技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチック・フィルムにおける (黄変、ピンク変などの) 変色・劣化メカニズムとその対策

プラスチック・フィルムにおける (黄変、ピンク変などの) 変色・劣化メカニズムとその対策

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子の分析・評価技術、添加剤の適切な配合法、高分子材料の劣化と対策について詳解いたします。

開催日

  • 2018年2月20日(火) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 高分子材料の光、熱、水による劣化と対策
  • 添加剤の適切な配合法
  • 高分子の分析・評価技術
  • 高分子の劣化・変色の原因と対策

プログラム

第1部 ポリプロピレンを中心とした プラスチックの (黄色・ピンク変などの) 変色のメカニズムと対応について

(2018年2月20日 10:30〜12:15)

 プラスチック製品の変色は日常的に経験される。ポリウレタン、ポリカーボネート、ABSのように、それ自体が反応しやすいプラスチックがある。一方、ポリプロピレンやポリエチレンは、可視光線を吸収する化学構造を持たない。実際に、純粋なポリプロピレンを酸化劣化しても簡単には変色しない。市販のポリプロピレンは、環境により著しく変色する。
 中国やインドでは、PM2.5が問題になっていることからも分かるように、燃焼に伴う排気ガスは、世界的な視点では大きな問題です。日本では忘れ去られているけれども、NOx、 SOxは、プラスチックを変色させる重大な要因です。シェールガスとプラスチックの変色に何の関係があるのかと思われるでしょう。本稿では、プラスチックの変色問題を広く浅く整理します。

  1. プラスチックの概要
    1. プラスチックの化学構造
    2. プラスチックの使用環境
    3. プラスチックを劣化させる因子
  2. プラスチックの変色
    1. プラスチック自体の変色
    2. 添加剤の変色
    3. 色材の変色
    4. 実は変色ではない変色
  3. 添加剤、色材の利用
    1. プラスチックに対する作用
    2. 相乗作用
    3. 拮抗作用
    • 質疑応答

第2部 酸化防止剤、 (光) 安定剤、結晶核剤などの処方による プラスチック (樹脂) 製品の劣化および (黄色・ピンク変などの) 変色対策

(2018年2月20日 13:00〜14:30)

 我々の生活に必要不可欠となっているプラスチック製品だが、その製造過程や使用中、酸化劣化や光劣化等により変色が問題となるケースは少なくない。本セミナーではそれを防止する酸化防止剤、光安定剤等の添加剤の使用方法について紹介・解説する。

  1. 添加剤とは
    • 樹脂製品のかかえる問題
    • 添加剤の種類
  2. 酸化防止剤
    • フェノール系酸化防止剤
    • リン系酸化防止剤 (ホスファイト)
    • 硫黄系酸化防止剤
  3. 光安定剤
    • HALS
    • UVA (紫外線吸収剤)
  4. 結晶核剤
    • 剛性核剤/透明化剤 (成形サイクルの短縮)
  5. その他添加剤の紹介 ~銅害防止剤等~
  6. 各種添加剤の併用
    • 添加剤の選び方
    • 実用配合処方の紹介
    • 質疑応答

第3部 劣化・変色部分の 分析・解析技術とその応用

(2018年2月20日 14:45〜16:30)

  1. 高分子材料と劣化・変色の要因
  2. 高分子材料の劣化箇所・変色部分の分析手法
    1. 高分子材料分析手法と劣化・変色部解析
    2. 赤外/ラマン分析法の特徴と劣化物・変色部解析
    3. GC/LC分析法による劣化物・変色部解析
    4. 熱抽出GC – MS分析法による劣化物・変色部解析
    5. ソフトイオン化精密質量分析法による劣化物・変色部解析
    6. 熱抽出精密質量分析法 (ASAPTOFMS) による劣化物・変色部解析
    7. LC導入精密質量分析法 (LC – ESITOFMS) による劣化物・変色部解析
    8. GPCおよびDOSY (NMR) 法による劣化物の分子量依存化学構造解析
    9. XPS/TOF – SIMS表面分析法による表面劣化と変色部解析
  3. 最近の動向など
    • 質疑応答

講師

  • 小林 豊
    山形大学 グリーンマテリアル成形加工研究センター
    産学連携教授
  • 常泉 洋太
    株式会社 ADEKA 樹脂添加剤本部 添加剤開発室
    課長補佐
  • 宮下 喜好
    NPO法人 ぐんまテクノサポーターズ
    理事

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/4 高分子結晶化の基礎と解析技術および結晶成長 オンライン
2024/12/5 高分子の結晶化と結晶高次構造の特徴・各種分析法 オンライン
2024/12/5 乳化重合・ソープフリー乳化重合によるポリマー微粒子の合成と粒子径・形状制御 オンライン
2024/12/6 プラスチック用添加剤の作用機構と使い方 東京都 会場
2024/12/6 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の現状と動向 オンライン
2024/12/9 高分子材料の末端基・構造解析テクニック オンライン
2024/12/9 二軸スクリュ押出機を用いたリアクティブプロセシング技術の基礎から応用へ オンライン
2024/12/9 架橋技術によるポリマーの性能向上と物性・特性改良方法 オンライン
2024/12/10 樹脂部品の特性と材料費/加工費/型費の概算法から検図法まで学ぶ超実務設計 オンライン
2024/12/10 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/10 高分子材料の劣化・変色技術の基礎と防止処方技術 オンライン
2024/12/11 低誘電特性樹脂の技術開発動向と設計手法 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 ポリマー・高分子材料のモノマー化・解重合技術の基礎とケミカルリサイクルの技術動向 オンライン
2024/12/13 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/13 高分子絶縁材料の劣化・絶縁破壊メカニズムと計測・データ解釈法 オンライン
2024/12/13 エポキシ樹脂の基礎、硬化剤との反応および副資材による機能化 オンライン
2024/12/16 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/16 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/16 熱可塑性エポキシ樹脂の基礎と応用 オンライン