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塗膜の強度評価と不良・欠陥対策セミナー

塗膜の強度評価と不良・欠陥対策セミナー

~内部応力・割れ・はがれ (剥離) の原因は何か? どう防ぐか? 付着性を上げる塗装設計とは?~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年7月15日〜23日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年7月21日まで承ります。

概要

本セミナーでは、塗膜に発生する内部応力に焦点を当て、塗装欠陥の原理と原因、防止策について詳解いたします。

開催日

  • 2025年7月11日(金) 10時30分16時30分

受講対象者

  • コーティング関係の原料メーカー技術担当者
  • 塗料メーカーの品質管理・塗料設計・研究開発担当者
  • 塗装・コーティング分野の製造担当者・工程管理者 (初心者から中堅技術者)
  • コーティング技術と技能を深めたい方
  • コーティング被膜の付着性能、物理的強度を見極めたい方

修得知識

  • 塗膜をファインケミカル物体として捉え、不良現象を解決する能力
  • 付着性に及ぼす塗膜強度の影響 – 剥離力の種類と塗膜強度
  • 付着性を阻害する内部応力の測定手法と解析
  • 塗膜の割れ・はがれに関する欠陥事例の解析と欠陥対策
  • 塗膜強度を向上させる方策

プログラム

本テーマ「塗膜強度の不良と欠陥対策セミナー」を以下の観点から解説する。

  • 液体、固体に拘わらず、全ての物体は粘弾性体である。
    第1章 (粘弾性から見た塗料と塗膜) では、応用の効く粘弾性現象を取り上げる。すぐに応用できないかも知れないが、考え方は重要である。
    例えば、作用時間とがんばり時間の大小で固体の性質が強く出たり、液体のもつ粘性が強く表れたりする。
  • 塗膜は付着状態で、その強度を発揮する必要がある。
    第2章 (付着性の話) では付着性を如何に確保するかを優先的に考える。
  • 塗膜は流動状態の塗料から出発するため、塗膜という固体に成ったら、一般的に体積が減少する。このため付着状態の塗膜には引張り力が、被塗物には圧縮力が作用し、残留することが多い。
    この状態を可視化した内部応力の測定方法を説明する。考えるよりも測定することを優先してほしいという講師の思い入れと、内部応力を低減する塗料設計を述べる。 (第3章)
  • 固体の塗膜に求められる物性とは、第4章に述べるように (1) 付着性 (2) 耐傷付き性 (3) 耐屈曲性 (4) 耐衝撃性 (5) 耐候性などであり、これらを総称して、付着塗膜の強度と呼ぶ。
    この強度を解析するために、我々は粘弾性をベースにして、立ち向かうことにする。塗膜は塗装系という塗り重ねチームワークで勝負している。膜厚方向の物性傾斜は重要であることを第4章で述べる。
  • 第5章では、欠陥事例を取り上げ、どのように対策するかを述べる。色や意匠性の問題も重要であるから、白化現象も取り上げる。
  1. 第1章 粘弾性から見た塗料と塗膜
    1. 塗料の必要条件 – 塗れる・くっつく・固まる
    2. 粘弾性の用語とその意味について
    3. 液体の粘弾性を観察しよう – とろろ汁の引き上げ高さ
      1. 塗料に弾性を付与するメリット
      2. 塗料が受けるずり速度の求め方
    4. 固体の粘弾性を観察しよう – ボールのはずみ実験
    5. 塗膜の引張り強度が速度で異なる挙動を示すわけ
    6. 温度変化を速度に換算する法則 (WLF式) とは
    7. 引張り試験と動的粘弾性測定で分かる物性値
    8. ポリアミド硬化エポキシ樹脂の配合と塗膜の構造 (架橋密度とガラス転移温度)
  2. 第2章 付着性の話
    1. くっつく力の発生
    2. 付着性理論
    3. 付着強さの評価・試験法
    4. 付着性に及ぼす要因とその影響
  3. 第3章 内部応力の話
    1. 身の周りの湾曲現象が意味すること
    2. 内部応力の測定法
    3. 内部応力に及ぼす要因とその影響
    4. 内部応力を低下させる塗料設計
  4. 第4章 付着塗膜の強度を向上させる話
    1. 塗装系の設計
    2. 塗装系の割れ発生機構 – なぜ、割れるのか
    3. 塗り重ねによる膜厚方向への物性傾斜は可能か、そのメリットはあるのか
    4. 塗り重ね (塗装系) のどこに注目したら良いか
    5. リニアモーターカ – 用路面に対する塗料設計と試験評価法
  5. 第5章 塗料・塗膜の欠陥と対策
    1. 水性塗料の泡・はじきを止めるための添加剤の配合技術
    2. 粉体で塗装された水道鋼管内面塗膜の剥離と対策
    3. 溶融亜鉛メッキ面に対する塗装系剥離事件の原因と対策
    4. ヘルメット用塗膜に必要な物性と塗料設計
    5. 水が関与する欠陥現象とその対策
      1. 白化 (輪染み) 現象とその対策
      2. 付着性の劣化を防ぐ対策

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

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複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

  • 「Zoom」を使ったライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
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アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年7月15日〜23日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

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