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(ナノ) カーボン材料の分散制御・表面処理技術とその評価法

(ナノ) カーボン材料の分散制御・表面処理技術とその評価法

~添加剤などの「化学的手法」、超音波照射などの「機械的手法」、その選び方、使い方 / 分散状態が経時劣化しないための「安定性」を確保するための適切な処理や保管条件~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、カーボンナノチューブの表面、界面特性から、分散、混練のポイントを解説いたします。

開催日

  • 2024年3月14日(木) 10時30分16時30分

プログラム

 カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン材料を液体中に分散させるには、まず凝集体をほぐし、続いて個々に遊離したナノカーボンを再凝集させないように液体中で安定化させる必要がある。ほぐすには、ナノカーボンの凝集エネルギーよりも高いエネルギーを加えればよいが、ナノカーボン自体を破壊しないようにしなければならない。また、安定化の万全策はないので、これまで培われてきた手法の長所・短所を見極めて、目的に合った最適手法を選択する必要がある。
 ここでは、これらの手法に関する物理化学の基礎をまとめて解説する。

  1. ナノカーボンの種類
    1. なぜナノカーボンがおもしろいか
    2. フラーレン
    3. 単層および多層カーボンナノチューブ
    4. 極細炭素繊維
    5. グラフェン
  2. ナノカーボン分散の基本的操作
    1. 凝集体をほぐす
    2. 遊離したナノカーボンの分散安定化
  3. どのくらい強く凝集しているのか?
    1. ファンデルワールス相互作用とは?
    2. ナノカーボンのファンデルワールス相互作用
      1. 単層カーボンナノチューブ
      2. 多層カーボンナノチューブ
      3. グラフェン
    3. 疎水性相互作用
  4. どのくらいのエネルギーでCNTは切れるのか?
    1. 長さ依存性
    2. CNTの引張り強度
  5. ほぐす操作はどのくらいのエネルギーを与えているのか?
    1. ポリマーとの混錬
    2. 超音波照射
    3. 超音波照射の効率化
  6. グラフェンをほぐす
    1. 超音波法
    2. 酸化法
    3. インタカレーション法
  7. 速度論的安定化
    1. DLVO理論
    2. 単層CNTのShultz – Hardy則
    3. 高粘性媒体
    4. 希薄化
  8. エネルギー的安定化
    1. 静電的斥力
    2. 界面活性剤の臨界表面凝集濃度
    3. 立体障壁
    4. 汎用分散剤の例
    5. ナノカーボン特有分散剤の例
  9. 疎水性相互作用の最小化
    1. ナノカーボンの濡れ
    2. 親水基の導入
    3. ポリエチレングリコール鎖の不思議
  10. 分散に向けたナノカーボンの化学反応
    1. 再現性の確認された反応
    2. マイクロ波応用
  11. 市販ナノカーボンの分散
    1. 形状の影響
    2. 欠陥の影響
    3. 不純物の影響
  12. 汎用分散評価法
    1. 各種顕微鏡
    2. パーコレーション閾値
    3. 紫外 – 近赤外吸収分光
    4. ラマン散乱
    5. レイリー散乱とミー散乱
  13. トワイライト蛍光顕微鏡
    1. 液中分散ナノカーボンの観察原理
    2. 顕微鏡の構成
    3. 観察条件の最適化
    4. 観察例
    • 質疑応答

講師

主催

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