技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品 (注射剤・固形製剤) の外観目視検査における良品/不良品の判定基準設定と均一性を目指した目視検査員トレーニング・評価

医薬品 (注射剤・固形製剤) の外観目視検査における良品/不良品の判定基準設定と均一性を目指した目視検査員トレーニング・評価

~QCの検査方法、製造での全数目視選別の方法と広がりを特定する取り組み~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、実際の改善事を紹介しながら、注固形製剤における異物対策事例と不良限度設定・外観不良検査について解説いたします。

開催日

  • 2017年3月30日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 外観検査における注意事項
  • 検査員の認定方法、評価、トレーニング
  • 自動検査機を導入する場合、目視検査との比較
  • 異物混入の主な原因と異物低減方法
  • 異物低減の改善事例
  • 海外製造所の改善事例紹介
  • 欧米の異物検査と日本薬局方の異物検査の違い
  • たやすく/明らかに検出できる異物の大きさとは (17局の改訂)

プログラム

 医薬品製造において異物や表示ミスは製品回収の多い原因の一つである。海外から原料・資材・製品を輸入する場合、異物や外観は日本の要求されている基準に満たない場合が多い。
 外観検査は人に頼るところが多く、人の評価方法、判定基準をどうするかは悩むところである。また、自動検査機を導入する場合、目視検査との比較が基本になる。
 本セミナーでは製造現場と品質管理の外観検査の方法、検査員の認定方法などについて説明する。また、人の外観検査に関係する周辺の、知っておいて欲しい知識についても紹介する。そしていくつかの異物対策の事例で人の検査がどのようにかかわっているかを事例を通して紹介する。

