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微粒子・ナノ粒子の分散安定化における溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の利用法と応用事例

微粒子・ナノ粒子の分散安定化における溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の利用法と応用事例

~溶解度パラメータの微粒子分散系への活用~
オンライン 開催

概要

本セミナーは、溶解度パラメータの基礎・求め方、溶解度パラメータの有効利用法、多様な複合材料開発への最新の応用事例、今後展開が期待される分野の応用事例まで、基礎から分かりやすく解説いたします。

配信期間

  • 2025年9月10日(水) 10時00分2025年9月25日(木) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年9月10日(水) 10時00分

受講対象者

  • 溶解度パラメータに関連する技術者、開発者、研究者
    • 粉体
    • 高分子
    • 塗料
    • インク
    • 機能性材料
    • 接着剤
    • エラストマー
    • 医薬品
    • 化粧品食品
    • サプリメント など
  • 溶解度パラメータの計算を習得したい方、活用したい方

修得知識

  • 溶解度パラメータの基礎、利用法、求め方 (特に粒子表面)
  • 粒子分散液/キャピラリー懸濁液における分散・安定化機構
  • 高分子分散剤の種類、作用機構、選択指針、添加法
  • 高分子コンポジットにおけるフィラーの付着/分散性と表面改質法
  • 攪拌/混錬操作と分散安定性試験法

プログラム

 粒子分散系のとりわけやっかいな点は、粒子が小さくなるほど凝集・固化しやすくなることで、その防止には分散剤の添加や粒子の表面改質が欠かせません。それらの選択・評価および溶媒 (樹脂) や粒子とのバランスをとるうえで要となるのが、異種材料間の親和性/類似性の尺度である溶解度パラメータ (SP値) です。
 本講では、初めに粒子分散系における調製工程と課題、およびSP値の基礎、利用法と求め方について説明します。次いで、分散・安定化のための良溶媒の選択、安定化機構、分散剤の種類と作用機構、および表面改質などにおけるSP値の役割について、例題や多くの応用事例を踏まえて解説します。

  1. 粒子分散系の調製工程と課題
    1. 粒子分散系の調整工程
      1. ぬれ/分散化工程と課題
        • ぬれと接触角
        • 湿潤剤の役割
      2. 安定化工程と課題
        • 静電反発安定化作用
        • 立体反発安定化作用
    2. 粒子分散系の課題
      • 非水系
      • 濃厚系
      • 多成分系
      • ナノ粒子系
  2. 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の基礎、利用法と求め方
    1. SP値・HSP値の基礎と利用法
      1. ヒルデブランドのSP値と相互作用パラメータ
      2. ハンセンの3DSP値 (HSP値) と4DSP値
      3. SP値・HSP値の利用法
        • ハンセン球とHSP距離
        • 三角線図とてこの規則
    2. SP値・HSP値の求め方
      1. 化合物の原子団寄与法によるSP値・HSP値の計算
        • フェドース法
        • バンクレベレン/ホフテイザー法
        • ステファニス/パナイオトウ法
        • Y – MB法 (ソフトHSPiP) とソフトSoluVisionの利用
      2. 化合物のSP値・HSP値の測定法
        • シングルハンセン球/ダブルハンセン球法
        • インバースガスクロマトグラフィー法
      3. 粒子表面のSP値・HSP値の測定法
        • 凝集/沈降法
        • インバースガスクロマトグラフィー法
        • 低磁場パルスNMR法
        • 接触角/ぬれ張力法
  3. 粒子分散液/キャピラリー懸濁液の分散・安定化機構
    1. 粒子分散液の分散・安定化機構
      1. ぬれ/分散化機構と良溶媒の選択
      2. 粒子間相互作用力と安定化機構
        • フアンデルワールス引力と有効ハマカー定数
        • ゼータ電位による静電反発力とDLVO理論
        • 高分子分散剤/ブラシによる立体反発力とAdG理論
    2. キャピラリー懸濁液の安定化機構
      1. キャピラリー懸濁液と降伏応力
      2. 第二流体の選択指針
      3. 応用事例
  4. 高分子分散剤の種類、作用機構、選択指針と添加法
    1. 分散剤の種類と選択指針
      1. RAFT重合法による高性能分散剤の開発例
      2. 相溶鎖の伸張性と良溶媒の選択
      3. 自己組織化単分子膜と高分子ブラシの形成
    2. 分散剤の吸着等温線と最適添加量
    3. 分散剤選択におけるSP値の役割
      1. 溶媒、分散剤および粒子間のSP値のバランス
      2. ダブルハンセン球を用いた最適分散剤の探索
      3. 4DSP値を用いた有機顔料の最適バインダーの探索
    4. 分散剤の添加法
      1. 一括添加
      2. 分割添加
  5. 高分子コンポジットにおけるフィラーの付着/分散性と表面改質法
    1. 付着/分散性の評価法と応用事例
      1. SP値差による評価
      2. HSP距離による評価
      3. ハンセン球の重なり度による評価
    2. 付着/分散性改善のための表面改質法と応用事例
      1. 表面改質の目的と手法
      2. 界面活性剤のHLB値と応用例
      3. カップリング反応法
      4. リビングラジカル重合法
  6. 攪拌/混錬操作と分散安定性試験法
    1. 攪拌/混錬操作
      • ブレード型撹拌機
      • 湿式ジェットミル
      • ビーズミル
      • 三本ロールミル
      • 二軸混錬押出機
    2. 分散安定性試験法
      • 湿潤点/流動点
      • 沈降法
      • レオロジー法
      • 小角X線散乱法
  7. まとめ
  8. 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2025年9月10日〜25日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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本セミナーは終了いたしました。

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