介したいと考えています。

  1. バイオ医薬品製造施設の検討時・計画時のポイント
    1. バイオ医薬品の背景
    2. 製造スケール・製造ロット数の決定
    3. 製造施設の検討
    4. スケールアップとフィッティングの検討
    5. スケールアウト
    6. シングルユースとステンレス製造設備
    7. バイオ医薬品の製造工程とその留意点
  2. 建設プロジェクト時のポイント
    1. 建設プロジェクトの流れ
    2. GMPへの対応、バリデーション構築
    3. 設計時の留意点
      1. 生産性/設備スペックの決定/シングルユース設備の留意点
      2. 洗浄 (CIP) /滅菌 (SIP) /データの収集と活用/その他の留意点
      3. 省エネルギー/製造用水設備と排水処理設備
    4. 据付時 (施工時) の留意点
    5. 試運転時の留意点
  3. バリデーションと建設後の保全活動
    1. バリデーション体系の構築
    2. 保全項目と保全計画
    3. 保全活動の最適化
    • 質疑応答

第3部 スケールアップ検討を低コストで実施するためのポイント

(2023年6月2日 15:00〜16:30)

 バイオリアクターで効率的に物質生産を行うためには、用いている装置の成り立ちや設計上の特徴を理解し、正しく操作することが欠かせません。
 本講では正しく操作するために重要となる各種パラメーターの概要・取得法を簡潔にご紹介します。これらの活用が開発の無駄を省き、スケールアップ操作やプロセス改良の一助となれば幸いです。

  • バイオリアクターの成り立ち (復習)
  • バイオリアクターの性能評価や効率的な操作に活用すべき各種パラメーター
  • スケールアップの方法論、実際面
  • バイオものづくりの低コスト化・高効率化に向け、これから期待されること
  • 質疑応答

講師

  • 伊藤 隆夫
    メルク株式会社 プロセスソリューションズ事業本部
    プリンシパルコンサルタント
  • 上根 祐
    キリンエンジニアリング株式会社 医薬・バイオプロジェクト部
    シニアマネジャー
  • 長森 英二
    大阪工業大学 工学部 生命工学科
    准教授

主催

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  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

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本セミナーは終了いたしました。

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