技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

成形加工を理解するための高分子レオロジー入門

成形加工を理解するための高分子レオロジー入門

~高分子構造と粘度・粘弾性の関係、成形加工プロセスへの応用~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、レオロジーの基礎から解説し、加工性を知るためのレオロジー測定、MFRなどの工業的な指標の欠点、押出成形における加工不良対策について詳解いたします。

開催日

  • 2016年8月30日(火) 12時30分 16時30分

受講対象者

  • 粘弾性・レオロジーに関連する製品に携わる技術者
    • 高分子
    • 食品
    • 化粧品
    • 塗料 など
  • 粘度測定や粘弾性測定で課題を抱えている担当者

修得知識

  • レオロジーの基礎
  • 加工性を知るためのレオロジー測定
  • MFRなどの工業的な指標の欠点
  • 押出成形における加工不良対策
  • 新材料の設計に必要となる知識

プログラム

 高分子材料の成形加工方法は多岐にわたりますが、いずれの方法においてもトラブルシューティングは重要な課題となります。特に、レオロジーが関係した成形不良は多く、レオロジーの基礎的な理解が不足している場合にはその解決に膨大な時間を要してしまいます。
 本講座では、数式をほとんど使わずにレオロジーの本質を理解していただき、それを成形加工に応用してもらうことを目的としています。

  1. 初めてのレオロジー
    1. 弾性と粘性の本質 – 粘弾性の基本法則を理解する –
    2. 緩和時間 – 応力緩和を定性的に理解する –
    3. デボラ数 – 成形加工で最も重要なパラメーター
      - 粘弾性が関与した現象は観測時間に依存することを理解する –
  2. 粘弾性の基礎
    1. ボルツマンの重ね合わせの原理 – 線形粘弾性の定義を理解する –
    2. 力学モデルと緩和弾性率 – 緩和時間とその分布を求める –
    3. 動的粘弾性 – 数式を使わずに動的弾性率を理解する –
    4. 緩和スペクトル – 線形粘弾性測定の目的を理解する –
  3. レオロジー評価とその活用方法
    1. 線形性 – 動的粘弾性を求めるための基本的な条件である「線形性」を理解する –
    2. 周波数依存性と温度依存性 – 動的粘弾性の代表的な評価方法 –
    3. 熱レオロジー的単純性 – 合成曲線を理解し、構造の温度依存性を評価する –
    4. ゼロせん断粘度と定常状態コンプライアンス – 流動領域の基本特性を算出する –
    5. ゴム状平衡弾性率とからみ合い点間分子量 – ゴム状領域の基本特性の求め方 –
  4. 成形加工に必要なレオロジー
    1. 牽引流と圧力流 – せん断流動の与え方 –
    2. 定常流せん断粘度のせん断速度依存性 – フローカーブの重要性 –
    3. 法線応力差の意味とその評価方法 – 基本的な溶融弾性を理解する –
    4. 毛管流動における粘度測定 – 実際の成形加工に近いレオロジー評価法 –
    5. MFRの落とし穴 – MFRによる樹脂選択の問題点 –
    6. 伸長流動下のレオロジー特性 – 伸長粘度の測定方法と加工性への影響 –
  5. 加工不良・製品解析とレオロジー
    1. せん断粘度と伸長粘度 – 各成形方法での支配因子を理解する –
    2. ネックインの支配因子 – レオロジー特性からネックインを予測する –
    3. メルトフラクチャー – 発生機構とその対策 –
    4. フィルムの透明性 – 表面粗さ、フィルム内部の光散乱の制御とレオロジー –
    5. 目ヤニ、フィッシュアイ – 発生機構と解析方法、対策 –
    6. 分子配向の評価方法 – 製品解析からフィルム性能を予測する –

会場

江東区産業会館

第1会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/17 ゾル-ゲル法の基礎と材料合成、(新規) 材料開発で活用するための実用的な総合知識 オンライン
2025/2/17 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/17 結晶性高分子の材料設計・改良・加工性向上に必要な基礎知識 オンライン
2025/2/17 プラスチックリサイクルの国内外の現状とリサイクル技術 オンライン
2025/2/18 コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジー解析 オンライン
2025/2/19 ポリイミドの基礎・合成・材料設計のポイントおよび応用展開 オンライン
2025/2/20 フィルム延伸の基礎と過程現象の解明・構造形成、物性発現・評価方法 オンライン
2025/2/20 プラスチックの破面解析技術 (不具合分析) オンライン
2025/2/21 電動化モビリティのモータと関連電装品の高電圧化・高周波化・熱対策に向けた絶縁品質評価技術と樹脂材料開発 オンライン
2025/2/21 プラスチック (フィルム) の熱分析 オンライン
2025/2/21 無機ナノフィラーのポリマーへの分散・複合化技術 オンライン
2025/2/21 プラスチック製品の強度安全率を高めるための設計・成形技術、材料選定 オンライン
2025/2/21 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/2/21 光導波路用ポリマーの材料設計と微細加工技術 オンライン
2025/2/24 水性塗料の設計技術とトラブル対策 オンライン
2025/2/25 プラスチック・ゴム材料における劣化の調べ方・耐久性評価法・寿命予測法とその実際 東京都 会場・オンライン
2025/2/25 発泡成形の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/2/26 シランカップリング剤の反応メカニズム、使い方、密着性や物性の評価 オンライン
2025/2/26 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン
2025/2/26 熱伝導性フィラーの充填・表面処理技術とポリマー系コンポジットの開発、微視構造設計・特性評価技術 オンライン

関連する出版物

発行年月
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 機能性エラストマー市場の徹底分析
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/6/24 車載用主機モータの絶縁技術
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/4/5 高分子の延伸による構造と配向の発現およびそれらの制御法を利用した材料開発
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/11/1 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ
2012/9/27 熱膨張・収縮の低減化とトラブル対策