技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント

試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント

~PMDAとFDAの査察で最近多くなってきている指摘事項とは / PMDAおよびFDAの査察での事例をもとに解説~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、試験検査室管理について取り上げ、無通告査察に備えて試験検査室で注意することなどの実務ポイントを、PMDAおよびFDAの査察での事例をもとに解説いたします。

開催日

  • 2023年12月13日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

 逸脱、OOS/OOT、変更管理、是正処置は査察時にGMPが適切に運用されているかの観点から必ず確認される重要な項目です。今回、OOS/OOTについて、考え方、仕組みを紹介し、実際にOOS/OOTが起きた時の、初動調査、製造工程調査、再試験、再サンプリングの方法並びに問題点を紹介します。また、よくある質問についても一緒に考えます。OOS/OOTが十分機能しなかったために製品回収に至った事例を紹介し、品質管理のどこに問題があったか、品質管理における様々な具体的な事例 (教育訓練、認定制、バリデーション、ノウハウの継承、リスク防止など) を紹介します。
 小林化工の健康被害問題はOOSを正しく理解していれば防ぐことができました。それも紹介します。日医工でもOOSに関する指摘がありました (第三者委員会概略版) 。
 PMDAは無通告査察では安定性モニタリング、OOS、記録の確認に注力しています。
 また、品質管理にとって今一番課題のPIC/S GMPガイドラインのサンプリング問題についても考え方、対応方法、サンプリングに関して知っておくべき基本的な考え方についても紹介します。2022年GMP事例集のサンプリング箇所が変更になっており、それも紹介します。
 最近のPMDAとFDAの査察は試験室、OOSに関するデータ・インテグリティに関して指摘を行っており、それに伴うWarning Letterなど発出されています。日本の企業も大きな問題になっています。それについても最近の話題を紹介します。また、今問題になっている無通告査察の実態とその対応についても紹介します。
 FDAのOOSガイダンスが2022年5月に改訂されました。その翻訳も紹介します。FDAの遠隔地規制評価 (RRA) とそのQ&Aガイダンスについて紹介します。品質管理を担当する方にとって有意義な時間になる時間になることを願います。

