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フィルムへの塗工技術とプロセス最適化、トラブル対策

フィルムへの塗工技術とプロセス最適化、トラブル対策

オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年8月18日〜28日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年8月18日まで承ります。

概要

本セミナーでは、塗工と乾燥の基礎から解説し、塗工と乾燥におけるトラブルの原因と対策・未然防止策、スロットダイ、ワイヤーバー、グラビア、コンマ塗工の安定条件確立、塗工設備設計と構成改善の考え方、Roll To Roll製造における工程クリーン化と異物対策について詳解いたします。

配信期間

  • 2025年8月18日(月) 10時30分2025年8月28日(木) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年8月18日(月) 10時30分

受講対象者

  • フィルムの塗工に関連する技術者、開発者

修得知識

  • 塗工と乾燥の基礎理論とトラブル対策
  • スロットダイ、ワイヤーバー、グラビア、コンマ塗工の安定条件確立、塗工設備設計と構成改善の考え方
  • Roll To Roll製造における工程クリーン化と異物対策

プログラム

 Roll To Rollによる機能性フィルムのスケールアップや製造安定化の際に、適正条件を決める考え方が分からなかったり、トラブルが中々解決できずに苦労していませんか? 汎用の塗工方式としてスロットダイが活用されますが、より薄く塗るにはグラビア方式やバー方式が適しているし厚塗りにはコンマ塗工やブレード塗工が適しています。これらは「ツボ」さえ分れば誰でも自分で考えて解析と対策ができるようになります。
 このセミナーでは、現象イメージ作りを助ける演習ツールによる実演を交えながら、新製品開発や塗工製造現場で、塗工問題でお困りの方に塗工の技術の「ツボ」を紹介します。

