技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
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FDAの医療機器センターであるCDRH (Center for Devices and Radiological Health) は、2020年後半に「Computer Software Assurance for Manufacturing, Operations and Quality Systems Software」 (製造、運用、および品質システムソフトウェアのコンピュータソフトウェア保証) と呼ばれる新しいガイダンスドキュメントの発行をアナウンスしました。
このガイダンスはCDRHが主管していますが、ヒト用医薬品のセンターであるCDER (Center for Drug Evaluation and Research) およびバイオ医薬品のセンターであるCBER (Center for Biologics Evaluation and Research) も協力して活動しています。さらに新ガイダンスの策定には、ISPEのGAMPワーキングチームも加わっています。つまり医療機器のみならず、医薬品にも対応できるものとなる予定です。
これまで一般に医薬品企業や医療機器企業においては、IT化 (自動化) が遅れてしまったり、またはITシステム (コンピュータシステム) の更新を躊躇する事例が多くありました。その理由は何といってもCSV (Computerized System Validation) の実施が義務付けられてきたためです。
CSVでは、多くの文書化を実施しなければならず、医薬品企業や医療機器企業にとって労力、コスト、時間などの観点から、大きな負担になっていました。この負担から企業はIT化等の技術投資について消極的になっていました。そもそもCSVにおける文書は、コンピュータシステムの品質保証のためというよりは、監査や当局査察に提示する目的で作成されてきました。また、企業が費やしたコンプライアンスコストは薬価等に転嫁され、結果的には患者負担になっていました。こういった問題点を解決すべく、新ガイダンスはこれまでのCSVにおける“煩雑さ”を取り除くものとなる見込みです。
また新ガイダンスは、1997年に施行された21 CFR Part 11 “Electronic Records; Electronic Signature”に代わる新しいコンピュータシステムにおけるFDA共通のガイダンスともなります。新ガイダンスの適用範囲は、医薬品や医療機器の製造、測定・分析、品質システムの履行に使用するソフトウェアが対象となります。品質システムの履行に使用するソフトウェアとは、具体的にはERP、LIMS (ラボデータベース) 、LMS (教育管理システム) 、EDMS (ドキュメント管理システム) 、イベント管理システム (苦情・CAPA管理システム) などが相当します。
なお、製品としての医療機器に搭載されるソフトウェアや医療機器プログラムには適用されません。新ガイダンスでは、FDAが2003年に発表したリスクベースドアプローチに加えて、クリティカルシンキングという概念も盛り込まれています。このクリティカルシンキングと呼ばれる概念がCSAの核心となります。
コンピュータシステムで大事なことは、患者の安全性、データインテグリティ、製品の品質などを担保することです。そのため、直接的ではなく、間接的にそれらに影響するシステム (例:教育管理システム) などはいたずらに文書数や文書量を増やす必要はありません。例えば、必ずしもテストスクリプトを作成する必要はありません。大事なことはテスト結果を注視することです。ただし、文書や記録がないということは、実施していないとみなされることになるという原則は変わりません。また文書間におけるトレーサビリティマトリックスも依然として重要です。
本セミナーでは、CSVとCSAの相違点を分かりやすく解説いたします。
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
開始日時 | 会場 | 開催方法 | |
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2025/10/30 | 再生医療等製品・遺伝子治療薬開発のための生物由来原料基準/カルタヘナ法 徹底解説 | オンライン | |
2025/10/31 | CSV手順の最適化 (省力化・効率化・改善) へのヒント | オンライン | |
2025/11/7 | CTD-Q入門 / 外国作成CTD日本申請利用コース (2日間) | オンライン | |
2025/11/7 | CTD-Qのまとめ方 (入門講座) | オンライン | |
2025/11/10 | 医薬品における3極CTDの記載レベル差と外国で作成されたCTDの日本申請への利用の留意点 | オンライン | |
2025/11/12 | 脂質ナノ粒子 (LNP) 、リポソームによる核酸・遺伝子DDSと製剤設計 | オンライン | |
2025/11/13 | グローバルGMPをふまえた非無菌医薬品の製造、品質管理における環境モニタリング・空調・製薬用水の管理範囲と必要レベル | オンライン | |
2025/11/13 | ICH M7/ニトロソアミン不純物のリスク評価・限度値設定と新規ニトロソアミン類の許容摂取量におけるCPCAとリードアクロス設定基準の考え方 | オンライン | |
2025/11/14 | 再生医療等製品・遺伝子治療薬開発のための生物由来原料基準/カルタヘナ法 徹底解説 | オンライン | |
2025/12/26 | GMP基礎講座 (2日間) | オンライン |
発行年月 | |
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2021/11/26 | 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 |
2021/11/10 | 医療機器製造におけるバリデーション基礎講座 |
2021/10/28 | 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版) |
2021/10/28 | 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) |
2021/10/18 | 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠 |
2021/10/15 | 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理 |
2021/10/11 | 抗ウイルス薬 |
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2021/9/22 | パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版) |
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2021/8/31 | 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術 |
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