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樹脂の硬化反応におけるレオロジー解析

樹脂の硬化反応におけるレオロジー解析

~硬化プロセスをレオロジーデータから把握する~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、レオロジーの基礎から解説し、レオロジーデータを反応硬化の評価と制御に応用する技術について詳解いたします。

開催日

  • 2023年4月25日(火) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 反応硬化を伴う材料を扱う技術者
    • 塗料
    • インク
    • 接着剤など
  • 反応硬化、粘度測定、粘弾性測定で課題を抱えている方

修得知識

  • レオロジー (動的粘弾性) の基礎
  • 反応硬化における粘弾性的現象論と分子論的メカニズムとの関係
  • 粘弾性測定におけるノウハウ
  • レオロジーを活用するためのコツ

プログラム

 固体表面に塗布した液体を固化して皮膜を形成するプロセスはコーティングや印刷など様々な分野で応用されていますが、本セミナーではその中で樹脂に化学反応を起こさせて硬化させる技術を主題とします。
 プラスチックの反応成型もこの硬化技術に含まれますが、基本は有限の大きさの分子から分子量が無限大とみなせる三次元網目構造が形成される架橋反応です。現象論的に見ると液体から固体への変化であり、その過程で系の粘弾性的性質は劇的に変化します。三次元網目構造が形成される架橋硬化過程における構造変化と粘弾性的物性変化との関係を分子論に基づいて説明します。続いて、UVインクと熱硬化性塗料を例に挙げ、三次元網目構造の形成とレオロジーとの関係を工業技術への応用という観点から解説します。さらに、樹脂の硬化に関わる特許を知財として評価した事例についても紹介します。

  1. はじめに (塗膜の固化プロセスに関する概要)
  2. ゲル化過程のレオロジー
    1. ひずみとひずみ速度
    2. 粘弾性の現象論
      • 応力緩和
      • 遅延弾性
    3. 動的粘弾性の基礎
    4. 粘性液体から弾性固体へのレオロジー的性質の変化
    5. 重合硬化に伴う動的粘弾性の変化とゲル化点 (ゲル化点をどのように決めるか)
    6. ゲル化点における分子構造の特徴 (パーコレーション理論による考察)
    7. 三次元網目構造とゴム弾性
  3. 硬化反応と温度
    1. 高分子の分子運動とレオロジー
    2. ガラス転移温度
    3. 時間 – 温度換算則
    4. 硬化反応の速度論と温度の効果 (硬化はどこまで進むか)
  4. UVインキの硬化と粘度挙動 (UVの吸収散乱と硬化)
    1. 粘度測定による感度評価
    2. 吸光性の大きい顔料を分散したインキ
    3. 白色顔料を分散したインキ
    4. UV硬化と相分離
    5. 不均一構造の特徴
  5. 昇温過程における架橋硬化とレオロジー
    1. 熱硬化性塗料の非等温過程における粘度変化
    2. 昇温初期における粘度挙動とプロセス制御 (レベリングとたれ)
    3. 昇温硬化過程における化学反応と粘度挙動の解析例
  6. 樹脂の硬化に関わるパラメータ特許の事例
    1. パラメータ特許とは
    2. 接着剤の動的粘弾性に関する特許と事件
    3. 接着剤の硬化後の弾性率に関する特許と事件
    4. UV硬化によるパターン形成とパラメータ特許
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 22,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 22,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

ライブ配信セミナーについて

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    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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