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高分子架橋反応メカニズムと架橋密度測定

高分子架橋反応メカニズムと架橋密度測定

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、各架橋の種類、反応機構から架橋構造・反応挙動の解析テクニックまで丁寧に解説いたします。

開催日

  • 2025年8月20日(水) 10時30分16時30分

修得知識

  • 架橋高分子の基礎
  • FT-IRによる高分子の架橋・硬化挙動解析
  • パルスNMRの特徴と測定原理
  • 分子運動性と架橋構造の関係
  • ゴムの架橋構造評価 (緩和時間解析、MQ法)
  • フィラー-ゴムの相互作用の評価
  • ゴムの架橋密度分布 (MQ法)
  • ゴムの劣化度合いの評価
  • 熱硬化性樹脂の硬化挙動の解析
  • 硬化・接着不良のメカニズム解析

プログラム

第1部 架橋高分子の基礎

〜反応・構造・評価〜

(2025年8月20日 10:30〜12:30)

 架橋高分子はイオン交換樹脂やヒドロゲルなど、広範囲な分野で使用されている機能性高分子材料である。本講座では、高分子網目構造を形成するためのさまざまな架橋反応を紹介し、架橋反応と得られる架橋構造について解説する。また、架橋形成反応に関する最近の話題についても言及する。

  1. 架橋高分子について
  2. 架橋反応の分類
    1. 高分子の架橋反応
      1. 化学的架橋
      2. 物理的架橋
  3. 縮合系架橋高分子
    1. フェノール樹脂
    2. エポキシ樹脂
    3. アルキド樹脂
  4. ウレタン樹脂
  5. 付加系架橋高分子
    1. ビニルエステル樹脂
    2. 不飽和ポリエステル樹脂
  6. エポキシ樹脂
  7. 相互進入網目ポリマー
  8. シリコーン樹脂
  9. 付加反応タイプ
  10. ラジカル反応タイプ
  11. SiO2架橋タイプ
  12. 架橋ビニルポリマー
  13. ヒドロゲル
  14. 高吸水性高分子 (SAP)
  15. スマートゲル (インテリジェントゲル)
  16. 架橋高分子の最近の話題
    1. 自己修復材料
    2. 可動性架橋高分子
    3. 可逆的な架橋と自己修復
    4. 動的結合を利用
    • 質疑応答

第2部 FT-IRによる高分子の架橋・硬化挙動解析

(2025年8月20日 13:20〜14:50)

 MOFとは何か、その種類や構造、性質について述べた後に、MOFの一般的な合成法・同定法を紹介します。合成後の一般的な構造解析法、実際に欲しい構造のMOFが得られているかを判断するためのキャラクタリゼーション法の実際や、注意するべき事項などについて触れます。その後、MOFへのガス吸着の基礎や、分離目的に合わせたMOFの設計等について述べ、実験室におけるガス分離実験の方法等についても紹介します。最後に、MOFによるガス分離技術に関する最新のトピックについても触れます。

  1. FT-IRの基礎、スペクトルの解析方法
  2. 分光装置の概要
  3. 樹脂の硬化評価に適したサンプリング方法
  4. FT-IRによる硬化樹脂の分析例
    1. エポキシ樹脂
    2. ポリウレタン樹脂の加熱下における時間変化
    3. UV硬化樹脂
  5. FTIR-ATR
    1. FTIR-ATRの基礎と原理
    2. FTIR-ATRによる硬化樹脂の分析例
  6. ラマン分光
    1. ラマン分光の基礎と原理
    2. コンフォーカル (共焦点) を使った深さ分析
    3. レーザラマンによる硬化樹脂の分析例
    • 質疑応答

第3部 パルスNMRによる高分子の硬化度・架橋密度評価

(2025年8月20日 15:00〜16:30)

 パルスNMRでは「分子運動性」の評価を通じて、架橋高分子材料の硬化挙動および架橋構造に関する知見が得られる。本講座では、基礎的な内容に加え、ゴム材料と熱硬化性樹の評価事例について解説する。

  1. パルスNMRについて
    1. パルスNMRの測定原理と特徴
    2. 横緩和時間と分子運動性
    3. 多量子コヒーレンス (MQ) 法によるゴムの架橋構造評価
  2. 評価事例
    1. ゴム材料
      1. 架橋密度と緩和時間の関係
      2. ゴムパッキンの劣化度評価と寿命予測
      3. MQ法によるゴムの架橋密度の分布解析
      4. MQ法と溶媒膨潤法を用いたフィラー-ゴム相互作用の解析
    2. 熱硬化性樹脂
      1. 架橋構造と分子運動性
      2. 経時測定による硬化挙動の評価
      3. エラストマー入りエポキシ樹脂の架橋構造と相分離構造
      4. 接着剤の不具合解析事例
    • 質疑応答

講師

  • 久保 雅敬
    三重大学 大学院 工学研究科
    教授
  • 小松 守
    サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社 CAD事業本部 要素技術開発部
    シニアアプリケーション
  • 藤村 修平
    株式会社 三井化学分析センター 材料物性研究部 物性解析グループ
    主席研究員

主催

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受講料

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: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

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