技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
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アンチセンス、siRNA、アプタマーに代表される核酸医薬は、抗体医薬品に続く次世代医薬品として注目を集めている。これまで核酸医薬は、生体内における易分解性等の問題が指摘されていたが、修飾核酸技術やキャリア開発の進展により、安定で、かつ有効性の高い候補品が次々と開発されている。特筆すべきは、2013年にアンチセンス医薬品Mipomersen (製品名:Kynamro® ApoB – 100のmRNAを標的とする家族性高コレステロール血症治療薬) が全身投与の核酸医薬品として初めて米国で承認された点である。これまで承認された核酸医薬品はMipomersenを含めて3品目で、2015年10月末時点において、臨床試験段階のものが世界で43社により141件、そのうち18件がphaseⅢの段階にある。
以上のように、核酸医薬は開発が大きく進展しているが、開発の指針となるガイドラインは国内外で存在しておらず、既存の日米EU医薬品規制調和国際会議 (ICH) のガイドラインにも核酸医薬に特化した記載はない。従って現行の核酸医薬の開発においては、既存のICHガイドラインのうち適切な部分を参照にしながら当局が個別に対応しているのが現状である。以上のような背景から、ガイドラインの策定、品質/安全性を評価する試験法の確立、審査指針の根拠となる実験データの創出など、開発環境を整備するレギュラトリーサイエンス研究の重要性が指摘されている。
そこで本セミナーでは、核酸医薬の基礎、研究開発の現状、品質・安全性確保における課題を概説し、核酸医薬の規制に関連する国内外の動きを整理する。