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高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な配合・添加方法

高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な配合・添加方法

~分散剤の効果を最大限に引き出すポイント、ノウハウ~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、微粒子分散について分散化から安定化までのプロセスを一貫して解説し、期待する分散を実現、維持するための指針について詳解いたします。

配信期間

  • 2025年11月28日(金) 10時00分2025年12月11日(木) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年11月28日(金) 10時00分

受講対象者

  • 微粒子分散に関連する技術者、開発者、研究者
    • 粉体
    • 高分子
    • 塗料
    • インク
    • 機能性材料
    • 接着剤
    • エラストマー
    • 医薬品
    • 化粧品食品
    • サプリメント など

修得知識

  • 高分子分散剤の作用機構と種類・開発例
  • 溶解度パラメータおよび酸・塩基度の基礎と求め方
  • 粒子、溶媒および分散剤間の相性とバランス
  • 高分子分散剤の添加法と攪拌/混錬法
  • 分散安定性試験法

プログラム

 高分子分散剤 (以下、分散剤) は、合成技術の進歩によって多くの種類が開発されており、その中から最適なものを選ぶのは容易ではありません。分散剤を選ぶときには、対象となる粒子、用いる溶媒、そして分散剤そのものの相性をよく理解し、三者のバランスをとることが大切です。その判断の手がかりとして用いられるのが、溶解度パラメータや酸・塩基度といった指標です。さらに、分散剤を効果的に働かせるためには、添加量や添加方法にも注意が必要です。たとえば、少なすぎても効果が不十分になり、多すぎると逆に安定性を損なうことがあります。また、一度に加えるか、何回かに分けて加えるかによっても、最終的な品質に大きな違いが生じます。加えて、分散プロセスでは攪拌や混錬に使う装置の種類や条件設定も重要な要素です。これらを適切に選び、コントロールすることで、分散剤の効果を最大限に引き出すことができます。

  1. 分散剤の作用機構
    1. 粒子分散液の調製工程と課題
      1. ぬれ/分散化工程
      2. 分散安定化工程
      3. 貯蔵安定化工程
    2. 粒子間に働く力と分散剤の作用機構
      1. 静電反発力による安定化
        • 水中における静電反発力
        • 有機溶媒中における静電反発力
        • ゼータ電位の測定法
      2. 立体反発力による安定化
        • 立体反発力に及ぼす溶媒効果
        • ポリマーブラシによる立体反発力
      3. 静電立体反発力
      4. 枯渇力と疎水性引力
      5. 粒子間のキャピラリー力
  2. 分散剤のタイプと応用例
    1. 汎用分散剤の種類と応用例
      1. 低分子量型と高分子量型の特徴
      2. 低分子量型と応用例
      3. 第二世代高分子量型と応用例
        • ブロック型とくし型
        • コントロール凝集型
      4. リビングラジカル重合と第三世代高分子量型の合成例
        • スター型
        • ジブロックナノ粒子型
        • 超多分岐型 (デンドリマー)
        • 反応型
    2. ポリマーブラシとナノ粒子の分散安定化
      1. ナノ粒子の液相合成法と分散剤選択
      2. 高分子反応法 (grafting to)
      3. グラフト重合法 (grafting from)
  3. 分散剤の取捨選択におけるポイント
    1. 溶解度パラメータの基礎と利用法
      1. SP値・HSP値と4DSP値の由来
      2. HSP値の図示化とハンセン球の利用
      3. 化合物のHSP値の求め方
        • 原子団寄与法による計算
        • 溶解/膨潤法による測定
      4. 粒子のHSP値の求め方
        • 凝集/沈降法
        • 低磁場パルスNMR法
        • インバースガスクロマトグラフィー (IGC) 法
    2. 溶解度パラメータを用いた分散剤の選び方
      1. 分散剤/粒子/溶媒間のバランス
      2. ハンセン球/ダブルハンセン球を用いた選び方
      3. 4DSP値を用いた選び方
    3. 酸塩基特性の基礎と利用法
      1. 酸塩基特性の発現とバランスのとり方
      2. 酸価・アミン価の測定と応用例
        • チタンブラック分散液
        • ゼラチン被覆銅ナノ粒子分散液
      3. IGC法による測定と応用例
        • 酸塩基相互作用パラメータ
    4. 水系および有機溶媒系における選び方
      1. 水系における選び方
        • 粒子表面の親水性/疎水性の評価
        • 疎水性吸着の応用
      2. 有機溶媒系における選び方
        • 溶解性/伸張性のための溶媒選択
        • 有機顔料における誘導体改質
  4. 分散剤の添加法と最適添加量
    1. 分散剤の添加法
      1. 添加のタイミング
      2. 単一成分系と多成分系
    2. 分散剤の添加量
      1. 吸着等温線の測定
      2. 粒子の比表面積と添加量
    3. 分散剤の最適分子量
  5. 攪拌/混錬法
    1. 予備撹拌 (プレミキシング)
    2. 本攪拌/混錬と装置例
      1. 湿式ジェットミル
      2. 超音波式分散機
      3. ビーズミル・ボールミル
      4. 三本ロールミル
      5. 二軸混錬押出機 (エクストルーダ)
  6. 分散安定性試験法
    1. 湿潤点・流動点
    2. レオロジー法
      1. 流動曲線と流動構成式
      2. 降伏応力と凝集構造
      3. 動的粘弾性
    3. 小角X線散乱法
    4. 低磁場パルスNMR法
  7. まとめと品質評価
  8. 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2025年11月28日〜12月11日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

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