Bコース (4)
日米欧3極に対応した洗浄バリデーションのノウハウ
(2011年4月14日 10:30~13:00)
医薬品は少量、多品種の生産が多く製造設備も専用設備が少なく共用設備が多い。
このため製造設備の品種切り替え洗浄が頻繁に実施されるがこの洗浄を確実に実施しないと次製品とのコンタミネーションが発生する。
このコンタミネーション発生を防止するために洗浄のバリデーションを実施しなければならない。
本講座では日米欧三極に対応した洗浄バリデーションノウハウについて解説する。
- 医薬品のGMPと洗浄バリデーション
- 洗浄バリデーションにおける日米欧の規制
- 洗浄バリデーションに関する厚生労働省指導要領・事例
- 洗浄バリデーションの計画から実施までの流れ
- 洗浄方法の決定
- 洗浄の基本的な考え方 (洗剤、溶媒)
- 手動洗浄と装置洗浄
- 洗浄の構造と要素
- 製造設備の洗浄方法
- 洗浄水の選定
- 空気のクリーン度
- 注射剤製造設備の洗浄方法
- 固形製剤製造設備の洗浄方法
- 許容基準の設定
- イーライリリー社法による許容基準の設定根拠
- サンプリング方法
- 分析方法と分析機器
- 注射剤、固形製剤設備の洗浄バリデーション事例の紹介
- 注射剤 (薬液調製タンク、濾過器、充填機)
- 上記製造設備を使用した製品A~Bへの切り替え洗浄
- スワブ法、リンス法における許容基準設定の計算例 (0.1%, 10ppm 目視法)
- 固形製剤 (V混合機、流動層造粒機、ふるい、Wコーン混合機)
- 上記製造設備を使用した製品A~Bへの切り替え洗浄
- スワブ法、リンス法における許容基準設定の計算例 (0.1%, 10ppm 目視法)
- 洗浄バリデーションに係わるトラブル事例の紹介
- 注射剤:調製タンク洗浄不足により次製品調製時に濁り発生
Bコース(5)
変更・逸脱管理の重度 (レベル) 分類基準/一変・軽微変更の判断事例と3極要件
(2011年4月14日 13:40~16:30)
医薬品の製造技術や品質管理技術は、年々向上し、また製造環境の法的規制も時代の要求とともに変り、そのため、既承認品目の承認内容に変更をきたすことは、避けられない。
一方、製造過程でも規定された標準から意図しない逸脱が発生することがある。
発生した場合、迅速かつ適切な対応措置により対象物件の救済を考えねばならないのは当然である。
本講座では、変更管理と逸脱管理の重度分類とその対応措置に焦点を当て、変更及び逸脱管理の実践対応のポイントについて解りやすく解説する。
- 変更管理と逸脱管理の相違
- 変更管理の実践ポイント
- Change, Change Control, Change Managementの相違事項
- 変更管理に対する欧米の要件と日本との相違事項
- 変更管理実施手順の留意点
- 製造販売業者及び製造業の対応
- 同等性試験
- 安定性試験
- バリデーション
- 変更管理の重度 (レベル) 分類と変更内容カテゴリーの判断事例
- 変更管理承認申請書・記録書の記載方法及び留意点
- 一変変更承認申請書
- 軽微変更届書の作成
- 記録の記載方法および管理
- 逸脱管理の実践ポイント
- 「逸脱」を考える
- 逸脱管理に関するGQP省令、施行通知
- 「逸脱」に対する製造販売業者と製造業者との連携
- 逸脱管理に関する各国の規制の比較
- 「逸脱」の重度 (レベル) と処理比較
- 逸脱・異常発生時の対応および事例
- 規格外試験 (OOS) に対する対応
- 逸脱処理の根本的対応事例 (CAPA)
- 試験検査室に対するQAの役割
Bコース (6)
3極GMP・査察対応のためのグローバル品質システム構築とPIC/S要件・査察対応
(2011年4月15日 10:30~16:30)
