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効率的な電極スラリー作製のための基礎と応用

効率的な電極スラリー作製のための基礎と応用

~レオロジー評価から塗布・乾燥技術まで~
大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、電極スラリー作製について基礎から解説し、塗布膜乾燥工程における構造形成プロセスを解説いたします。

開催日

  • 2017年9月4日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 濃厚系スラリーの塗膜乾燥で課題を抱えている方
  • 電極作製に携わっている方

修得知識

  • スラリーのレオロジーデータの取得および評価方法
  • 適切な粒子分散操作の選定指針
  • 塗布膜乾燥過程の「見える化」手法

プログラム

 リチウムイオン二次電池や燃料電池の作製において、電極や触媒膜の作製方法はどうしても経験に頼ることが多くなります.
 ただし、スラリー作製~塗布~乾燥プロセスにかかわる、レオロジー・粒子分散・塗布膜乾燥等の基礎理論をきちんと理解し作製することで、勘や経験に頼らず、安定した電極を効率的に作製することができるようになります。
 本講座では、塗布材料であるスラリー内部の粒子分散状態を理解するための基本的なレオロジー解析のみならず、それらの塗布膜乾燥工程における構造形成プロセスを解説し、実際のリチウムイオン二次電池の正極や負極、燃料電池電極膜への適用例を示しながら、効率的な電極の作製に役立つ基礎理論と実際の研究手法について講義します。

  1. 見てわかるレオロジー
    1. 粘度とは何か?
    2. 弾性とは何か?
    3. 粘弾性と内部構造
  2. 粒子分散系のレオロジー
    1. 粒子凝集分散の基本的な考え方
    2. 凝集・分散と粘度
    3. 粒子が形成する内部構造と粘弾性
    4. 非線形粘弾性解析
  3. 粘度を指標とした粒子凝集・分散の評価
    1. チクソトロピーモデル
    2. 粒子分散液のスピンコートプロセス解析
    3. せん断流動場における凝集体破壊解析
  4. 粒子分散プロセスの粘弾性解析
    1. 定せん断場における分散プロセス理解
    2. レオロジーに対する粒子凝集とバインダの影響の違い
    3. PMMAスラリーの分散プロセス
    4. グラファイトスラリーの分散プロセス
  5. 分散装置と電池スラリーの粘弾性変化
    1. 材料組成に応じた内部構造とレオロジー特性
    2. 自公転型分散機分散過程のレオロジー解析
    3. 電池スラリーの分散操作に対する薄膜型分散機の効果
  6. 粒子分散プロセスの粘度変化と塗布膜性能
    1. 不安定系の分散プロセスのレオロジー解析
    2. 超音波照射の分散促進効果のレオロジー解析
  7. スラリー塗布膜乾燥の概要
    1. 粒子集積層形成と粒子拡散
    2. 粒子凝集と乾燥速度
    3. 乾燥過程の解析手法
    4. 膜厚の影響因子とその制御法
  8. 膜厚変化を利用した塗布膜乾燥過程解析
    1. 塗布膜内ボイド率のリアルタイム計測
    2. 粒子凝集特性と粒子層形成過程の関係
    3. 散乱を利用した表面構造変化のリアルタイム計測
    4. ゲル化粒子分散液塗布膜の乾燥過程
    5. 不均一粒子充填過程に対する添加剤の影響

会場

大阪産業創造館

5F 研修室A

大阪府 大阪市 中央区本町1丁目4-5
大阪産業創造館の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
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