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プラスチック成形品の残留応力発生と緩和のメカニズム、および各種事象の予測法

プラスチック成形品の残留応力発生と緩和のメカニズム、および各種事象の予測法

~粘弾性特性による残留応力の緩和予測法&破壊確率の予測法~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、樹脂の粘弾性挙動と残留応力、変形予測について解説いたします。時間-温度換算則の作成法と各種事象への応用方法についても解説いたします。

開催日

  • 2020年2月17日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など
  • プラスチックの不良対策で課題を抱えている担当者

修得知識

  • プラスチックの基本特性である粘弾性特性・熱粘弾性特性
  • 残留応力の発生機構
  • 残留応力の理論的、実験的解析方法
  • 残留応力の低減方法と積極的な利用法
  • 粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱い
  • 粘弾性特性に成立する時間-温度換算則
  • 時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法
  • 繰り返し負荷を受けるプラスチックの破壊確率の予測法

プログラム

 力と変形の比例定数である材料定数は、いずれの素材においても時間及び温度依存性を示します。特に、プラスチックの材料定数は、室温から200℃程度の範囲で、粘弾性という弾性と粘性の両性質を示す複雑な振る舞いをします。プラスチック成形品には、粘弾性挙動に起因する残留応力が発生する場合があり、この残留応力は経時的に緩和し、それに伴って変形等が発生します。
 ここでは、プラスチックの粘性、粘弾性、熱粘弾性に起因する残留応力の発生機構及び緩和機構を説明します。そして、粘弾性特性の時間 – 温度換算則の誘導方法とこの換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形予測法、強度・変形の長期予測法、加速試験法、さらに破壊確率の予測法について説明します。

  1. プラスチックの最も重要な粘弾性の基礎知識
    1. 粘性・レオロジー特性とは?
    2. 粘弾性特性・熱粘弾性特性とは?
    3. 粘弾性特性・熱粘弾性特性の利用方法
    4. 粘弾性に伴う特異現象 (クリープ挙動、緩和挙動)
  2. 弾性体と粘弾性体の力学の違いを理解するための基礎知識
    1. 弾性体の応力とひずみ
    2. 粘弾性体の応力とひずみ
    3. 弾性体の応力 – ひずみ関係式 (構成方程式)
    4. 粘弾性体の応力 – ひずみ関係式 (構成方程式)
  3. 粘弾性挙動による残留応力の発生メカニズム
    1. 残留応力の発生要因の分類
    2. 冷却過程で生じる残留応力の発生メカニズム
    3. 硬化過程で生じる残留応力の発生メカニズム
  4. 時間 – 温度換算則とその解釈
    1. 時間 – 温度換算則の基礎概念
    2. 粘弾性挙動のマスター曲線の作成方法
    3. 時間 – 温度移動因子
      • アーレニュウス型
      • WLF型
  5. 時間 – 温度換算則を用いた各種事象の予測法
    1. マスター曲線を用いたクリ – プ変形の長期予測法
    2. マスター曲線を用いた残留応力開放に伴う変形の長期予測法
    3. マスター曲線を用いたCFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
    4. マスター曲線を用いたプラスチックの諸特性の加速試験方法
  6. 繰り返し負荷を受けるプラスチックの破壊確率の予測法
    1. ワイブルの破壊確率関数
    2. ワイブル確率分布
    3. 繰り返し負荷によるプラスチックの破壊確率の予測手法
    4. PE容器の繰り返し開閉に伴うネジ部の破壊確率の推定事例
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

連合会館

5F 502会議室

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 47,020円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 47,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

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