技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

製剤研究者、製造担当者のための凍結乾燥注射剤 入門

製剤研究者、製造担当者のための凍結乾燥注射剤 入門

~凍結乾燥の基本原理・製剤開発・GMPおよびバリデーション~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年5月17日(火) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 注射剤製造に関連する技術者、管理者、品質担当者
  • 医薬品・製薬における担当者、管理者
    • GMP適合性試験
    • 分析法バリデーション
    • コンピュータバリデーション
    • 注射剤バリデーション
    • 洗浄バリデーション

修得知識

  • 注射剤製造における無菌操作法/最終滅菌法の選択方法、留意点
  • 無菌医薬品製造における剤形別バリデーションの具体的実施法
  • 注射剤製造におけるプロセスバリデーション実施時の留意点

プログラム

 主薬が水溶液の状態で不安定な場合は凍結乾燥注射剤として製品化、発売される。最近、日本国内の各製薬企業で開発されるバイオ医薬品は凍結乾燥注射剤が多くなる傾向にある。また、FDAに承認されたバイオ製剤の剤形別割合 (2004年) を見ても、凍結乾燥製剤が半数近くを占め、溶液注や懸濁注より格段に多い。
 このように日本、アメリカで凍結乾燥注射剤の製剤化が増加する中で「凍結乾燥は難しく何をしたらよいか分からない、バリデーションはどこまでと」よく聞きますが本講座では製薬企業および製薬企業以外のお方で初めて凍結乾燥注射剤の製剤化、製造をされるお方に向けて凍結乾燥の基本原理・製剤設計・凍結乾燥機概要・製造工程・バリデーションおよびスケールアップについて初歩的なことから具体例を挙げて分かりやすく解説する。 またICH Q8が求めているQbD (デザインスペース) を用いての製剤設計についても解説する。

  1. 製剤総則 (注射剤)
    1. 注射剤の定義
    2. 輸液剤の定義
    3. 埋め込み注射剤の定義
    4. 持続性注射剤の定義
    5. プレフィルドシリンジ製剤
  2. 注射剤の要求品質
    1. 無菌性
    2. エンドトキシンフリー (発熱性物質)
    3. 不溶性異物 (不溶性微粒子)
    4. 浸透圧 (等張化)
    5. 局所刺激
    6. pH
  3. 注射剤の溶媒と添加剤
    1. 溶媒
      1. 注射用水
    2. 添加剤
      1. 緩衝剤・等張化剤
      2. 安定剤 (抗酸化剤)
      3. 保存剤 (防腐剤)
  4. 容器・栓
    1. アンプル
    2. バイアル
    3. ゴム栓
  5. 凍結乾燥とは
    1. 凍結乾燥の基本原理
    2. 凍結乾燥プロセス
  6. 凍結乾燥装置機器
    1. 冷凍装置
    2. 真空排気装置
    3. コールドトラップ
    4. 媒体冷却加熱装置
    5. 凍結乾燥庫 (封栓シリンダー付)
    6. 洗浄装置
    7. 滅菌装置
  7. 製剤設計
    1. ICH Q8の要求事項
    2. アンプル凍結乾燥注射剤
      1. 主薬のpHと安定性
      2. 安定剤
      3. 等張化と局所刺激
      4. 薬液の無菌濾過・充填
      5. 凍結乾燥プログラムの設定
      6. 安定性試験のバリデーション
    3. バイアル凍結乾燥注射剤
      1. 主薬の溶解度
      2. 主薬の結晶性・非晶性と安定性
      3. 凍結温度 (氷晶点) ・乾燥条件と安定性
        一次乾燥条件設定:QbDによる事例紹介
      4. タンパク製剤 (遺伝子組み換え) の製剤組成の紹介
      5. アジュバンド添加と主薬の安定化
      6. 凍結乾燥品の水分と安定性
      7. ゴム栓の水分と安定性
      8. 安定性試験
  8. スケールアップ
    • 実験機から生産機へのスケールアップの留意点
  9. バリデーションの留意点
    1. 凍結乾燥装置機器のIQ,OQ,PQ,
    2. プロセスシミュレーション
      • 計画・報告書作成例の紹介
    3. 復圧フィルターの完全性試験
    4. リークフィルターの完全性試験
    5. 凍結乾燥庫の洗浄・滅菌
      • 洗浄バリデーションの計画・報告書作成例の紹介
    6. 凍結乾燥庫のリーク試験
    7. 容器及び栓の完全性
    8. 凍結乾燥工程に係るプロセスシミュレーション
  10. 製造法
    1. 製造フロー
    2. 製薬用水の製造
    3. クリーンルームの管理
    4. アンプル・バイアルの洗浄滅菌
    5. ゴム栓の洗浄滅菌
    6. 薬液の限外濾過・無菌濾過
    7. 薬液充填・半封栓 (バイアル)
    8. 凍結乾燥庫への搬入・搬出
    9. アンプル:熔閉
      • バイアル:キャップ巻締
    • 質疑応答

講師

  • 長岡 明正
    元 塩野義製薬 株式会社 製造部 次長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/11 標準品の品質試験法設定の基礎と注意点 オンライン
2024/12/12 開発段階 (求められる要件) に応じたQbDによる製剤開発と品質規格・Validation実施範囲 オンライン
2024/12/12 GLP省令の基礎知識とGLP試験における現場調査 (試験操作調査と施設調査) 手法 オンライン
2024/12/12 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/12 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/12/12 残留溶媒に関する規制と申請上の留意点、規格値設定の考え方 オンライン
2024/12/12 医薬品開発における非臨床安全性評価とCTDの記載・信頼性確保 オンライン
2024/12/13 デスクトップで行う医薬品市場予測のスキルアップと精度向上 オンライン
2024/12/13 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2024/12/13 分析法バリデーションのための統計解析入門と分析能パラメータ計算法入門 東京都 オンライン
2024/12/13 サプリメント (機能性表示食品) におけるGMP (製造・品質管理の基準) 実施にむけた理解と実践 オンライン
2024/12/13 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/13 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/12/13 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/13 分析法バリデーションの統計解析入門 オンライン
2024/12/13 造粒・打錠工程の基礎知識およびスケールアップ方法・トラブル対応 オンライン
2024/12/16 製薬用水の製造法・品質管理・バリデーション方法の基礎、査察事例を踏まえた考察 オンライン
2024/12/16 試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント オンライン
2024/12/16 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/16 ペプチド医薬品の疾患別事例からみる市場性およびペプチドの合成・分析のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策