PIC/S加盟国の当局は何を求めるのか!
PIC/S GMP要求レベル・査察事例と日米GMPとの相違
~日米GMPとの違い / 文書・記録類作成と管理 / 構造設備要求相違 / CSV要求~
東京都 開催
会場 開催
開催日
-
2012年1月30日(月) 13時00分
~
16時30分
-
2012年1月31日(火) 10時30分
~
17時00分
受講対象者
- 医薬品・製薬における担当者、管理者
- GMP適合性試験
- コンピュータバリデーション
- サイトマスターファイルなど各種ドキュメント
修得知識
- PIC/S GMPの内容理解
- PIC/S GMPとJ-GMP・cGMP の相違点と最新動向
- コンピュータバリデーションの実践ポイント
- PIC/S 査察事例
- サイトマスターファイル作成の基礎とポイント
- チェックリストとしてPIC/S GMP適合性の監査に使用することができる
- PIC/S GMPに適合した社内システムの構築に各部門で活用することができる
- グローバルなGMP基準に適合した自社のチェックリストの作成に活用できる
プログラム
第1部
チェックリストで学ぶPIC/S GMP の要件と各章別項目の解説
(2012年1月30日 13:00~16:30)
~PIC/S GMP適合性評価を実施するために~
PIC/S GMPの全体構成およびパートⅠの内容を各章の項目別に解説する。
PIC/S GMP適合性評価を実施するためのチェックリストを教材に用いる。
参加企業のPIC/S GMPへの適合レベルを評価し、改善すべき課題、領域を具体的に把握できるように試みる。
- 第1章 品質マネジメントシステム
- 第2章 職員
- 第3章 施設および設備
- 第4章 ドキュメンテーション
- 第5章 生産
- 第6章 品質管理
- 第7章 契約による製造および試験検査の委託
- 第8章 苦情および製品回収
- 第9章 自己点検
- 質疑応答・名刺交換
第2部
PIC/Sが要求するコンピュータバリデーション
(2012年1月31日 10:30~13:00)
PIC/Sのコンピュータ査察は、国内の査察に比べて、非常に厳しいものです。近年、アジアの各国による査察でも、コンピュータに関するものが増加傾向にあります。例えば、韓国の査察はPIC/Sベースで、査察官からのレビュー時間のうち、2~3割の時間がCSVにあてられているといいます。
また台湾行政衛生署は1995年5月1日に「薬品GMP」を公告し、台湾市場へ医薬品を供給する台湾内外の製薬メーカーに対し、輸入許可を取得している全医薬品についてコンピュータバリデーション資料の提出を要請しました。コンピュータ関連システムは、製薬業界において年々使用が拡大し、製造設備制御、製造工程管理および記録、分析および分析データ処理、原材料管理および保管、総合的な品質管理システムへの応用など多方面に亘っていることから、台湾当局へ提出するコンピュータバリデーションデータは、各社とも膨大な資料となります。
PIC/S GMPは、EU GMPとほぼ同等であり、今後はEUのGMPがグロバールスタンダードとなることは明白です。EU GMPの付属資料であるANNEX 11 Computerised Systemsは、2011年1月13日に改定され、同6月30日から施行されました。ANNEX 11は、Part 11を凌ぐ厳しいものです。
例えば出荷判定の際に、責任者は入力時点からデータに変更がなかったかどうかを確認しなければならず、また出荷判定は電子署名を用いて行わなければならないとされています。また監査証跡は、定期的に確認することを義務付けています。
一方において、厚労省は2010年10月21日に「医薬品・医薬部外品製造販売業者等におけるコンピュータ化システム適正管理ガイドライン」を発出いたしました。この新ガイドラインは、PIC/Sと整合させており、日本においてもPIC/S基準の準拠が求められることとなりました。本セミナーでは、PIC/S基準によるコンピュータバリデーションについてわかりやすく解説を行います。
- EU GMP Annex 11「Computerised Systems」解説
- ANNEX 11とは
- 出荷判定におけるコンピュータの利用条件
- ベンダーオーディットについて
- ANNEX 11逐条解説
- PIC/S「Good Practices For Computerised Systems In Regulated “GXP” Environments」解説
- PIC/S基準によるコンピュータ査察
- 業務継続計画について
- 回顧的バリデーションについて
- 「Good Practices For Computerised Systems In Regulated “GXP” Environments」邦訳版解説
第3部
PIC/S 査察事例とサイトマスターファイル作成
(2012年1月31日 13:45~17:00)
PIC/S,EU-GMPによるGMP査察で重点的にチェックされる管理項目やシステムについて、如何にグローバル対応レベルの状態を作り上げていくかの実践事例とそのポイント、またドキュメント・チェックでは、どこを掘り下げて診ればよいかなどを『PIC/S サイトマスターファイルの作成についての医薬品製造業者向け説明覚書 1January 2011』と『 PIC/S覚書「原薬の査察」』での解説と実際事例をもとに、詳細に解説致します。