  1. 異物/クロスコンタミによる製品回収事例
    1. 異物による製品回収
    2. クロスコンタミによる製品回収
  2. 個体剤の異物の検査と外観検査方法と限度
    1. 品質管理部の異物試験/外観検査方法
      • 異物試験
      • 外観検査
    2. 製造における全数異物・外観検査/全数選別方法
      • 人による方法
      • 機械による方法
    3. 異物・外観限度見本の設定
    4. 異物検出の確率と母不良率との関係
      • 残存不良率に注目
  3. 注射剤の外観異物検査の難しさ
    1. 欧米の異物検査と日本薬局方の異物検査の違い
    2. たやすく/明らかに検出できる異物の大きさとは (17局の改訂)
    3. 官能検査の観点から検査員のバラツキと評価
    4. なぜ、海外の製造所では注射剤の異物が問題にならないか
    5. 異物による製品 (海外製造所/国内販売品) 回収
    6. 異物検出の確率と母不良率との関係
    7. 自動異物検査機検出力と目視検出力との関係
  4. 注射剤の外観異物検査
    1. 不溶性異物試験検査
      • 非破壊による異物のサイズ/形状測定
      • 限度見本の設定
      • 標準見本/限度内見本/限度外見本の違い
      • 標準粒子と実際の異物を用いる場合の違い
      • 官能検査の手法による標準見本の設定
      • QC試験方法
      • 目視による方法 (観察方法と観察時間)
      • 目視で見える異物の大きさ (時間と明るさ)
      • 観察機を用いる方法
      • 判定基準 (n数と欠点数Cの設定)
      • 凍結乾燥製品 (ゴム栓) の溶解
      • 凍結乾燥製品 (アンプル) の溶解 (ホールバーニング)
    2. 異物の同定方法
      • 異物の取り出す時の注意事項
      • 顕微鏡FTIRによる測定
      • 電子顕微鏡X線マイクロアナライザーによる同定
  5. 表示ミスによる苦情/製品回収と検査員のレベル向上
    1. 表示ミスによる製品回収事例 (PMDAのHPより)
      • 単純な誤記
      • 化合物名の誤り
      • 添加剤の間違い など
    2. 製造起因の表示ミスによる製品回収
      • 捺印場所の間違い
      • 封緘シールのコンタミ など
    3. 表示物の校閲/校了
      • 社内校閲/校了の仕組み
      • 校閲/校了者の研修
  6. 表示トラブルアラカルトから学ぶ
    1. 添付文書の最新版との不一致 (包種追加反映されず)
    2. 使用期限と製造番号逆転
    3. 箱の有効成分の単位ミス (mgとgのミス)
    4. 高圧ガス法の表示 (高圧ガス充填所記載)
    5. 錠剤の刻印ミスによる製品回収 など
  7. 人のトレーニングと認定
    1. 検査者の訓練
    2. 検査者の認定
      • αとβの誤りの両面から
      • 製造の目視による全数選別
      • QCの目視に抜き取り検査
    3. 検査者の訓練/認定が不十分だったことによる事例
      • 海外の不溶性異物検査員の評価
      • 治験薬の不溶性異物外観検査員の評価
      • 匂いの苦情対応
  8. 抜取試験の統計的考察
    1. 抜取試験における確率の考え
    2. 2項分布
    3. OC曲線
    4. JISZ9015
    5. 抜取試験と全数検査
  9. 外観検査に関する改善/指導事例
    1. グラスファイバー混入改善
    2. フレークス発生原因とその改善
    3. 導入品の異物低減 (プラスチックアンプル)
    4. 不溶性異物の経年での増加 (原薬の出発物質の変更)
    5. 高額な製品の異物対策 (ガラス溶着している異物の除去)
    6. 開発段階の取組みⅠ (海外製造品 イタリア編)
    7. 開発段階の取組みⅡ (海外製造品 米国編)
    8. 開発段階の取組みⅢ (海外製造品 ベルギー編)
    9. 間違った改善事例の取組み (委託先との協同)
    10. 粉末充填品 (海外製造) の不溶性異物試験不適合時の対策方法
  10. まとめ
    1. 人の限界を知ること
    2. 人の検査の素晴らしさを知ること
    3. 人で行うことと機械で行うことを分担
    4. 見逃しの許される検査と見逃しの許されない検査を分けて対応
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/6 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/6 半導体洗浄の基礎と要点、困ったときの対策 オンライン
2024/12/6 GMPが空調設備に求める交叉汚染防止要件とその管理 オンライン
2024/12/6 効率的・効果的な監査証跡レビュー対応の考え方 オンライン
2024/12/6 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/9 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン
2024/12/9 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/9 包装工程のバリデーションの重要ポイントと工程トラブル事例 オンライン
2024/12/9 AI外観検査導入のための基礎と進め方・留意点 オンライン
2024/12/9 コンプライアンス違反の事例から学ぶGMP現場の改善策 オンライン
2024/12/9 核酸医薬品の特許戦略 オンライン
2024/12/10 GMP/GDPにおける汚染管理戦略としてのペストコントロールの実態と査察指摘事項 オンライン
2024/12/10 CSR、SDGsを考慮した食品飲料、無菌医薬品、化粧品、医療機器等包装容器の電子線滅菌について オンライン
2024/12/10 半導体洗浄のメカニズムと汚染除去、洗浄表面の評価技術 オンライン
2024/12/10 化粧品OEM/ODMにおける品質管理・保証とトラブル防止のリスクアセスメント オンライン
2024/12/10 再生医療を含めた国際共同治験の進め方と各ステージ毎における対応手法 オンライン
2024/12/10 医薬品開発段階での処方・製法変更におけるBE試験の考え方と生物学的同等性確保のための開発戦略 オンライン
2024/12/10 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2024/12/10 QMS構築によるオーバークオリティ判断と治験効率化にむけた活用 オンライン
2024/12/11 錠剤、カプセル剤等食品 (サプリメント) へのGMP実施 (2026年9月) にむけた理解と対応 オンライン

関連する出版物

発行年月
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/1/25 京セラ〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/1/25 京セラ〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/9/4 食と健康の高安全化
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違