技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチックの粘弾性特性の理解とその利用法

プラスチックの粘弾性特性の理解とその利用法

~成形不良対策法、変形・強度の長期予測法~
大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、プラスチックの硬化収縮、熱粘弾性挙動に起因する残留応力の発生メカニズムと防止法について、事例をふまえて解説いたします。

開催日

  • 2016年7月8日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計担当者
  • プラスチック製品の品質保証担当者
  • プラスチック関連の技術開発者
  • プラスチックの不良対策で課題を抱えている担当者

修得知識

  • プラスチックの基本特性である粘弾性特性の理解
  • 成形不良の要因となる粘弾性特性の影響
  • 粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎
  • 残留応力の低減方法並びに積極的な利用法
  • 粘弾性特性に成立する時間-温度換算則の概念
  • 時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎

プログラム

 プラスチック素材は粘弾性という、弾性的な性質と粘性的な性質が混在し、室温はもとより高温度において力や変形が時間並びに温度に伴って変化する複雑な振る舞いをします。粘弾性特性は、力と変形の比例定数でこれが時間や温度によって変化する挙動です。
 この粘弾性特性を理解することで、各種成形機を用いた時の残留ひずみの少ない成形温度条件の選定、成形時に生ずる残留応力の発生メカニズム、突如起こる成形不良の対策法、残留応力除去のためのアニーリング条件、成形時に残留ひずみが残り易い素材かの可否、素材の独自管理、数値解析に有用な材料特性の提供、粘弾性特性に成立する時間-温度換算則を用いた強度や変形の変化割合の長期予測、シミュレーション時のデータの取り扱い等々が感や経験に頼らず定量的に行えることが理解できます。
 ここでは、プラスチックの粘弾性特性の測定方法や解釈法とそれに基づいた上記各種事象の取り扱い方法について平易に説明します。

  1. プラスチックの粘弾性特性の理解
    1. 粘弾性特性とは
    2. 粘弾性特性の解釈法と利用方法
    3. 粘弾性に伴う特異現象
      • クリープ挙動
      • 緩和挙動
  2. 粘弾性特性と力と変形の関係の理解
    1. プラスチックの応力とひずみ
    2. 粘弾性挙動と粘弾性モデル
    3. 応力-ひずみ関係式 (構成方程式)
  3. 粘弾性特性と成形時に生ずる残留応力の関係の理解
    1. 残留応力発生要因の分類
    2. 硬化収縮による残留応力発生メカニズム
    3. 粘弾性挙動による残留応力発生メカニズム
    4. 残留応力の基礎式
    5. 理論的・実験的解析手法
    6. 残留応力の低減方法
  4. 粘弾性特性の時間-温度換算則の理解とその応用法
    1. 時間-温度換算則の基礎概念
    2. 時間-温度移動因子
      • アーレニュウス型
      • WLF型
    3. 残留応力開放に伴う変形の長期予測法
    4. 強度並びに変形の長期予測法と信頼性評価法

会場

大阪産業創造館

5F 研修室D

大阪府 大阪市 中央区本町1丁目4-5
大阪産業創造館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/14 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/2/14 国内外における食品用容器包装および器具・接触材料の法規制の動向把握と必要な対応 オンライン
2025/2/14 高分子フィルム・繊維の延伸プロセスにおける分子配向形成、結晶化とその制御 オンライン
2025/2/17 ゾル-ゲル法の基礎と材料合成、(新規) 材料開発で活用するための実用的な総合知識 オンライン
2025/2/17 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/17 プラスチックリサイクルの国内外の現状とリサイクル技術 オンライン
2025/2/17 結晶性高分子の材料設計・改良・加工性向上に必要な基礎知識 オンライン
2025/2/19 残留応力の基礎と測定・評価の要点 オンライン
2025/2/19 ポリイミドの基礎・合成・材料設計のポイントおよび応用展開 オンライン
2025/2/20 プラスチックの破面解析技術 (不具合分析) オンライン
2025/2/20 フィルム延伸の基礎と過程現象の解明・構造形成、物性発現・評価方法 オンライン
2025/2/21 プラスチック製品の強度安全率を高めるための設計・成形技術、材料選定 オンライン
2025/2/21 プラスチック (フィルム) の熱分析 オンライン
2025/2/21 無機ナノフィラーのポリマーへの分散・複合化技術 オンライン
2025/2/21 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/2/21 光導波路用ポリマーの材料設計と微細加工技術 オンライン
2025/2/25 プラスチック・ゴム材料における劣化の調べ方・耐久性評価法・寿命予測法とその実際 東京都 会場・オンライン
2025/2/25 発泡成形の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/2/26 シランカップリング剤の反応メカニズム、使い方、密着性や物性の評価 オンライン
2025/2/26 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2016/2/20 自動車用プラスチック部品・材料の新展開 2016
2015/9/1 マンガと写真でわかる初歩のシート成形
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/11/26 エンプラ市場の分析と用途開発動向 2013
2013/9/2 機能性エラストマー市場の徹底分析
2013/6/24 車載用主機モータの絶縁技術