技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

スラリーの分散制御及び評価技術と実プロセスへの応用

スラリーの分散制御及び評価技術と実プロセスへの応用

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、リチウムイオン電池の正極材料スラリーを例に、粒子分散の評価、製品特性の予測・制御について詳解いたします。

配信期間

  • 2025年9月19日(金) 10時30分2025年9月26日(金) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年9月24日(水) 16時30分

受講対象者

  • スラリーを取り扱う技術者、研究者
    • 医薬品
    • 化粧品
    • 電池
    • セラミックス
    • 食品 など

修得知識

  • 液中での粒子分散の基礎
  • 粒子分散状態の評価手法 (従来法から最新技術まで)
  • 電池電極スラリーのような多成分スラリーの分散評価・制御手法

プログラム

 スラリーは、セラミックス、電池材料、化粧品、医薬品、食品など幅広い産業分野で使われている。スラリー特性によって製品特性は大きく変わってしまうことが広く認識されているにも関わらず、スラリー特性の評価は十分ではなく、測るべきものを測ると言うよりも測れるものを測っているに過ぎないことが多い。そのためスラリー調製条件の最適化は未だに技術者の勘と経験に頼る試行錯誤的な方法で行われている。
 スラリー特性の多くはスラリー中の粒子分散・凝集状態に強く依存しているため、まずスラリー中でなぜ粒子が分散したり、凝集したりするのか、その基礎を知ることが重要である。そこで、本講座では、スラリー中の粒子分散・凝集状態を適切に制御するために必要な考え方の基礎を解説する。その上で、セラミックス湿式成形プロセスや電池電極製造プロセスについて、重要な製品特性である製品の密度及び体積抵抗率と密接な関係を持つスラリー特性を、実例を交えて明らかにし、それらのスラリー特性を測るにはどのような方法があるのかを解説する。

  1. イントロダクション
    1. スラリー評価の前に知っておきたいこと
    2. なぜスラリー評価が必要なのか?
  2. スラリー中の粒子の分散・凝集を支配する因子
    1. DLVO理論による分散制御
    2. 分散剤による分散制御
      1. 分散剤の吸着量測定方法
      2. 分散剤の吸着に対する溶存イオンの影響
  3. スラリーの流動性評価
    1. 流動挙動の種類
    2. 流動性評価法
    3. 流動性評価の実例
    4. 見かけ粘度の測定で注意すべきこと
    5. 濃厚スラリーの動的粘弾性評価
  4. スラリー中の粒子集合状態評価技術
    1. 重力沈降,遠心沈降試験
      1. 測定原理及び実験方法
      2. 測定結果の実例
    2. 静水圧測定法
      1. 測定原理及び実験方法
      2. 測定結果の実例
    3. ナノ粒子の分散・凝集状態評価 (浸透圧測定法)
      1. 測定原理及び実験方法
      2. 測定結果の実例
    4. 希薄系での直接観察
    5. 粒子の濡れ性評価と分散試験結果の比較
  5. スラリー評価の実プロセスへの応用例
    1. 噴霧乾燥 (スプレードライ)
      • 中実球形顆粒を作るにはスラリーはどう調製すればよいか?
    2. チタン酸バリウム (シート成形)
      • 最も緻密な成形体は最も見かけ粘度が低いスラリーから得られるのか?
    3. シート成形と鋳込み成形の比較
      • 同じ湿式成形、同じスラリーを使えばよい製品が得られるのか?
    4. アルミナスラリーの経時変化
      • なぜスラリー特性は経時変化するのか?
      • なぜ原料が異なるとスラリーの経時変化の仕方が異なるのか?
    5. リチウムイオン電池正極用スラリー
      • 多成分粒子スラリーの分散・凝集をどのように考えたらよいのか?
      • 電極膜の密度及び体積抵抗率と関係するスラリー特性は何か?
  6. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 森 隆昌
    法政大学 生命科学部 環境応用科学科
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

アーカイブ配信セミナー

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年9月19日〜26日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/27 熱伝導材料・放熱材料の設計ノウハウと特性評価 オンライン
2025/8/28 熱伝導材料・放熱材料の設計ノウハウと特性評価 オンライン
2025/8/28 リチウムイオン電池バインダーの技術展望 オンライン
2025/8/29 スラリー中の粒子分散制御及び評価の要点 オンライン
2025/8/29 バッテリマネジメントシステムの基礎とバッテリパックの設計手法 オンライン
2025/9/2 バッテリマネジメントシステムの基礎とバッテリパックの設計手法 オンライン
2025/9/3 シリカの分散・凝集制御とフィラーとして使いこなす活用術 オンライン
2025/9/3 バイポーラ型リチウムイオン電池の材料・製造方法と最新動向 オンライン
2025/9/4 バイポーラ型リチウムイオン電池の材料・製造方法と最新動向 オンライン
2025/9/5 粉体装置・設備の基本・エンジニアリングとトラブル対策 オンライン
2025/9/5 シリカの分散・凝集制御とフィラーとして使いこなす活用術 オンライン
2025/9/5 スプレードライヤ (噴霧乾燥) の基礎と実践および応用技術 オンライン
2025/9/9 医薬品原料粉体の全数受入確認試験ならびに製剤化におけるリスク低減と製品品質の最大化 オンライン
2025/9/10 微粒子・ナノ粒子の分散安定化における溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の利用法と応用事例 オンライン
2025/9/11 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2025/9/11 微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御 オンライン
2025/9/12 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2025/9/12 微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御 オンライン
2025/9/16 ナノ粒子分散系コーティング膜の各種評価テクニックとその応用 オンライン
2025/9/17 スラリーの分散制御及び評価技術と実プロセスへの応用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2015/2/27 2015年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望
2014/12/19 2015年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2014/11/25 リチウムイオン電池〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/25 リチウムイオン電池〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/25 粉砕・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング
2014/7/25 2014年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2014/4/30 微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御
2014/1/6 Liイオン電池の規格・特性試験・安全性試験・輸送手順
2013/12/13 2014年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2013/9/27 リチウムイオン2次電池の革新技術と次世代2次電池の最新技術
2013/8/28 化粧品・医薬部外品およびその原料の安全性評価と規格・試験法設定
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/5/17 2013年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2013/4/15 リチウムイオン電池 製品・材料・用途別トレンド 2013
2013/2/20 導電・絶縁材料の電気および熱伝導特性制御
2013/1/8 LiB構成材料の技術・コスト分析と市場動向 2013
2012/11/9 2013年版 蓄電デバイス市場・部材の実態と将来展望
2012/7/13 '13 一次電池・二次電池業界の実態と将来展望
2012/6/15 '12 電気自動車市場・技術の実態と将来展望
2012/5/11 '12 リチウムイオン電池業界の実態と将来展望