技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

EVをはじめとした次世代自動車の最新動向とリチウムイオン電池原料の今後

EVをはじめとした次世代自動車の最新動向とリチウムイオン電池原料の今後

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車など次世代自動車の世界的な市場動向や各国の関連政策動向と車載用途も増え更なる供給の逼迫が予想されるチウムイオン電池原料 (リチウム、コバルト) の開発状況、価格動向について解説いたします。

開催日

  • 2019年7月25日(木) 13時00分 16時30分

プログラム

 2019年に入って、日本を含めた世界において、一段と電気自動車シフトが加速している。中国は、2019年に電気自動車をはじめとするNEV (新エネルギー車) を一定割合販売することを義務付ける規制を開始し、2040年までにフランス、英国が、ガソリン自動車、ディーゼル自動車の販売禁止を打ち出した。2020年の東京オリンピックを控えて、世界の自動車産業は、100年に1度といえる大きな変革を求められている。
 第1に地球環境保護への環境対応車の開発がある。地球環境問題解決、低炭素社会の構築、脱化石燃料等への対応から、次世代自動車として、燃料電池車 (FCV) 、電気自動車 (EV) 、プラグ・イン・ハイブリッド車 (PHV) 、天然ガス自動車、低燃費ガソリン車の開発・普及が、世界の自動車企業によって競われている。
 燃料電池車は、水素と酸素を反応させて電気を作る燃料電池による自動車として、究極のエコ・カーとされる。しかし、クリーン・ディーゼル車の環境対応性能の限界から、フォルクス・ワーゲン、GM、BMWをはじめとした世界の巨大自動車メーカーと中国企業は、燃料電池車と比較して、技術的に構造が簡単な電気自動車 (EV) 開発に、一斉に舵を切り始めた。
 世界の電気自動車の普及台数は500万台、2018年の販売台数は200万台を超えている。電気自動車も、リチウム・イオン電池の技術進歩により、1度の充電による走行距離が300キロを超えているものの、ガソリン自動車と比較して、「短い航続距離」、「少ない充電ステーション」、「高価な蓄電池」が課題となっている。しかし、リチウム・イオン電池の技術革新と価格低下により、2040年には、世界の電気自動車の保有台数は、自動車保有台数全体の15%に相当する2億8,000万台に達するという予測もある。意欲的な見通しにおいては、2040年の世界の電気自動車市場は、新車販売の55%を占める。燃料電池車で先行するトヨタも、系列メーカー、競合他社とともに、電気自動車の開発強化を行っている。しかし、電気自動車は、スマート・フォンと比較して1万倍近くのリチウム・イオン電池の容量を必要とし、レアメタルであるリチウム資源の偏在と正極材に使うリチウムとコバルトというレア・メタルの価格も上昇基調にあるという点は今後の懸念である。
 米国においては、カリフォルニア州は、2018年からZEV (排ガスゼロ車) 規制が強化され、販売台数の一定割合を、電気自動車等のZEVとすることが求められている。米国のZEV、中国NEVともに、日本の自動車メーカーが得意とするハイブリッド車 (HV) を、含んでいない。また、シェール・ガス革命によって天然ガス価格が下落し、米国においては、圧縮天然ガス自動車 (CNG) 、LNG (液化天然ガス) 自動車の開発・普及が進んでいる。天然ガス自動車は、世界で2,400万台を超えている。さらに、既存のガソリン車の燃費向上も急速に進んでいる。
 第2に自動運転、ライド・シェア等の新たな自動車の将来像が現実のものとなりつつあることが挙げられる。2020年以降には、AI (人工知能) を活用した、自動運転車の普及が本格化する可能性がある。電気自動車、自動運転車の普及は、既存の自動車企業とIT企業の提携を通じた、日本の自動車メーカーの勢力図を変貌させる可能性が強い。リチウム・イオン電池については、正極材、負極材、電解液、セパレーター等の素材において、日本企業が強みを持ち、電池の低価格化、大容量化の開発競争が行われている。全固体リチウム・イオン電池の開発、リチウム、コバルト、ニッケル資源の開発状況と価格を見通し、2030年に向けて、電気自動車をはじめとした次世代自動車の未来像を本セミナーでは解説したい。電気自動車を取り巻く最新動向と今後のビジネス・チャンスについて次世代自動車の第一人者が的確に詳説する。

