技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

GDP・PIC/Sをふまえた保管・輸送の品質確保・温度管理とペストコントロールに関する査察指摘事例

GDP・PIC/Sをふまえた保管・輸送の品質確保・温度管理とペストコントロールに関する査察指摘事例

~米国/EU GDP相違をふまえて~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、EU GDPを中心に最新傾向に基づく欧米の概念を解説するとともに、ペストコントロールプログラムと、プログラムの作成から再評価のポイントについて詳解いたします。

開催日

  • 2014年2月28日(金) 10時30分 16時00分

修得知識

  • ペストコントロールの考え方と実際
  • ペストコントロールプログラムの開発とバリデーション
  • QMS、GDPにおけるプログラムの取り扱い

プログラム

第1部 米国/EU GDPの要件・相違と「保管・輸送」の品質確保・温度管理 ~EU GDPがどこまで適用されるか、国内企業はどう解釈すればよいか~

(2014年2月28日 10:30〜12:45)

 2013年3月7日にEU Guidelines on GDP of Medicinal Products for Human Useが発出され、同年9月7日に発効となっている。また、日本では2007年 (医療用医薬品) 、2008年に (OTC医薬) に対して、それぞれJGSP (Japanese Good Supplying Practice) として日本医薬品卸売協会よりGDP-2012改訂版が出ている。国内の関連規定ではGQPの一部として、製品の移送中における品質管理において、第15項にGDPに関する文言がある。PIC/Sは、これらの新たな流れの中で、PIC/Sとしての指針は出されていないが、サプライチェーン管理として、厳格な温度管理が査察時に求められることは必須と考えられ、GDP委員会がPIC/S内に設立されており、2015年までにPIC/SもEU GDP指針の沿った新たな指針を出すはずである。
本講では、特にEU GDPを中心に最新傾向に基づく欧米の概念を解説する。

  1. GDP (Good Distribution Practice) 各種ガイド
    • 国内では医薬品卸売業から処方薬のJGSP (Japanese Good Supplying Practice) が2007年に、OTC薬が2008年に出た後、2012年10月に改訂版が出た。行政側からはGDPに関しての規制や指針などは出ていないので、薬事法の下でのGMPおよびGQPからGDPに関係する事項を拾い出して考慮する程度に留まっている。しかしながら、欧州EMA、米国USP、WHO、PDAなどから出されているGDP文書は国内においてその内容を精査し、グローバルな医薬品の展開に役立てるべきである。
  2. GDPの重要性 
    • 従来は無視しがちであったGDP概念は、PIC/S加盟を前提として今後の医薬品の保管および物流に関して、製品別に流通上の管理が確実に求められてくるために、その対処法の重要性についてその詳細を述べる。
  3. リスクマネジメントの視点からのGDP概念
    • ICH Q9およびICHQ10で述べられている品質リスクマネジメントは、経営者の責任として要求されており、技術的側面および商業的または貿易上の側面から幾つかの重要な課題の解決法に対する提言を欧米の指針や規制要件から探る。
  4. 不法行為防止の観点
    • 世界の物流は急速な量的拡大と高速化と安全性が求められている。特に世界的な物流の中で希少価値として存在する高価医薬品類は、違法な偽薬の流通や窃盗事犯が多発化しており、不法行為防止の観点から国際的な当局間の協力が必須となっており、より安全な輸送ルートおよび信頼できる物流業者の選定などが極めて重要となる。
  5. 医薬品物流の供給連鎖
    • さらに、今後は益々温度管理の必要な医薬品、拡大するCold Chain Supplyに対応しなければならない。特に、生物製剤やワクチン類などは、2~8℃の管理が求められ、温度の逸脱に対するモニタリングおよび患者に対するリスク管理の観点から、最低限の条件として医療機関までの確実な品質保全が必須となってきている。それに関する対処法などを開設する。
  6. 国際的協調と高度物流技術の利用
    • 一般的製品類の物流管理と異なり、医薬品は航空輸送、海上輸送、陸送、さらに各国の港の中継地としての保税倉庫を含む生産地から出荷される医薬製品の高度なIT利用による精細な保管と輸送の確保に関する留意点を詳説する。
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 GDP・PIC/Sをふまえたサプライチェーン管理におけるペストコントロールの考え方と実際

