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プラスチック、フィルムなど高分子の (黄変など) 変色・劣化の発生メカニズム、変色箇所の評価、その対策

プラスチック、フィルムなど高分子の (黄変など) 変色・劣化の発生メカニズム、変色箇所の評価、その対策

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、プラスチック・樹脂における吸水・吸湿トラブルの原因と対策、吸湿量・吸水量の測り方、機器設定や前処理などのポイントについて、動画やデモを交えて詳解いたします。

開催日

  • 2023年1月12日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック・樹脂に関連する製品の技術者
    • フィルム (光学フィルム・太陽電池関連フィルム・包装など)
    • シート (発泡シートなど)
    • パイプ・ホース・チューブ
    • 土木・建材用異形押出品
    • 電池セパレータ
    • 高機能複合材料 (ナノコンポジット)
    • 機能性薄膜・フィルム
    • 食品
    • トイレタリー分野
    • 押出機 など

プログラム

第1部 プラスチックの劣化・変色要因と対策 劣化 (変色) 防止のための材料設計と 成形条件の最適化

(2023年1月12日 10:30〜12:30)

 プラスチック製品の変色には、材料としては分子構造、重合条件、配合剤などが関係する。また、使用環境条件 (熱、紫外線、温水、薬品など) や成形条件の影響を受けることも考慮しなければならない。本講ではプラスチック製品の変色原理や評価法について述べ上で、材料、成形、使用条件などに起因する変色と対策について解説する。

  1. プラスチックの変色
    1. 変色原理
    2. 変色に影響する諸要因
  2. 変色の測定法
    1. 変色測定法
      • 色差
      • 黄変度
      • APHA比色
    2. その他測定法
      • ヘイズ
      • 反射率
  3. 材料と変色対策
    1. 重合工程の留意点
    2. 配合剤選択の留意点
  4. 環境条件と変色対策
    1. 熱劣化
    2. 紫外線劣化
    3. 加水分解劣化
    4. 薬品中での劣化
  5. 射出成形における変色対策
    1. 滞留変色
    2. ガスによる樹脂焼け、くもり
    3. 不安定流動マーク
      • フローマーク
      • ジェッテイング
    4. 再生材使用による変色
  6. 変色トラブル事例
    1. 添加剤に起因する変色
    2. 加水分解による白化
    3. 吸水による白化
    • 質疑応答

第2部 酸化防止剤、 (光) 安定剤、結晶核剤などの処方による プラスチック (樹脂) 製品の劣化および (黄色・ピンク変などの) 変色対策

(2023年1月12日 13:15〜14:45)

 我々の生活に必要不可欠となっているプラスチック製品だが、その製造過程 や使用中、酸化劣化や光劣化等により変色が問題となるケースは少なくない。 本セミナーではそれを防止する酸化防止剤、光安定剤等の添加剤の使用方法 について紹介・解説する。

  1. 添加剤とは
    1. 樹脂製品のかかえる問題
    2. 添加剤の種類
  2. 酸化防止剤
    1. フェノール系酸化防止剤
    2. リン系酸化防止剤 (ホスファイト)
    3. 硫黄系酸化防止剤
  3. 光安定剤
    1. HALS
    2. UVA (紫外線吸収剤)
  4. 結晶核剤
    • 剛性核剤
    • 透明化剤 (成形サイクルの短縮)
  5. その他添加剤の紹介 – 銅害防止剤等 –
  6. 各種添加剤の併用
    1. 添加剤の選び方
    2. 実用配合処方の紹介
    • 質疑応答

第3部 プラスチック・樹脂の黄変箇所と、未黄色箇所の 分析 (成分分析・劣化度分析など) について

(2023年1月12日 15:00〜16:30)

 高分子樹脂材料の劣化・変色要因は多岐に渡り、複合要因も存在する。これら解析において機器分析は有効であるが、適切な手法を選択しないと真の原因究明が困難であったり、誤った結論に至ったりする。本講演では、劣化・変色解析において有効と思われる分析手法について、総合解析事例も含めて解説する。

  1. 高分子 (樹脂) 材料の変色について
    1. 高分子劣化による変色
    2. 添加剤要因による変色
    3. 外的要因による変色
    4. 光学特性による変色
  2. 高分子材料の劣化要因について
    1. 熱、光、水による劣化
    2. 空気、薬品、微生物による劣化
    3. 電気的、機械的作用、充填材や金属との接触による劣化
  3. 高分子材料分析手法と劣化物、変色物の分析
    1. 赤外/ラマン分析法の特徴と劣化・変色物分析
    2. 各種分離分析、質量分析法の特徴と劣化・変色物分析
    3. NMR/ESR磁気共鳴分析法の特徴と劣化物分析
    4. XPS/TOF-SIMS分析法による表面劣化物分析
  4. 総合解析事例
    1. GPPS材料の加熱劣化変色物分析
    2. HIPS材料の加熱乾燥時に発生した変色物分析
    • 質疑応答

講師

  • 本間 精一
    本間技術士事務所
    所長
  • 稲垣 陽平
    株式会社ADKEA 樹脂添加剤開発本部 樹脂添加剤開発研究所 添加剤開発室
    主任
  • 宮下 喜好
    NPO法人 ぐんまテクノサポーターズ
    理事

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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