技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

糖鎖分析を活用したバイオ医薬品の品質管理への応用

糖鎖分析を活用したバイオ医薬品の品質管理への応用

~糖鎖分析における直接解析法の特徴について解説 / バイオ医薬品の品質管理に必要な技術~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年8月16日(火) 10時30分 16時00分

プログラム

第1部 糖タンパク質上の糖鎖パターン解析方法

- 迅速定量から直接解析まで –

(2022年8月16日 10:30〜13:00)

 糖タンパク質上の糖鎖はタンパク質の翻訳後修飾として付加されます。この糖鎖修飾はタンパク質の翻訳直後の品質管理から分泌後の代謝経路まで様々な段階でその運命を決定づけるシグナルとして機能しています。また、その生合成経路の分岐点と終点があいまいであるため、その構造パターンに揺らぎを持っています。この糖鎖構造の揺らぎはその生合成環境を反映しており、疾患診断やタンパク質製剤の品質管理において重要なバイオマーカーとなります。
 ここでは、タンパク質上の糖鎖パターンの迅速解析法を中心として、前処理工程を有する分析技術と、直接解析法まで、その特徴について概説いたします。

  1. 糖質科学概論
    1. 糖と生命
      1. エネルギーとしての糖鎖
      2. 糖鎖の代謝
    2. タンパク質の生合成と翻訳後修飾
      1. 糖タンパク質の生合成経路
      2. 翻訳後修飾の種類と多様性の意義
    3. バイオマーカーとしての糖鎖
      1. 血清型・血液型
      2. 糖鎖抗原と診断
      3. 体内代謝マーカーとしての糖鎖
  2. 糖質分析概論
    1. 糖鎖分析の化学
      1. 糖の化学
      2. 糖標識の化学
      3. なぜ標識が必要なのか?
    2. 糖鎖の質量分析
      1. ラマン光学活性分光で分かること
      2. 今後の課題と展開
  3. 糖タンパク質分析の最先端
    1. 糖タンパク質糖鎖の分析法
      1. 糖タンパク質から糖鎖を切断する方法
      2. 糖タンパク質から糖鎖を切断しない方法
    2. タンパク質糖鎖の直接解析
      1. なぜ糖タンパク質糖鎖の直接解析は難しいのか
      2. 糖鎖イオン化効率の問題と克服に向けた着目点の変換
      3. タンパク質糖鎖の直積解析技術とその特徴
        迅速糖鎖分析技術の未来
    • 質疑応答

第2部 バイオ医薬品の品質確保と糖鎖分析

(2022年8月16日 14:00〜16:00)

 バイオ医薬品の多くは糖タンパク質です。糖鎖部分はその医薬品の生物活性、体内動態、免疫原性などに影響を及ぼすことがあります。糖タンパク質バイオ医薬品の開発において、糖鎖の構造や、糖鎖の構造と機能の関係を理解することは重要です。また、糖鎖は製造方法に依存して変化することが知られており、適切な製造方法の開発・管理と品質管理が求められます。
 本セミナーでは糖タンパク質バイオ医薬品の品質評価、製造、品質管理と、糖鎖分析の要件について概説します。

  1. 糖タンパク質バイオ医薬品の糖鎖構造と機能
    1. 抗体医薬品
    2. リソソーム酵素
    3. エリスロポエチン
  2. 糖タンパク質バイオ医薬品の糖鎖解析方法
    1. 医薬品 (原料) の確認試験
  3. 糖タンパク質バイオ医薬品の品質確保と糖鎖分析
    1. 品質評価
    2. 製造工程開発・管理
    3. 品質管理
  4. その他
    • 質疑応答

講師

  • 比能 洋
    北海道大学 先端生命科学研究院
    教授
  • 川崎 ナナ
    横浜市立大学大学院 生命医科学研究科 創薬再生科学研究室
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/25 無菌・滅菌製品、滅菌プロセス、滅菌バリデーション業務者教育コース (初級・入門 Aコース + 中・上級 Bコース) オンライン
2024/4/25 具体的データ事例を用いた安定性試験の統計解析と規格設定 オンライン
2024/4/25 滅菌の基礎と滅菌バリデーション入門 オンライン
2024/4/25 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2024/4/25 変形性関節症の発生機序、薬物治療と再生医療の開発 オンライン
2024/4/26 化学物質を扱う研究所における法規制に準拠した「薬品管理」の進め方 オンライン
2024/4/26 製造員、試験検査員、品質保証員のGMP教育訓練と実効性評価 オンライン
2024/4/26 製品品質照査の活用による製造工程、原料・資材及び製品規格の妥当性検証 オンライン
2024/4/26 GMP監査と当局査察・無通告査察対応セミナー オンライン
2024/4/26 改正GMPに対応した製品品質照査とCAPAの具体的進め方 オンライン
2024/4/26 中東主要国の薬事規制比較と現地対応手法 オンライン
2024/4/26 バイオ医薬品に残存する宿主細胞由来タンパク質 (HCP) の測定並びに原因と改善策を含めた品質及び安全性に及ぼす影響 オンライン
2024/4/26 ICH M7ガイドラインに則ったニトロソアミン類不純物の評価・管理に関する最新動向と当局の考え方 オンライン
2024/4/30 医薬品・バイオ技術のライセンスと研究提携における「経済条件」 の決め方及びリスク対策 オンライン
2024/4/30 新規モダリティにおける特許の現状および特許戦略 オンライン
2024/5/1 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/5/1 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2024/5/7 GMP査察の指摘事項をふまえたQA・バリデーションの考え方と対応/回答時の留意点 オンライン
2024/5/7 医薬品開発における事業性評価・ポートフォリオ分析と意思決定手法 オンライン
2024/5/7 安全性定期報告書等の作成にむけた安全性集積データの見方・評価と文章作成のコツ オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2020/12/24 バイオ医薬品 (抗体医薬品) CTD-CMC記載の要点
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用