(2014年2月28日 13:30〜16:00)

 受委託の拡大や規制当局の査察の変化に伴い、ペストコントロールプログラム (防虫) についてもその内容は見直されている。プログラムそのものの適切性や妥当性についてリスクベース・サイエンスベースの説明が求められることがあり、より専門的な対応が求められる傾向にある。今回は事業所から倉庫、配送センターのペストコントロールプログラムと、プログラムの作成から再評価のポイントについて解説する。

  1. 医薬品製造事業所・倉庫にありがちなペストコントロールプログラムに係る課題
    • 特定の昆虫の制御
    • 査察、監査対応
    • QMSとGDP
    • 工場従事者への教育訓練
  2. 昆虫類の侵入・繁殖の要素
    • 昆虫類の生態
    • 昆虫種による侵入・繁殖の違い
    • 鍵となる生態情報と防除のパラメータ
  3. ペストコントロールプログラムの開発手順
    • 立地環境と生態
    • 管理対象の抽出
    • 管理手法の選択
    • 管理用機材の特性
    • プログラムのバリデーション
  4. 査察でのできごと
    • 指摘事例
    • 警報・是正基準の設計例
  5. 倉庫・配送センター、専門業者に対する監査
    • 監査事例
  6. 従事者への周知・教育/その手法
    • 効果が認められた手法の紹介
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 村上 大吉郎
    平原エンジニアリングサービス 株式会社
    顧問
  • 坂井 盛
    アース環境サービス 株式会社
    エグゼクティブフェロー / 彩都総合研究所 研修センター長 兼 学術担当

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 研修室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,429円 (税別) / 49,800円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料 (1名あたり26,250円)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/10/28 CSV (コンピュータ化システムバリデーション) 実務入門講座 オンライン
2024/10/28 意思決定にむけたターゲットプロダクトプロファイルの設定 オンライン
2024/10/29 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/10/29 実験室における高薬理活性物質の取り扱い/封じ込め対応と区分による要求レベル オンライン
2024/10/29 ニトロソアミン不純物/NDSRI分析・評価手法と留意点 オンライン
2024/10/30 安定性試験のための統計解析 オンライン
2024/10/30 GMP対応工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (全2コース) オンライン
2024/10/30 GMP対応工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン
2024/10/30 責任役員 (上級経営陣) にむけたGMP、GQP教育訓練と法令順守体制の整備 オンライン
2024/10/30 GMP入門講座 オンライン
2024/10/30 製品品質照査の活用による製造工程、原料・資材及び製品規格の妥当性検証 オンライン
2024/10/30 GMP対応工場における設備・機器の維持管理 (保守点検) と設備バリデーションの実際 オンライン
2024/10/30 GMPにおける逸脱・不備・不整合からのCAPA運用・手順・管理と逸脱防止対策 オンライン
2024/10/30 再生医療等製品/細胞加工製品の製造・QC担当者のためのGCTP入門 オンライン
2024/10/30 GMP省令が求める医薬品品質システム (PQS) と実行的な品質マネジメントシステムの構築 オンライン
2024/10/30 バイオ医薬品における規格及び試験方法の設定と安定性試験 (長期保存試験) による有効期間の設定 オンライン
2024/10/30 バイオ医薬品 (抗体医薬品) の特性解析・構造決定と得られたデータの品質管理への活用 オンライン
2024/10/30 再生医療等製品のGCTP対応の基礎をふまえた適格性評価およびバリデーションのポイント オンライン
2024/10/30 医療機器の滅菌手法とバリデーション実務のポイント オンライン
2024/10/30 バイオ医薬品 (CMC) マスターコース (全6コース) オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/10/27 国際共同試験におけるICH-E6改訂のインパクト・QMS構築
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策