PIC/S,EU-GMP,cGMPsによるGMP査察で重点的にチェックされる管理項目やシステムについて、如何にグローバル対応レベルの状態を作り上げていくかの実践事例とポイント、またドキュメント・チェックでは、どこを掘り下げて診ればよいかなどをこれまでの実際事例をもとに、詳細に解説致します。今後、PIC/S加盟国の行政当局による査察に対応するためのGMPレベルを醸成することは、海外展開 (原薬の輸出など) に於ける必要十分条件と考えられます。また、Domestic対応のみならずグローバルなGMPシステム (医薬品品質システム) を構築するソフト面の整備では、如何にして現在の基準書、手順書 (SOP) 、規定等をcGMPsやEU-GMPに順応・対応させていくかが最大の課題となりえます。この事は、ICH Qトリオ (Q8、Q9、Q10) を包含したGMPシステムとしてのPQS (Pharmaceutical Quality System (医薬品品質システム) ) の構築が急務となってきていることを如実に示すひとつの現実です。
現在すでに、サイトでのCAPAシステムについて査察で問われるようになってきており、グローバル対応ではQ10の取り込みは必須の状況です。また、顧客対応としての品質情報/苦情処理の実施手順や発生事案がクローズするまでの対応過程を記録文書と共に詳細に検証されます。これからのグローバルスタンダードと成り得る、PIC/S、EU-GMPが要求するSite Master Fileの作成とその対応などPQSを成す品質マネジメントシステムとサブシステムを中心に、その要件とシステム構築/改善事例について解説します。
更に、ICH Qトリオに基づく高度なPQS (Pharmaceutical Quality System (医薬品品質システム) ) の構築が要求されるPIC/S加盟当局による査察について、査察対応準備から査察での特徴、指摘事項、改善対応について事例解説します。また、PQSを成す品質マネジメントシステムとサブシステムの査察内容を中心に、その準備対応事例についても解説します。
第1部
- 3極GMP査察対応のためのグローバル品質システム (ICH Q10 (PQS) ) 構築を目指すために
- 品質に関するICHガイドラインの動向
- PIC/S覚書「原薬の査察」の要点
- EU GMP Guideline (PartⅢ) Site Master Fileの作成
及び記載内容に関する医薬品製造業者に対する通知の留意点
- 3極GMP査察対応のためのグローバル品質システムの構築と改善に向けて
イントロダクション:PIC/S GMPに基づく品質システム (サブシステム) への対応事例解説
- cGMPs, EU-GMP, ICH Q7,Q9,Q10, 改正GMP省令を照らし合わせる
- 品質システム (QS) プログラム (サブシステム) の定義
- 現在の品質システム (QS) をグローバル基準と照らし合わせ
- 現在の品質システムとその実効性を3極レギュレーション要求事項と比較検証する
- 品質システム (サブシステム) のリスクアセスメント実施手順
- 品質システム (サブシステム) リスク算定基準の策定
- 品質システム (サブシステム) リスク分析シート (リスクスコア表) の策定
- リスク評価解析と改善実施の優先順位付け
- 医薬品品質システム (PQS) 管理基準の導入
- 医薬品品質システム管理基準書の位置付け
- 品質マネジメントシステム (QMS) の新規導入
- 品質システムの継続的改善 (取り組み内容の実例)
- 是正措置・予防措置 (CAPA) 管理の導入
- CAPA (Corrective Action and Preventive Action) について
- 根本原因 (root cause) の特定と是正措置・予防措置 (CAPA) の実践
- CAPAシートの運用
- 品質システムへのICH Q9 (QRM) の導入
- Q9 (QRM) の概要
- 品質リスクアセスメント (リスク分析、リスクコントロール) 事例
- QRM取り組みのスケジュール化事例
第2部
- PIC/S要件、査察事前対応・準備編
- PIC/Sの概要について
- PICとPICSの成り立ち
- PIC/Sの経緯
- PIC/Sの役割と機能
- PIC/Sの今後の展望
- PIC/S医薬品GMPガイド/EU‐GMPに於ける査察での留意 (事前準備) 事項
- 査察日程決定後からの準備態勢 (事前提出資料~査察当日までの対応スケジュール)
- PIC/S査察事例編 (査察の特徴と指摘事項及びその対応について)
- 豪州当局による査察事例
- 加州当局による査察事例