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感性・感情の可視化と製品開発への応用

感性・感情の可視化と製品開発への応用

~計測のための実験計画の立て方、データ解釈の方法とは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2020年4月1日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部. 脳波計測による感性・感情の評価と製品開発への活用方法

(2020年4月1日 10:00〜12:00)

 感性や感情は心理事象であり、心理変数を生理的指標から評価しようとする分野のことを心理生理学と言い、脳波との対応関係も古くから研究されています。実際のところ、脳波を用いた評価にはまだ分かることに制限がありますが、実験心理学的な手法を組み合わせることで評価の範囲が広がります。本講義では、感性・感情に対する脳波を用いた生理心理学的アプローチについて紹介します。

  1. はじめに
    1. 生理心理学
    2. 感性や感情の心理学
  2. 脳活動と脳波
    1. 自発脳波と事象関連電位
    2. 脳波の記録
    3. 脳波の分析
  3. 脳波を用いた感性・感情評価の実際
    1. 生理計測実験の前提
    2. 脳波で分かる事と適用限界
    3. 計測のための実験計画とデータの解釈
    • 質疑応答

第2部. 官能評価による食品のおいしさの可視化と食品開発への応用

(2020年4月1日 12:45〜14:45)

 食品の味・におい、おいしさの評価では、ヒトの味覚や嗅覚などを使った官能評価が用いられます。機器分析・成分分析も使いますが、ヒトの味覚や嗅覚には叶わないからです。官能評価は「個人差が大きい」、「客観性に乏しい」「再現性に乏しい」などと言われますが、官能評価を理解して実践することで、信頼性のあるデータを出すことができます。ただ、それには、官能評価を正しく学ぶ必要があります。
 本講演では、食品における官能評価の進め方、味・におい、おいしさをどう可視化するかについて、食品開発への応用事例も含めてお話しいたします。

  1. 官能評価の基本
    1. 官能評価の基礎知識
    2. 分析型官能評価と嗜好型官能評価
  2. 分析型官能評価の流れ
  3. 分析型官能評価パネルの選定・育成
    1. 官能能力試験によるパネルの選抜
    2. 官能評価パネルになるための訓練
  4. 分析型官能評価の実施ルール
    1. 官能評価試料の調整
    2. 官能評価に及ぼす心理理的影響
    3. 試料の提示技法
  5. 分析型官能評価の手法
    1. 点識別試験
    1. 特性プロファイル法
  6. 官能評価の環境
  7. 嗜好型官能評価
    1. 嗜好型官能評価の手法
    2. プリファレンスマッピング
    • 質疑応答

第3部. 感性アナライザによる感情の可視化と製品開発への応用

(2020年4月1日 15:00〜17:00)

 近年、感情を知り新製品に応用しようとする試みや、消費者の購買動向を知るために心の中を知る、あるいは部屋や環境の心地評価などにも感情評価が使われるようになった。今回は感情がより正確に取れるしくみとそれを評価する方法について、工学的観点と医学的観点の両サイドからお話する。

  1. 感情と感情取得
    1. 生体信号の基礎 感情が起こる仕組み
    2. 脳から得られる信号の特徴
    3. 脳の信号解析
  2. 医学的見地から感情を知り、脳を知る
  3. 人を知るための脳
    1. 脳の基礎
    2. 脳の研究のこれまで
    3. 脳の知られていることと知られていないこと
  4. 人の感情
    1. 感情はどこからくるか
    2. 感情をどう捉えるか
    3. 感情の解析
    4. 感性のリアルタイム解析
  5. 感情のリアルタイム評価による実事例紹介
  6. 感情の定量解析とその先の未来
    • 質疑応答

講師

  • 岩城 達也
    駒澤大学 文学部 心理学科
    教授
  • 跡部 昌彦
    跡部技術士事務所
    所長
  • 満倉 靖恵
    慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン学科
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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アカデミック割引

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学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

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