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においの見える化を阻むにおいの本質に対応する官能評価、機器分析、においセンサ

においの感覚を数値に変える技術

においの見える化を阻むにおいの本質に対応する官能評価、機器分析、においセンサ

東京都 開催 会場・オンライン 開催
  • ライブ配信セミナーには、特典としてアーカイブ配信が付きます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は2025年8月27日〜9月2日を予定しております。
  • ライブ配信を受講しない場合は、「アーカイブ配信」をご選択ください。

概要

本セミナーでは、においの基礎から解説し、官能評価とGCMSを軸に、におい定量化の理論と実践を体系的に解説いたします。
複合臭・異臭・快不快評価まで網羅し、センサの限界と可能性を科学的に読み解きます。

開催日

  • 2025年8月20日(水) 10時00分16時30分

受講対象者

  • においに関連される食品、香料
  • 材料の研究開発、品質評価、環境保全等
  • におい、香り、悪臭、異臭制御を行われる方

修得知識

  • においの基礎
  • においの定量化を難しくしているにおいの本質
  • 官能評価を定量的にばらつきを抑えて行う方法
  • 機器分析でにおいを定量化する方法と留意点
  • ポータブルのにおいセンサの実現、課題と対処方法

プログラム

 においの本質をしっかりと抑えた上で、においの定量化におけるゴールドスタンダードである官能評価についての知識を深め、においの定量化の軸を確立したうえで、官能評価に対して客観性を上乗せされるGCMSを中心としたにおい分析の基礎および応用を説明する。
 機器分析には必須なサンプル濃縮技術を含む前処理技術について説明し、さらにはにおい嗅ぎを含むGCMS分析をにおい分析として強化する方法を明示する。
 その後、においを簡易的に定量化を目指すにおいセンサがなかなか安心して使えるデバイスにならないのかについて、においの本質をもとに、理論的に説明をする。それをもとに今後のにおいセンサの実用化方法を考察する。
 においの本質について対応しているにおい識別装置についても説明する。また、機器分析では測定が難しい複合臭について、どのような工夫があるかについても説明する。

  1. においを見える化する上で重要なにおいの本質とは?
    1. においの本質に対するよくある誤解8項とは?
    2. においは3の側面で考えるとわかりやすい。
    3. 五感の一つとしてのにおいの位置づけ。
    4. においに原臭は存在するのか?
  2. 嗅覚の検知メカニズム
    1. 鼻の構造と嗅覚レセプター
    2. 嗅覚レセプターの応答機構
    3. 複数の嗅覚レセプターとにおいの応答の関係
  3. 本質の誤解のもとになる複合臭が引き起こす不思議な現象
    1. 飲料の場合
    2. お菓子の場合
    3. ワインの香りの場合
    4. お香の場合
    5. 香り評価のオミッション法とは
    6. 複合臭の特長とその由来は?
    7. 複合臭の特長としてのマスキング
    8. においの分類方法
  4. においの単位とは?
    1. におい物質濃度とにおいの強さの関係
    2. においの強さの単位とは?
      1. 臭気強度
      2. 臭気濃度
      3. 臭気指数
    3. 検知閾値、認知閾値、弁別閾値とは?
    4. 原臭がないため決めにくいにおい質の単位
      1. におい物質とにおいの種類の推定
      2. フレーバーホイール
      3. 官能によるにおい質の表現とQDA法
      4. 自動車ISOのにおい質
      5. SD法
    5. においの嗅ぎ方の違い、オルソゴナルなにおいとレトロネーザルアロマとは
  5. においの見える化方法
    1. 官能評価と機器分析のにおい定量化における位置関係
    2. 日本における、におい測定方法の変遷
    3. 海外におけるにおい強度の測定方法
    4. 臭気指数表現の場合に注意したいこと
  6. 官能評価法における客観性確保の工夫
    1. 分析型官能評価と嗜好型官能評価に違い
    2. 官能評価の種類とばらつきを低減させる工夫
      1. 2点比較法
      2. 3点比較法
      3. SD法
      4. QDA法
      5. 順位法
    3. 自動車車室内における、においの測定法 (ISO)
    4. 官能評価パネルの選定方法
    5. 装置を利用した官能評価
      1. 検知閾値の測定方法
      2. 弁別閾値の測定方法
    6. 官能評価で注意すべき点
  7. 機器分析の種類とにおい測定上に工夫
    1. 成分に分離する方法と成分に分離しない方法
    2. 成分に分離する分析 (GC,GCMS) 装置
      1. その原理
      2. におい嗅ぎGCが必要な理由
      3. 分離分析の解析例
      4. 複合臭に対する分離分析のアプローチ
    3. におい嗅ぎGC,GCMSシステム
      1. 装置の構成
      2. GCMSの出力からアロマクロマトグラムへの変換
      3. アプリケーションとしての、癌臭分析
    4. 複合臭を成分分析できっちり分析してみると?
      1. ビールを香気が再現するまで分析できるか
      2. 二次元GCMSを利用してみたら。
    5. 成分分析用のサンプル前処理技術 (濃縮技術)
      1. HS法とTD法
      2. 直接加熱 固相抽出
      3. SPME法
    6. 分離分析前に行う、においの単離方法
      1. 蒸留法
      2. 抽出法
      3. 吸着法
  8. においセンサ
    1. においの本質を熟考するとポータブルのにおいセンサは実現しない?
    2. 開発されたポータブルなにおいセンサに良く起こる問題
    3. ポータブルにおいセンサが目指せるところは?
    4. においの本質からにおい識別装置の仕組み
      • 装置原理
      • 解析原理
  9. 快・不快度測定
    1. 官能評価による方法
    2. におい識別装置を快、不快測定に適応した例
  10. 成分分析による異臭分析
  11. 複合臭に対するオミッション法の利用

講師

  • 喜多 純一
    株式会社におい科学研究所
    代表取締役

会場

TH企画 セミナールーム
東京都 港区 芝4丁目5-11 芝プラザビル 5F
TH企画 セミナールームの地図

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 40,000円 (税別) / 44,000円 (税込)

受講者の声

  • 香りについての知識があまりなくても理解できるようにかみ砕かれた説明でとてもためになりました。
  • これまで本などを読んでも理解しにくかったところがアニメーション等で表現されていてわかりやすかった。
    チャートを分割する手法はぜひ参考にしたいです。
  • 実際の事例を交えながら説明いただけたので、どんなことができるのかイメージしやすかったです。
    質問に対して誠実に対応をして頂き、大変勉強になりました。
  • 官能系に重点が置かれていたように感じました。
    最近よく耳にする薄膜に吸着するタイプの最新のセンサ等についての活用法や注意点など知見をご紹介いただければと思いました。
  • 分かりやすい説明で良かったです。
    会場で直接質問できたので非常に有意義でした。

複数名同時申込割引について

複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。

  • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
  • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
  • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)

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    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
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  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
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  • アーカイブ配信の視聴期間は2025年8月27日〜9月2日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

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