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ポリイミドの基礎知識と高性能化技術

ポリイミドの基礎知識と高性能化技術

~無色透明化、低誘電率化、低CTE化、多脂環構造ポリイミドの性質・合成など~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、原料合成法を含めたポリイミドの基礎から応用までを平易に述べ、無色透明化、低誘電率化、低CTE化などの分子設計指針や高性能化技術について詳しく解説いたします。
また、有機ELディスプレイの普及によって加速する各企業の耐熱・透明フィルムの開発動向と応用例についても解説いたします。

開催日

  • 2019年2月22日(金) 10時30分 16時00分

受講対象者

  • ポリイミドの応用製品に関連する技術者
    • 絶縁基板
    • フレキシブルプリント基板
    • 半導体素子の保護膜
    • 航空宇宙 など
  • ポリイミドに関連する技術者

修得知識

  • ポリイミドの低誘電率化
  • ポリイミド無色透明化の分子設計指針
  • ポリイミドフィルムの高性能化技術
  • 無色透明ポリイミドフィルムの開発動向・応用例

プログラム

 耐熱高分子の代名詞にもなっているポリイミドKapton®は、米国とソ連との熾烈な宇宙開発競争の産物であり、1960年代に上市されてから今なお先端技術分野で使用され続けている素材です。しかし、ポリイミドフィルムの多くが強く着色しているため、透明性が求められる光学分野では利用が制限されています。従来のポリイミドフィルムが持つ優れた特性を保ちながら無色透明化が実現できれば、“折りたたみ可能なガラス”としてオプトエレクトロニクスをはじめとしてその応用範囲が限りなく広がると期待されます。
 本セミナーでは、原料合成法を含めたポリイミドの基礎から応用までを平易に述べ、無色透明化、低誘電率化、低CTE化などの分子設計指針や高性能化技術について詳しく解説します。さらには、有機ELディスプレイの普及によって加速する各企業の耐熱・透明フィルムの開発動向と応用例についても紹介します。

  1. はじめに
    1. 耐熱性高分子の分子設計
    2. 物理的耐熱性と化学的耐熱性
    3. 高分子材料の耐熱性評価
  2. ポリイミドの基礎
    1. 市販ポリイミドフィルムの特徴
    2. 耐熱性樹脂 Kapton®
    3. ポリイミドの最初の報告例 (!?)
    4. 初期のポリイミドおよび合成法
    5. ポリイミドフィルムの作製法
  3. 低誘電率ポリイミドおよび関連材料
    1. 電磁波の伝播速度と屈折率、誘電率との関係
    2. 誘電率に影響を与える分極現象
    3. 固体の分極率 (誘電率) の周波数依存性
    4. 低誘電率材料の分子設計指針
    5. 多孔質ポリイミドの作製法
    6. 多孔質ポリイミドの誘電特性
    7. 含フッ素低誘電率高分子
    8. 高分子の屈折率 – 誘電率相関
    9. フッ素含有率とポリイミドの誘電率
    10. ポリイミドのフッ素・イミド含有率と誘電率との相関
    11. 非フッ素低イミド含有率芳香族ポリイミド
    12. 非晶性環状ポリオレフィン
    13. ポリイミドの複屈折
  4. 無色透明ポリイミド
    1. 芳香族ポリイミド着色の起源
    2. 各種ポリイミドフィルムのUV – Visスペクトル
    3. 芳香族系無色透明ポリイミドの先駆例
    4. 多脂環構造酸二無水物の例と合成基本反応
    5. 多脂環構造酸二無水物の合成例
    6. ポリイミドの合成法
    7. 多脂環構造酸二無水物の構造と反応性
    8. 脂環式ジアミンを用いたポリイミド合成
    9. 市販の脂環式ポリイミド用モノマー例
  5. 多脂環構造ポリイミドの合成
    1. イミド化温度と分子量・フィルム成形性
    2. イミド化温度と分子量との相関
    3. 中間温度領域での解重合とTg近傍の後重合
    4. 化学イミド化 – 従来法
    5. 化学・熱イミド化併用法
    6. 化学イミド化沈殿法
    7. 異なる方法・温度で作製したポリイミドの分子量
    8. 種々の溶媒を使用したポリイミド合成
  6. 多脂環構造ポリイミドの性質
    1. 脂環式ポリイミドの溶解性 (耐薬品性)
    2. 多脂環構造の耐熱性
    3. 多脂環構造ポリイミドの熱的性質
    4. 低CTE・透明ポリイミド開発の変遷
    5. 脂環式ポリイミドフィルムの寸法安定性
    6. 脂環式ポリイミドフィルムの機械的特性
  7. 脂環式ポリイミドの高性能化
    1. 脂環式ポリイミドフィルムの光透過性
    2. イミド化法と光透過性相関
    3. 異なる溶媒で調製したポリイミドフィルム
    4. 光透過率の耐熱特性
    5. ポリイミドフィルムの高温酸化着色抑制
    6. エンドキャップポリイミドの熱的性質
    7. 多脂環構造ポリイミドフィルムの耐光性
  8. おわりに
    1. 耐熱・透明フィルムの開発動向
    2. 耐熱・透明フィルムの応用例
    • 質疑応答

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9F 第2研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
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  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

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