  1. 新製品開発 実験室から量産化へのスケールアップ
    1. 塗工と乾燥 (開発とパイロットと量産)
    2. フィルムが利用されている製品は?
    3. 製品に占めるフィルム要素
    4. フィルムの構成要素 〜厚みと層数〜
    5. 塗る 〜 溶かした液を塗る (Dry厚 ÷ 濃度=Wet膜厚)
    6. 開発のステップ
    7. 実験室サンプルの改善
    8. パイロット用の塗工液
      • 粘度の適正化
      • 塗工と乾燥のバランス
    9. 量産テスト段階
      • 塗工欠陥と主な原因
        • イブツ
        • スジ
    10. ハジキ
    11. レベリング
      1. 塗布直後
      2. 風ムラ
      3. 基板の凹凸ムラ
    12. 塗工室の気流の数値解析
  2. スピン塗工
    1. 流動支配と乾燥支配
    2. 理論膜厚 (Emsile式)
    3. 厚みと回転時間
    4. 厚み分布と回転数
    5. ペロブスカイト太陽電池のガスフローと平滑性
  3. ワイヤーバー塗工の高精度化と欠陥対策
    1. 塗工部 (ワイヤー有無)
    2. 塗工部 (ワイヤーレスバー)
    3. 実験室の手引きバー
    4. 回転の塗布量への影響は?
    5. 量産と同様の回転方式
    6. 手塗布の回転しない方式
    7. ワイヤレスバーの塗工量
    8. 塗工量の計算
    9. 塗工量の計算値と公知データ
    10. レベリング
    11. 塗布直後のレベリング
    12. 可視化実験系
    13. リップル筋の様子
    14. 粘度とバー形状
    15. スジのレベリング
  4. グラビア塗工
    1. ダイレクト方式 (正転)
    2. リバース方式 (逆転)
    3. キスリバース方式 (バックアップなし)
    4. ドクターチャンパー方式 (密閉型)
    5. ダイレクト方式の液だまり (ギャップと粘度の寄与大)
    6. ダイレクト方式の膜分断 (渦は周速比に依存)
    7. リブ発生条件 (ダイレクトの場合)
    8. リバースの膜転写箇所の流動
    9. リバース方式の塗布可能領域
    10. セルの過充填と部分充填
    11. ブレード後のセル残液
    12. ドクターブレード当て角
    13. ドクターブレード形状
    14. ドクターブレードの押し圧と膜厚
    15. ドクターブレードの当て角と摩耗
    16. ドクターブレードの接触面に作用する力
    17. ドクターブレード当て板
    18. 端部の厚塗り対策
  5. スロットダイの塗工適性と重層塗布
    1. スロットダイで塗れる領域
    2. 薄塗り (スジが限界現象) (狭いギャップが有利)
    3. 最小膜厚 (Ca数との関係)
    4. 塗布可能領域 (Ca数〜h/Hマップ)
    5. Couette-Poiseuille流
    6. Couette-Poiseuille流 (非ニュートン)
    7. リップ形状 (厚塗りと薄塗り)
    8. 上リップの渦
    9. 厚塗りの操作
    10. 背面減圧しない操作方法
    11. より薄く (OverBite) 、より厚く (UnderBite)
    12. ダイヘッドの設置角度
    13. TWOSD (Kiss Coating/Off Rolled Coating)
    14. TWOSD (張力と潤滑のバランス)
    15. TWOSD (ギャップの見積もり)
    16. TWOSD (ダイ構造)
    17. TWOSD (塗工Window)
    18. TWOSD (Ribbingスジの可視化)
    19. TWOSD (Slot渦)
    20. TWOSD (Lip形状)
    21. TWOSD (Lip形状と塗工性)
    22. 同時重層の考え方 (粘度バランス)
    23. 同時重層の考え方 (界面の位置)
    24. 同時重層の考え方 (流量バランスの概算)
    25. 同時重層の考え方 (流量〜粘度バランス)
    26. コーティングロールのギャップ変動
  6. スロットダイの設計 マニホールドとスロット形状の意味
    1. スロットダイを構成する部品
    2. スロットダイの構造
    3. スロットダイ内の流動
    4. マニホールドとスロットの役割り
    5. 配管とマニホールドの違い
    6. スロットとマニホールドの流動
    7. マニホールド差圧による流量減少
    8. マニホールド差圧による流量減少とダイ形状因子
    9. マニホールド差圧による流量減少 (非ニュートン)
    10. マニホールドの断面形状
    11. スロットのテーパー化
    12. テーパー効果の試算
    13. 慣性の影響
    14. 慣性の試算
    15. スロットギャップ偏差の影響
    16. スロットギャップ偏差の影響
    17. スロット内の流動 (非ニュートン)
    18. スロットギャップ偏差の影響 (非ニュートン)
    19. シムとマニホールドのレイアウト
    20. シムとマニホールドの幅位置と厚み分布
    21. シム出口の形状
    22. 傾斜シム
    23. シムの位置ずらし
    24. マニホールド端の形状
  7. ダイ付帯設備
    1. バックアップロール (ベアリング)
    2. バックアップロール (ジャーナル軸受)
    3. バップアップロールたわみ対策
  8. 間欠塗工
    1. 初期の電極製造 (直交貼り合わせ方式)
    2. 初期の電極製造 (マスキング)
    3. 初期の間欠塗工 (開閉ブレード)
    4. コンマロール着脱方式
    5. コンマロール断続回転方式
    6. スロット間欠方式 (流量・ギャップ可変)
    7. スロット沈降対策
    8. スロット端部厚み調整
    9. 塗り切り厚み調整 (ギャップ法)
    10. マニホールド・リターン
    11. ポンプ・バルブ法
    12. 間欠塗工のビード流動 (物質収支)
    13. 間欠塗工のビード流動 (ギャップ制御)
    14. 間欠塗工のビード流動 (流量制御)
    15. 間欠塗工のビード流動 (粒子法シミュレーション)
  9. ブレード塗工 (アプリケーターとコンマコーター)
    1. ブレード塗工の分類 (ナイフ・スティッフ・ベント)
    2. コンマ・コーターの特徴
    3. ナイフ型ブレードの塗工厚み
    4. コンマロールたわみ
    5. 液ダム内の流動
    6. ダム液面と底面
  10. メニスカス塗布またはキャピラリー塗工
    1. メニスカス塗布法 (銀ナノ材料の塗工)
    2. メニスカス塗布法 (US メーカーの特許)
    3. キャピラリーコート法 (OLED)
    4. キャピラリーコーター (フォトマスク)
    5. スロット式キャピラリーコーター
    6. キャピラリーコーター (PEDOT:PSS)
  11. 非ニュートン粘性の見積もり方
    1. 非ニュートン粘性 (指数則)
    2. ビード内の物質収支と剪断速度;Couette-Poiseuille流
    3. 剪断速度と境界層理論 (BlasiusとSakiadis)
    4. 非ニュートン粘性でを加味したスロット流動計算
  12. 乾燥起因の面状トラブルと対策
    1. ベナールセル (ゆず肌)
    2. ハジキ (メカニズム)
    3. レベリングの理論 (Orchard 式)
    4. 風ムラ対策
    5. 乾燥中の発泡トラブル対策
    6. 白化現象の原因と対策
  13. Roll To Roll工程のクリーンルーム
    1. クリーン度の分類 (ISOとUS規格)
    2. 異物のサイズと種類 (人由来・基材・設備由来)
    3. クリーンルームの歴史 (マクロから住み分けへ)
    4. クリーンルームの床 (色と構造)
    5. 最新の技術 (旋回流と上昇気流の組合せ)
    6. フィルターの異物捕捉能力 (HEPAとULPA)
    7. 空調換気の頻度 (部屋サイズと風量)
    8. 半導体工場との違い (作業者の介入とフィルム搬送)
    9. クリーン度診断 (有効なパラメターとクリーン化の条件)
    10. 塗工室の気流の数値解析
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

アーカイブ配信セミナー

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年8月18日〜28日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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