技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

開発段階における生物学的同等性担保とヒト試験の免除

開発段階における生物学的同等性担保とヒト試験の免除

~製剤変更時、申請書への記載、IVIVC、ヒト試験を行わずに同等性を担保する~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年12月5日(木) 10時20分 17時15分

修得知識

  • 薬物の物性に応じた製剤処方設計のアプローチ
  • 処方変更と剤形変更に際してのカンパニーリスクとレギュラトリーリスク
  • ヒトにおける生物学的同等性試験を実施することなしに処方変更および剤形変更を実施する
  • 簡易製剤をうまく使う
  • ガイドラインを有効に用いる
  • 処方変更及び剤形変更に際しての生物学的同等性を溶出試験と動物試験により検証する

関連の規制・レギュレーション

  • 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン
  • 含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン
  • 経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン
  • 剤形が異なる製剤の追加のための生物学的同等性試験ガイドライン

プログラム

第1部 審査報告書から読み取る開発段階の生物学的同等性担保と申請資料への記載

(2013年12月5日 10:20〜12:20)

 非臨床あるいは臨床開発初期は薬物のポテンシャルを検討する目的で、懸濁液や原末をカプセル充填しただけのシンプルな製剤が利用されることが多い。逆に臨床開発後期では最終製剤 (市販予定製剤) が使用されるケースが多く、開発中の製剤変更に関わる合理的な生物学的同等性の確保は重要となる。
 本講座では生物学的同等性の基礎とガイドラインの概略を説明した上で、開発段階での製剤変更時の生物学的同等性の基本的な考え方を示し、合わせて審査結果報告書および申請資料概要から見て取れる実際例について解説する。

  1. 生物学的同等性に関する基礎
    • BAの定義
    • 生物学的同等性について
    • 生物学的同等性試験の威力
    • 生物学的同等性試験を取り巻く環境
  2. 生物学的同等性試験に関するガイドライン
    • 試験方法概略
    • 評価法概略
    • 2012年改定のポイント
    • Q&A
  3. 開発段階での製剤変更における生物学的同等性
    • 製剤変更に関する基本的な考え方
  4. 審査結果報告書および申請資料概要から見た製剤変更と生物同等性試験
    • 経口製剤の例
    • 静脈内投与製剤の例
    • 経皮製剤の例
    • 配合剤の例
    • 質疑応答

第2部 3極における開発段階の製剤変更時のヒトBE試験のバイオウエーバとIVIVCの相関性

(2013年12月5日 13:00〜15:00)

 医薬品製剤の開発では、生物学的利用率 (BA) と生物学的等価性 (BE) は非常に重要な試験である。
新規医薬品の開発期間は長く、その過程で製剤の処方、製造法等が変更する局面が発生することがある。 その場合、変更前後の製剤の生物学的同等性を検証することが要求される。
 本セミナーでは経口剤に焦点をあて、日欧米3局でのBE試験の要件、実施のタイミングについて概説したのち、BA/BEに影響を及ぼす製剤学的、生理学的及び薬物動態学的要因の予測及び評価及びIn vitro/in vivo相関性 (IVIVC) のコンセプトについて概説する。
ついで、 BCS 及び BDDCS の概念に基づいたBE試験の免除 (バイオウエーバ) 、デザイン及び課題について述べ、如何にBE試験を効率よく実施し、成功させるかを解説したい。

  • はじめに: 医薬品開発をめぐる諸問題について
  1. 日欧米3局におけるBE試験
    1. BE試験の要件
    2. BE試験の実施のタイミング
  2. バイオアベイラビリティ (BA) に影響を及ぼす要因とその変動要因の予測 (BCS, BDDCS)
    1. 物理化学的・製剤学的因子、生理学的要因について
    2. BCS
    3. BDDCS
    4. In vitro/in vivo相関性 (IVIVC)
  3. バイオウエーバ (BE試験の免除)
    1. バイオウエーバとは
    2. 日欧米3局におけるバイオウエーバ
  4. BE試験を成功させるための要因

