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放熱ギャップフィラーの設計、特性向上とその活用方法

放熱ギャップフィラーの設計、特性向上とその活用方法

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、EVシフトの進展で需要が拡大する放熱ギャップフィラーについて取り上げ、放熱ギャップフィラーの最新の開発状況と実際の使われ方を詳解いたします。

開催日

  • 2023年7月28日(金) 11時00分 16時15分

受講対象者

  • 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーの概要、活用方法、用途例を学びたい方
  • 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーの活用をお考えの方
  • TIMの材料開発に携わる方
  • 電子機器の測温実験から高精度な伝熱解析に移行したい企業
  • 伝熱技術に携わる担当、マネージャー
  • EV技術を構築している方
  • これから伝熱技術に携わる方

修得知識

  • シリコーン系放熱材料の概要と最新のラインナップ
  • 熱伝導性材料の機能と役割
  • 熱伝導性材料の種類 (シート、1液、2液) とそれぞれの特徴
  • 二液性液状ギャップフィラーの特徴と利点
  • 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント材料に求められる特性
  • ウレタン配合技術の基礎
  • ウレタン材料の評価

プログラム

第1部 シリコーン系ギャップフィラーの設計、特性と応用技術

(2023年7月28日 11:00〜12:10)

 放熱材料は電子部品等の発熱体と冷却器の間に存在するギャップを埋め、効率的に熱を逃がすことを可能とする材料である。電子機器の小型化・高集積化に伴い、単位面積当たりの発熱量は増加傾向にあることから、熱対策として放熱材料の需要は高まっている。また、車の電動化や自動運転化に伴い、車への電装部品の積載が進んでおり、車載用途として高い信頼性の要求に耐えうる放熱材料が求められている。当社は耐熱性・耐候性・耐寒性・柔軟性といった特徴を有するシリコーンをベースに用いた放熱材料を開発している。
 本講座の前半では『シリコーンの特性』や放熱材料を扱う上で必要な知識である『放熱特性の指標』や『放熱材料を高性能化させるアプローチ』について紹介する。後半は当社が展開する高い放熱特性と高い信頼性を併せ持った放熱材料のラインナップ (ギャップフィラー、放熱グリース、放熱シート、放熱パッド等) を紹介する。

  1. シリコーン放熱材料の概要
    1. 放熱材料の役割
    2. 放熱特性の指標
    3. シリコーンの特性
  2. シリコーン放熱材料の高性能化アプローチ
    1. 高熱伝導率化 (熱伝導性フィラーの最適化)
    2. 接触熱抵抗の低減
  3. シリコーン放熱材料の技術・開発動向
    1. 当社液状放熱材料の紹介
      • ギャップフィラー
      • 放熱グリース
    2. 当社加工品の紹介
      • 高硬度シート
      • 低硬度パッド
      • フェイズチェンジマテリアル
    • 質疑応答

第2部 次世代エネルギー車における二液性液状ギャップフィラーの特性と適用事例

(2023年7月28日 13:00〜14:30)

 自動車産業は今、世界的に100年に一度の変革期を迎えていると言われており、この自動車産業の変革をリードする技術として最も注目を浴びているのが「次世代エネルギー車」である。次世代エネルギー車、いわゆるEVに使用される材料の1つである熱伝導性材料は、駆動用バッテリーやパワーコンバージョン部品に無くてはならない機能性材料で、ここ数年かつてないほどの活況を呈している。
 そこで本講演では代表的な熱伝導性材料である二液性液状ギャップフィラーの特性と、次世代エネルギー車における適用事例を紹介する。

  1. 熱伝導性ギャップフィラーの紹介
    1. TIM (Thermal Interface Material) の機能と役割
    2. TIMの種類と各機能
    3. 熱伝導性ギャップフィラーの性能
      1. 熱伝導性ギャップフィラーの特徴および利点
      2. シート材料との比較
      3. 1液材料との比較
  2. 次世代エネルギー車用部品の熱対策
    1. 自動車産業におけるトレンド
    2. 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント課題
    3. 液状ギャップフィラーの採用実績
      1. パワーエレクトロニクス部品での採用実績
      2. EVバッテリーでの採用実績
  3. まとめ
    • 質疑応答

第3部 ウレタン系放熱ギャップフィラーの開発とその特性

(2023年7月28日 14:45〜16:15)

 近年、電子機器の高性能化、小型化が進み、多くの部品やユニットにおいて熱対策が重要な課題となっている。熱対策の一つの手段として、樹脂の高熱伝導化が求められている。熱伝導材料は、信頼性や界面熱抵抗の観点から、シリコーン系が主流となっている。しかし、シリコーン系にもいくつかの課題があるため、ウレタン系TIMの選択肢を示すとともに、配合技術の基礎について解説する。

  1. 放熱材料の種類と市場及び用途
    1. 伝熱メカニズムと種類
    2. 市場と用途
  2. ウレタン系TIMの材料構成と構造
    1. ポリオール
    2. 鎖延長剤
    3. イソシアネート
    4. 触媒
    5. 添加剤
    6. 熱伝導フィラー
    7. 構造
  3. ウレタン系TIMの特長と評価
    1. 特長
    2. 熱抵抗と熱伝導率
    3. 振動吸収性
  4. ウレタン系TIMの課題
    1. 耐久性/信頼性
    2. 量産設備への適合性
  5. ウレタン系TIMの性能
    1. プロトタイプ
    2. 耐久性
    3. ブリードアウト
  6. 更なる高熱伝導化
    1. フィラーの最密充填
    2. 特性
  7. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 戸谷 亘
    信越化学工業 株式会社 シリコーン電子材料技術研究所
  • 奥原 昂
    ヘンケルジャパン株式会社 オートモーティブコンポーネンツ事業部
    アプリケーションエンジニア
  • 佐々木 雄一
    ペルノックス株式会社 開発統括部 開発2グループ
    グループリーダー

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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