  1. 地球環境に優しい次世代自動車の現状と今後の動き – 電気自動車へのシフト
  2. 次世代自動車の普及状況とガソリン自動車の競争力と生き残り策
  3. 欧米における次世代自動車への政策動向と推進支援策 – ガソリン車販売禁止
  4. 日本における次世代自動車への普及政策の今後 – 燃料電池車と電気自動車
  5. 燃料電池車のメリットとデメリット – 量産化への制約
  6. 電気自動車のメリットとデメリット – 自動運転、蓄電池の価格と性能
  7. 電気自動車はデファクト・スタンダードとなるのか – 中国、カリフォルニア州
  8. 天然ガス自動車のメリットとデメリット – 米国のシェール・ガス革命
  9. 燃料電池車の普及の可能性と市場規模 – ガラパゴス化への懸念
  10. 水素ステーションの普及の可能性と市場規模 – 水素社会の促進策
  11. 電気自動車と充電ステーションの普及の可能性と今後の市場規模
  12. 蓄電池開発の最新動向と市場規模 – リチウム・イオン電池は覇権を握るのか
  13. リチウム・イオン電池に係わる日本企業の強み – 中国政府、企業との競争
  14. リチウム資源の現状と今後の価格動向 – リチウム資源の開発動向
  15. コバルト資源の開発と今後の開発動向 – コバルト価格の今後
  16. 電気自動車は自動車の中心となるのか – 今後の販売台数の見通し
  17. 天然ガス自動車と天然ガス・ステーションの普及の可能性と市場規模
  18. 自動運転技術の革新動向とライド・シェアによる次世代自動車の可能性
  19. ハイブリッド車、低燃費ガソリン車の開発の現状と可能性 – アジア諸国
  20. 次世代自動車への日本企業のとるべき最適な戦略 – HVとEVの技術
    • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/8 ソニー・ホンダモビリティ、Tesla、BYDのEV開発戦略 東京都 オンライン
2024/5/9 ゼロから学ぶ再エネビジネス基礎講座 (全2回) オンライン
2024/5/9 再エネ電力・環境価値取引で抑えたい知識と実務 オンライン
2024/5/10 容量市場・需給調整市場の基礎と最前線論点 (全2回) 会場・オンライン
2024/5/10 ゼロから学ぶ電気事業と容量市場 東京都 会場・オンライン
2024/5/14 SRモータの基礎とEV実用化への最新動向 オンライン
2024/5/14 EV×グリッド活用と今後のビジネスチャンス 東京都 会場・オンライン
2024/5/15 エネルギービジネスの未来を読み解くための情報収集・利活用ノウハウ 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 電力・ガス業界のしくみ・ビジネス概説と秘話 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 入門 インピーダンス測定法とリチウムイオン電池への応用 オンライン
2024/5/21 xEVのPCU (パワーコントロールユニット) と自動車用パワーエレクトロニクスの技術動向 東京都 会場
2024/5/21 再生可能エネルギー源としての木質系バイオマス利用の道標 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 出光興産株式会社における苫小牧CCUS構想と今後の課題 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 核融合炉 (フュージョン・エネルギー) の最新動向と構成材料の課題 オンライン
2024/5/22 核融合発電の最新開発動向、課題と実現への見通し 東京都 会場・オンライン
2024/5/23 FIP、コーポレートPPA等、2023年4月施行を踏まえて抑えたい知識と実務 オンライン
2024/5/24 核融合の開発競争とビジネスインパクト 東京都 会場・オンライン
2024/5/24 カーボンナノチューブの基礎とリチウムイオン電池への応用 オンライン
2024/5/27 EVの最新技術動向と将来展望 オンライン
2024/5/27 核融合 (フュージョン) のイノベーション技術と産業応用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/4/13 GAFA+Mの自動運転車開発最前線
2021/3/19 2021年版 モビリティ市場・技術の実態と将来展望
2021/2/19 2021年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2021/1/31 次世代EV/HEV用モータの高出力化と関連材料の開発
2021/1/22 2021年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2020/12/11 2021年版 スマートデバイス市場の実態と将来展望
2020/12/1 リチウムイオン電池の安全性確保と関連する規制・規格と表示ルール 2021
2020/11/13 2021年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2020/9/18 2020年版 スマートグリッド市場の実態と将来展望
2020/8/21 2020年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2020/5/22 2020年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2020/4/17 2020年版 蓄電池・キャパシタ市場の実態と将来展望
2020/3/19 低炭素社会とバッテリーアグリゲーション
2020/1/24 2020年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2019/12/13 2020年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2019/11/29 リチウムイオン電池の分析、解析と評価技術 事例集
2019/11/15 2020年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2019/9/20 2019年版 スマートグリッド市場の実態と将来展望
2019/9/20 2019年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2019/5/24 2019年版 蓄電池・キャパシタ市場の実態と将来展望