第3部 開発段階での製剤変更時における生物学的同等性担保とヒト試験の免除

(2013年12月5日 15:15〜17:15)

 新薬開発のキーポイントは確実性 (リスク管理) とスピードです。その意味において開発段階における生物学的同等性試験の実施するような状況は出来うる限り回避しなければはなりません。一方、開発が進むにつれて処方変更は必ずと言っていいほど生じますし、時には剤形変更までも必要になります。
そこで各開発化合物ごとにきめ細かい製剤開発戦略を立案するこが大変重要になります。
 ここではまず製剤戦略はどのように立てるのか、即ち開発処方と最終処方はどうあるべきかを論じます。また開発が進むにつれての処方変更、剤形変更にともないどのようなリスクヘッジを打っていかなければならないのか、主にBEリスク回避 (保証) の観点から解説を加えていきます。

  1. はじめに
  2. 各開発薬物に応じた製剤設計戦略
    • 物理薬剤学的特性の評価法
    • 生物薬剤学的特性の評価法
    • 処方選択へのDecision Tree
  3. 難溶性薬物の処方設計とBE試験回避の考え方
    • 固体分散製剤の適用
    • 軟カプセル製剤の適用
  4. 簡易製剤の応用とBE試験回避の考え方
    • 簡易製剤をうまく使う
    • 難溶性薬物への簡易製剤の応用
  5. 処方変更ならびに剤形変更にともなうBE保証
    • In Vitro実験からのBE評価
    • In Vivo実験からのBE評価
    • ガイドラインをうまく使う
    • BE試験回避のための社内ルールを創る

講師

  • 中田 雄一郎
    大阪大谷大学 薬学部 医薬品開発学講座
    教授
  • 秦 武久
    有限会社 レギュラトリーサイエンス研究所
    代表取締役
  • 伊吹 リン太
    株式会社ファーマシューティカルリサーチ
    代表

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,429円 (税別) / 49,800円 (税込)
複数名
: 40,429円 (税別) / 42,450円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/24 非経口剤の血漿中濃度推移の解析 オンライン
2025/3/27 CAPAの具体的な実施方法セミナー オンライン
2025/3/28 海外当局によるGMP査察への準備と対応 オンライン
2025/3/28 試験室QCと信頼性確保を踏まえた分析法バリデーションの統計・基準値設定と分析法変更・技術移転時の同等性評価 (3コース) オンライン
2025/3/28 3極 (日欧米) GCP査察・社内監査の事例と指摘解決・予防にむけたQMS実装と品質管理手法 オンライン
2025/3/28 品質管理試験室にむけたQC点検と信頼性確保の対応 オンライン
2025/3/28 バイオ医薬品の原薬製造工程に関する承認申請書/CTD作成の留意点 オンライン
2025/3/28 ラボにおける監査証跡/レビューの項目・頻度・レベルと分析機器毎のレビュー例 オンライン
2025/3/28 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/3/28 治験に関わるベンダーの要件調査と監査 オンライン
2025/3/31 GMP基礎講座 (2日間) オンライン
2025/3/31 規制当局GMP査察における指摘事項と重大な指摘を回避するための事前対応のポイント オンライン
2025/3/31 GMPが適用されないラボにおける封じ込めの基本事項と初期段階でのハザードアセスメント オンライン
2025/3/31 GDPガイドライン入門講座 オンライン
2025/3/31 医薬品開発におけるドキュメント作成のための英文メディカルライティング入門 オンライン
2025/4/9 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/4/16 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2025/4/23 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2025/4/25 医薬品製造業者における原材料・供給者管理と外部委託の際の留意点 オンライン
2025/4/28 FDA DMF (Type II,IV) (Type III) の各ファイルの作成方法と事例及びFDA照会対応 (2日コース) オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