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大気中CO2直接回収技術 (DAC) の開発動向と省エネルギー化

大気中CO2直接回収技術 (DAC) の開発動向と省エネルギー化

~DACにおける課題、CO2放出時の消費エネルギーの低減 / 各技術の特徴、最新の開発状況そして社会実装への課題を解説~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年10月25日(水) 10時15分 16時40分

受講対象者

  • CO2回収技術に関心のある方
  • CO2回収・利用 (CCU) および関連分野の技術者・研究者

修得知識

  • CO2回収の技術背景
  • CO2回収技術の基礎
  • CO2分離回収の原理
  • CO2分離回収技術開発の指針
  • CO2分離回収技術技術の適用事例
  • CO2分離回収技術の課題
  • CO2分離回収技術の動向
  • Direct Air Capture の基礎
  • CO2選択的回収の原理
  • 大気中CO2直接回収システムの基礎
  • 光熱変換材料の活用事例
  • 超臨界乾燥によるエアロゲルの形成
  • 大気中CO2吸着・脱着の評価
  • 直接空気回収の技術動向
  • 熱エネルギー必要としない湿度スイング法の原理と特徴
  • 湿度スイング法の今後の展望

プログラム

第1部 冷熱を利用した化学吸収法によるDAC技術の開発状況

(2023年10月25日 10:15〜11:35)

 IEA Net Zero by 2050に拠れば、2050年に炭素中立を達成するために回収すべき二酸化炭素量は、全世界で76億トンである。大気中からの二酸化炭素直接回収 (DirectAir Capture、DAC) は、そのうちの9.8億トンとされる。 大気中400ppmの二酸化炭素を分離回収することは極めて困難である。化学吸収、物理吸着、膜分離など、いくつかの分離技術があるが、そのうち化学吸収法は、二酸化炭素分離回収技術として最も古くから利用されている。化学吸収法は、二酸化炭素を取り出す際に、多くのエネルギーを要するが、大気中の超低濃度の二酸化炭素をより確実に捕捉するという観点からは、化学反応を利用する手法が優位と考えている。
 本講演は、各地で進む大気中二酸化炭素の技術開発の動向、演者が開発を進めている冷熱を利用した化学吸収法による大気中二酸化炭素直接回収技術の開発状況や展望について述べる。

  1. 予想される二酸化炭素回収市場規模
    1. IEA NET Zero シナリオ
    2. 2050年我が国で想定される二酸化炭素回収・除去設備の設置状況
    3. 二酸化炭素回収設備の資本コスト
  2. 各地で進む大気中二酸化炭素の技術開発の動向
    1. 商業運転中の二酸化炭素回収貯留
    2. 火力発電排ガス中二酸化炭素回収設備
    3. 大気中二酸化炭素直接回収 (DAC)
  3. 低濃度二酸化炭素回収に適した分離技術と何か
    1. 二酸化炭素分離回収技術の概要
      • 化学吸収
      • 物理吸着
      • 膜分離
    2. 二酸化炭素回収技術の比較
    3. 低濃度二酸化炭素回収に適した技術
    4. 二酸化炭素分離回収コスト比較 (石炭火力排ガス)
  4. 冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収の開発状況と展望
    1. 冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収Cryo – DACR
    2. Cryo-CaptureRの展望
    • 質疑応答

第2部 水分を分離するCO2吸収/放出剤の開発とDAC技術

(2023年10月25日 12:20〜13:40)

 近年大気中のCO2を直接回収するDAC技術が、CO2削減技術のひとつとして注目されています。我々は、永年課題であった大気中CO2を選択的に回収する技術を開発しました。大気中の水分を吸収しないことに特徴を有しており、CO2の加熱放出/濃縮時に水加熱分の余分なエネルギーが不要となります。また、基質によってはCO2のみを回収できるため、回収時に高純度CO2を直接得られる利点も併せ持っています。
 本発表にて、大気中CO2選択的回収技術の開発経緯や最新動向を含め、我々の技術を中心に紹介します。

  1. CO2回収技術の概説
    1. CCS (Carbon dioxide Capture and Storage) とDAC (Direct Air Capture) 技術
    2. CCSとDACの長所, 短所
  2. 低分子アミンによるDAC開発
    1. 開発経緯
    2. 化学吸収法の課題点
  3. 水分を分離するCO2選択的DAC開発
    1. 初期研究成果
    2. 応用技術最新情報
    • 質疑応答

第3部 光熱変換機能を活用した大気中CO2直接回収システム

(2023年10月25日 13:50〜15:10)

 大気中CO2直接回収システムは近年多くの注目を集める一方、CO2放散における加熱操作が必要となり、システムで消費されるエネルギーが膨大となる課題がある。
 本講座では、光熱変換機能を活用したCO2放散市末テムに関して、光熱変換材料の形成、ならびにCO2回収システムの評価について紹介する。

  1. 大気中CO2直接回収システムの動向
    1. 大気中CO2直接回収システムの課題
    2. 分離技術を用いた大気中CO2直接回収システム
  2. 光熱変換機能を有する複合体を利用したCO2回収システム
    1. 光熱変換複合体の形成
    2. 光熱変換複合体によるCO2吸着・脱着の評価
  3. 光熱変換機能を有するエアロゲルを利用したCO2回収システム
    1. 光熱変換複合体の形成
    2. 光熱変換複合体によるCO2吸着・脱着の評価
  4. まとめと今後の展望
    • 質疑応答

第4部 熱エネルギー必要としない湿度スイング法による直接空気回収技術

(2023年10月25日 15:20〜16:40)

 カーボンニュートラルを実現するために不可欠な技術として大気中CO2を回収する技術である直接空気回収が注目を集めています。この講座では直接空気回収の技術について講演します。特に、吸着剤の湿潤状態でCO2の吸脱着を制御することができ、直接空気回収に要するエネルギーを大幅に低減できる可能性がある湿度スイング法について、原理や特徴、今後の展望についてお話致します。

  1. 直接空気回収技術の状況
    1. 直接空気回収の必要性
    2. 技術動向と課題
  2. 熱エネルギーを必要としない湿度スイング法
    1. 湿度スイング法の概要
    2. 基本原理
    3. 特徴と課題
    4. 研究動向
    5. 今後の展望
  3. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 則永 行庸
    名古屋大学 大学院 工学研究科 化学システム工学専攻
    教授
  • 稲垣 冬彦
    神戸学院大学 薬学部
    教授
  • 下山 裕介
    東京科学大学 物質理工学院 応用化学系
    教授
  • 境田 悟志
    茨城大学 理工学研究科
    助教

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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