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鮮度保持包材の開発事例と鮮度の定量化

鮮度保持包材の開発事例と鮮度の定量化

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、鮮度保持包材について、防曇フィルムや無孔通気性フィルムによる鮮度保持の事例を交えて解説いたします。

開催日

  • 2021年4月16日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 収穫後の青果物の鮮度劣化メカニズム
  • 外部環境・青果物内部の生理的状態と鮮度劣化の関連
  • 透明蒸着フィルムの基礎的な特長
  • 透明蒸着フィルムの採用事例
  • 透明蒸着フィルムとサステナブル戦略
  • 青果物の鮮度に影響を及ぼす収穫後生理に関する知識
  • 鮮度の客観的評価法としてのデータ測定法、データ処理法

プログラム

第1部 細胞膜機能の観点から見た青果物の鮮度劣化メカニズム

(2021年4月16日 10:30〜12:10)

 食料の不要な廃棄・ロスを削減するには、青果物の鮮度劣化を抑制する技術が必要である。またそのためには、収穫後生理を理解する必要がある。本講演では、特に細胞膜機能の観点から見た鮮度劣化の測定手法について紹介する。

  1. 収穫後における食料のロスと廃棄と食品品質
    1. 食料需要の増大への対処
    2. ポストハーベストのロス、廃棄、非分配
    3. 世界を養うために忘れてはいけないこと
    4. 品質の要素と基準
  2. 細胞間隙:水とガスの通路が収穫後にどう変わるか
    1. 細胞間隙の機能
    2. X線CTによる細胞間隙の可視化
    3. 間隙閉塞がもたらす収穫後生理
  3. 細胞膜の物性と鮮度劣化
    1. 細胞膜水伝導係数 (水透過係数)
    2. アクアポリンの関与とその収穫後の経時変化
    3. 細胞膜の化学変化と膜物性
    4. 匂い成分による鮮度の評価と制御
  4. 細胞膜物性を指標とした青果物品質評価技術の開発に向けて
    • 質疑応答

第2部 透明蒸着バリアフィルムの開発と社会課題解決

(2021年4月16日 13:00〜14:40)

 四半世紀にわたる透明蒸着バリアフィルムの販売とパッケージ提供を通じて、どのように社会課題の解決を図ってきたか、また今後の展望について凸版印刷の総合的な取り組みを解説する。

  1. 透明蒸着バリアフィルム「GLフィルム」とは
    1. バリアフィルムについて
    2. 「GLフィルム」の特長
      • 湿度依存性が少ない
      • 世界最高水準のバリア性と安定性
  2. 採用事例
    1. 賞味期限の延長
      • フードロス対策
    2. 脱塩ビから脱アルミ
      • 減量化
      • 環境対策
    3. 電子レンジ対応
      • 安心
      • 安全
      • 省エネ
    4. 製造課題解決
      • 透明性
  3. 今後の展望と課題
    1. サステナブル戦略とGLフィルム
    2. CO2削減
    3. リサイクラブル
    • 質疑応答

第3部 青果物の収穫後生理と鮮度の定量化技術

(2021年4月16日 14:50〜16:30)

 青果物の品質・鮮度の評価基準は曖昧であり、主観的な手法に頼る傾向がある。本講座では、青果物の特性を考慮した有力な客観的鮮度定量化技術を、最新の研究成果とともに紹介する。

  1. 青果物の鮮度定量化の重要性
  2. 青果物の収穫後生理
    1. 呼吸
    2. 蒸散
    3. クライマクテリックライズ
  3. 青果物の鮮度に影響を及ぼす外的要因と鮮度保持技術
  4. 青果物鮮度の定量化技術 (従来法)
    1. 鮮度定量化の考え方
    2. 主な鮮度評価指標
    3. 質量保持率・水分・目減り・萎凋
    4. 外観
    5. L-アスコルビン酸
    6. 硬度
    7. 細胞膜劣化
  5. 青果物鮮度の定量化技術 (最近の研究例)
    1. 呼吸酵素
    2. メタボロミクスと機械学習を併用した定量化技術
  6. 鮮度定量化の現状と課題
    • 質疑応答

講師

  • 黒木 信一郎
    神戸大学 大学院 農学研究科 食料共生システム学専攻 生物生産情報工学研究室
    准教授
  • 山口 無我
    凸版印刷 株式会社 生活・産業事業本部 パッケージソリューション事業部
  • 牧野 義雄
    東京大学 大学院 農学生命科学研究科 生物・環境工学専攻
    准教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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