  • 初めに
    • 無通告査察に備えて、試験検査室で注意すること
  1. 試験検査室管理におけるOOS/OOT判断・調査・対応のポイント
    1. OOS/OOTについて
      1. OOS/OOTの考え方
      2. OOS/OOTの仕組み
      3. OOTの導入について (工程能力指数{CpとCpk}の活用)
      4. 海外製造所のOOS調査不備による欠品リスクの事例
    2. ラボエラー調査
      1. ラボエラーチエックシート活用
      2. 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
      3. 明確なラボエラーが断定できない時
      4. 安定性試験で含量が低下事例を考える
        • ラボエラー有無
        • 過去の安定栄試験のデータ参照
        • 標準品と検体の面積値検証
        • データ処理の確認
      5. 安定性モニタリングで溶出試験がOOS/OOTの対応事例
      6. 強熱残分試験のOOSの対応事例
    3. 製造工程の調査
      1. 該当ロットの逸脱確認
      2. 最近のロットの試験結果の確認
      3. 最近のインプロデータの確認
    4. 再試験実施の問題点
      1. 再試験のための調査
      2. 試験者数と試験数
      3. 再試験の判定
    5. 再サンプリング時の問題点
      1. サンプリング時の問題有無
      2. 再サンプリングのための調査
      3. 再サンプリングの根拠
      4. 欧米のOOSガイドライン
        • PIC/Sガイダンス
        • FDAガイダンス (2022年5月改訂)
    6. よくある質問
      1. OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
      2. 外部試験委託先のOOS/OOTの管理
      3. 最初のデータを棄却するためにはどうするか
    7. OOSが棄却できなかった時の対応
      1. 原因究明
      2. 是正対応 (CAPA)
    8. 外部試験委託先のOOS/OOTの管理
      1. 取決め事項作成
      2. 試験委託先とOOS/OOT報告・判断
    9. OOSで頭を悩ました事例
      1. 事例1 A顆粒
      2. 事例2 Bカプセルの溶出試験
      3. 事例3 品質再評価
      4. 事例4 Cバルク (原薬)
    10. 査察時のOOS/OOTの確認
      1. プラントツアーでの査察時の質問
      2. OOS/OOTのSOPと実際の確認
      3. OOS/OOTの事例の確認
    11. ラボエラーによる製品回収/欠品対応事例
      1. 凍結乾燥製剤の製品回収 (2005年) の事例
      2. 標準品変更に伴う欠品リスクによる当局対応
    12. 安定性モニタリングの実施 (25°C×60%) のOOS対応
      1. 25°C×60%と承認当時保管条件空欄 (成り行き室温) 結果の相違時
      2. 25°C×60%への対応
      3. 製品回収の多い溶出試験の正しい理解 (溶出試験での製品回収を防ぐ)
    13. 試験方法の変更
      1. 製造販売承認書の視点
      2. GMP上の視点
      3. 特異性と安定性試験時の視点
  2. PIC/S GMPガイドラインのサンプリング対応
    1. PIC/S – GMPガイドラインの位置づけ
    2. PIC/S – GMPガイドライン Annex8「サンプリング」
    3. 全梱包の原料確認試験の要求と統計的根拠に基づく受け入れ試験検査
    4. 製造所の実施状況とPIC/S GMPガイドライン対応方針
    5. 全梱包の同一性の確認
      1. 相手先製造所の品質保証体制の確認
      2. 流通段階の保証 (GDPの視点も含め)
      3. 輸送中の一時保管場所での管理
      4. 受け入れ時の保証
    6. 均質性の確認
      1. 原料/製剤の均質性評価
      2. 受け入時のロット毎の均質性の確認
      3. 縮分による均質性の確認
    7. 確認試験の簡便法
      1. ラマン分光
      2. 近赤外
      3. アルミピロー/金属容器など、非破壊検査ができない包装形態品の対応
    8. まとめ (製造所の実際の方法案)
      1. 計画案の作成
      2. ラマン分光/近赤外での検討
      3. 均質性データの確認
      4. 査察による製造所のコンタミ防止策確認
      5. 輸送業者、方法の確認と取り決め
      6. サンプリングの削減について
    9. サンプリングでの保証に関する基礎知識
      1. 第1種の誤り/第2種の誤り
      2. 様々なサンプリング方法
        (ロット構成&製造方法を考慮してサンプリング方法を定める)
      3. OC曲線の理解
      4. 抜き取り試験 (JIS Z 9015)
      5. 現場でのサンプリングの課題とその対応
        • 意図的なサンプリングによる製品回収
        • 現場でサンプリングを行う場合
      6. 外観不良/異物は全工程 (QCの抜き取り試験含め) で保証
      7. 2022年GMP事例集 (サンプリング変更箇所)
  3. PMDA&FDAの査察とOOS等試験検査に関して
    1. PMDA
      • GMP不備による製品回収事例での指摘された問題点
      • 製造販売承認書との不一致
      • GMP不備 (他社のGMP適合性調査不備が既存品に影響)
      • 原料の使用期限管理不備
      • OOT管理に不備があったと想定される事例
      • 洗浄バリデーションに不備があったことによる事例
      • 韓国原薬企業のPMDA不適合による既存品原薬使用した製品回収
      • 日本の原薬製造所のPMDA不適合による既存品原薬使用した製品回収
      • 小林化工の健康被害を防げた5つのポイント (第三者委員会報告より)
      • 日医工の品質問題 (第三者委員会報告より)
      • 長生堂製薬品質問題 (第三者委員会報告より)
      • 無通告査察結果
      • 辰巳化学の改善命令
      • 廣貫堂の改善命令
      • ニプロファーマ大館工場改善命令
      • フェリングファーマの原薬製造所
      • 小城製薬亀岡製造所 (京都府) の無通告査察のGMP違反事項
      • オレンジレター
    2. FDA
      • 査察官の過去の査察の指摘事項確認
      • システム査察
      • 要求されるドキュメント類
      • ラップアップミーティングでの対応
      • フォーム483への対応
      • 最近のFDAのWarning Letter事例 (日本の製造所含む)
      • データインテグリティ対応
      • 遠隔地規制評価 (RRA) ガイダンスとQ&Aの紹介
      • PIC/Sデータインテグリティガイダンス
    3. 無通告査察対応
      • 過去問対策
      • 被監査SOP
      • 模擬査察練習
  4. 人が創る品質/Quality Cultureの醸成

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/12/8 最新のCSV動向および21 Part 11も視野に入れたFDA査察対応方法
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法