2016年12月19日「データインテグリティ対策・管理とGMP記録 (製造、試験室) の残し方 (逸脱時に追いやすいGMP記録・ログブック)」
データインテグリティの基本の考え方を踏まえ、データ管理すべき点を解説する。
製造及び試験における記録の在り方の基本に立ち戻りながら、その記録の記載の作成、保管に関し、多くの製造所において、コンピュータ化システムを利用しての合理的な管理について考える。
- GMPの記録
- 製造における必須の記録
- QCにおける必須の記録
- QAにおける必須の記録
- 記録の在り方の基本
- データインテグリティとCSV
- データインテグリティ
- CSV管理
- 電子記録のポイント
- まとめ
2016年12月20日「データインテグリティ実務対応セミナー」
FDA査察およびメガファーマのオーディットにおいて、データインテグリティ不適合指摘が増加している (2013年〜2015年 FDA:33件 PIC/S:16件) 。MHRA (英国医薬品庁) が2015年1月~10月にかけ実施したGMP査察において指摘したデータインテグリティ不適合は339件であった。その内の121件がMajor指摘であり、20件のMajor指摘は出荷停止等の規制措置となった。
データインテグリティ不適合があると出荷判定根拠が否定されてしまい、リコールや出荷停止等の規制措置となり得る。そのため、海外の規制当局は下記のようにデータインテグリティガイダンスを矢継ぎ早に発出し、業界にデータインテグリティ対応を求めている。また、PIC/Sは査察官向けのデータインテグリティガイダンスを2016年8月に発出した。
- MHRA 2015/1
- WHO 2015/9
- FDA 2016/4
- PIC/S 2016/8 (査察官むけ)
我が国を含むPIC/Sの加盟当局は50にもおよび、世界の多くの査察官がPIC/S査察官向けガイダンスを参照することになる。そのため、業界はPIC/S査察官向けガイダンスの内容を把握しておく必要がある。PIC/Sの査察官向けガイダンスにおいては、以下の点に注目されたい。
- GMPとGDPを対象としている
- 紙ベースシステムにおける対応に10ページをさいている
- コンピュータ化システムにおける対応には12ページを割いている
- 外部委託における対応に2ページをさいている
FDAのデータインテグリティ査察指摘事例を交えながら、PIC/S査察官向けガイダンスをふまえたデータインテグリティ対応を実務的に説明する。また、セミナーテキストに添付する豊富な付録資料により、受講後に詳細にわたり理解を深めていただくことができる。
ERES対応 (電子記録、電子署名) の基礎から説明するので、コンピュータ化システムに馴染みのなかった方にも十分ご理解いただける。
- ERES対応の基礎
- 真正性 (アクセス管理、監査証跡)
- 見読性
- バックアップとアーカイブ
- オープンシステム/クローズドシステム
- 電子署名
- デジタル署名
- 生データ
- データインテグリティとは
- FDA査察におけるデータインテグリティ指摘
- PIC/S査察におけるデータインテグリティ指摘
- 国内で出されたデータインテグリティ483
- データインテグリティガイダンスの概況
- データインテグリティ対応における用語
- メタデータ
- ダイナミックレコード
- スタティックレコード
- オリジナルレコード
- 真正コピー
- フラットファイル
- トランザクション
- 運用面における対応
- 経営層の率先垂範
- 品質文化
- 品質指標
- リソース配分
- 内部告発
- 罰則規定など
- 紙ベースシステムにおける対応
- テンプレートの管理
- 記入・訂正方法
- 印鑑の使用
- 記録の検証方法など
- コンピュータ化システムにおける対応
- 電子生データの特定
- 監査証跡の特定
- アカウント管理
- 電子記録の保護
- 監査証跡のレビュー
- 監査証跡のバリデーション
- 真正コピー
- ダイナミックデータ/スタティックデータ
- バックアップ
- アーカイブなど
- 業務委託における対応
- 定期監査
- 委託業務のデータレビュー
- データインテグリティの評価方法
- データ匿名化
- リモートデータレビューなど
- HPLC試し打ち指摘への対応方法
- MHRAガイダンスの要旨
- FDAガイダンスの要旨
- PIC/S査察官むけガイダンスの要旨
- 良くある質問 (FAQ)
- 監査証跡の定期的レビュ – をどのようなタイミングで行えばよいのか
- 監査証跡の定期的レビュ – をどのような方法で行えばよいのか
- 監査証跡機能がない場合どのように対応すればよいのか
- 監査証跡はどのようにバリデートすればよいのか
- 試験関係者がシステム管理者になるとなぜ指摘を受けるのか
- HPLCのプリントアウトを生データとすると指摘を受けるのか
- データインテグリティはどのように査察されるのか
- 工程内検査のインテグリティは査察されるのか
- 個別のアカウントを設定できない器機/システムは更新が必要か
- 電子生データはどのように管理・運用すればよいのか
- スタンドアロン器機のデータインテグリティ対応はどの程度必要か
- ハイブリッドシステムはどのように対応すればよいか
- FDA査察をのりこえるにはどのような対策が必要か
- 質疑応答
- データインテグリティのみならず、CSVやERESなど日常の業務において困っていることや疑問などにお答えします。
- 事前質問は大歓迎ですが、準備の都合上、可能であれば2週間前までにご提出いただけると助かります。