今後、PIC/S加盟国の行政当局による査察に対応するためのGMPレベルを醸成することは、海外展開 (原薬の輸出など) に於ける必要十分条件と考えられます。
これからのグローバルスタンダードと成り得る、PIC/S、EU-GMPが要求するSite Master Fileの作成とその対応などPQSを成す品質マネジメントシステムとサブシステムを中心に、その要件について解説します。
PIC/S GMPが求める要求事項、PIC/Sが求めるGMP文書と記録類の作成と管理について、『PIC/S サイトマスターファイルの作成についての医薬品製造業者向け説明覚書 1 January 2011』と『 PIC/S覚書「原薬の査察」』での解説と実際事例をもとに、詳細に解説致します。
- PIC/S覚書「原薬の査察」の要点について
- 原薬に関する基礎情報 ( PQR (Product Quality Review / 製品品質照査) とSite Master File)
- 内部監査 (自己点検) ~品質マネジメントシステムとして~
- 建物及び設備 (一般、水)
- 原材料管理
- 製造及び工程内管理
- 原薬及び中間体の包装及び識別表示
- 保管及び出荷
- バリデーション
- 原材料等の不合格及び再使用
- PIC/S サイトマスターファイルの作成についての医薬品製造業者向け説明覚書 (1 January 2011) の要点について
- はじめに
- 目的
- 適用範囲
- SMFの目次 (使用する書式については付属書を参照)
- 改訂履歴
- SMFの目次と内容について
- 企業についての一般情報
- 企業と連絡を取るための情報
- 当該製造所の行政当局により認可された医薬品製造活動
- 当該製造所で行われている他の製造活動
- 企業の品質マネージメントシステム
- 当該企業のQMSの記述
- 最終製品の出荷手順
- 供給業者及び委託業者のマネジメント
- 品質リスクマネジメント (QRM)
- 製品品質レビュー (PQR)
- 職員
- 施設及び機器
- 施設
- 機器
- 文書化
- 製造
- 品質管理 (QC)
- 配送、苦情処理、製品欠陥及び回収
- 自己点検
- 査察対応の着眼ポイントから考える対応策
- PIC/S加盟国行政当局の査察官の視点から、実際の査察でのプラント・ツアー (倉庫、製造現場、QC Lab等) での査察ポイント、ドキュメント・チェックでの監査ポイント、事前準備事項、査察後の対応事項などの詳細について解説します。
- PIC/S医薬品GMPガイド/EU‐GMPに於ける査察での留意 (事前準備) 事項
- PIC/S加盟当局の査察と対応の進め方について
- PIC/S GMPガイドラインとの照合と事前準備
- PIC/S加盟国別のGMPの特徴とグローバル品質システムの構築について【事例】
- 査察事例編 (PIC/S加盟当局査察の特徴と指摘事項及びその対応について)
- 元査察官によるMock Inspectionでのレクチャーの要点
- PIC/S査察でのプラントツアー、ドキュメントチェックの視点 (対象ポイント)
- Qualified Person (s) /Authorized Person (s) の適格性に関する査察でのチェックポイント
- PIC/Sで求められるバリデーションマスタープランの要件
- PIC/S加盟当局査察での指摘事項とその対応事例
講師
第1部 講師
国際薬制コンサルタント
元 エーザイ(株)
冨田 貞良 氏
主な経歴
エーザイ (株) 入社。アジア、中南米、中近東諸国への登録申請業務を担当し、ドキュメント作りに参画。
原薬工場、治験薬製造所、製剤工場の欧米GMP対応推進に参加、米国FDA、英国MCAの査察を経験。
日本製薬工業協会、日本製薬団体連合会のGMP委員を歴任。
主な業務
中間体、原薬、製剤の製造施設、及び検査機関等における薬制コンサルテーション
業界での関連活動
- 日本PDA原薬GMP委員会・品質保証/品質管理委員会
- 製剤機械技術研究会
- ISPE、RAPSメンバー
第2部 講師
(株)イーコンプライアンス
代表取締役
村山 浩一 氏
第3部 講師
大手医薬品製造業
製薬工場
品質保証統括 担当者
講師の主な経験
原薬・製剤工場にてFDA、PMDA、都道府県、大手外資系製薬企業など20年にわたり数多くの査察やAuditに対応してきました。
また、国内外査察対応のknow-howの標準化とICH Q Trio準拠の品質システム再構築、ロジカルシンキングを取り入れた新しいGMPトレーニング (教育訓練) などに取り組んでいます。
村山 浩一 氏
株式会社 イーコンプライアンス
代表取締役
主催
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お問い合わせ
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)
受講料
1名様
:
50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
:
43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
- 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)