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ICH M7ガイドラインに則ったニトロソアミン類不純物 (NDSRI含む) の評価・管理に関する最新動向と当局の考え方

ICH M7ガイドラインに則ったニトロソアミン類不純物 (NDSRI含む) の評価・管理に関する最新動向と当局の考え方

オンライン 開催
  • ライブ配信セミナーには、特典としてアーカイブ配信が付きます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は2026年2月16日〜3月2日を予定しております。
  • ライブ配信を受講しない場合は、「アーカイブ配信」をご選択ください。

概要

本セミナーでは、ICH M7ガイドラインに則ったニトロソアミン類不純物について取り上げ、リスク評価に関する海外のガイダンスや国内通知、関連文書の概要、リスク評価の際に気を付けるべきポイント、最新の文献、事例等をわかりやすく解説いたします。
また、CPCAに則った限度値設定、SARのポイント、Enhanced Ames Testなどのフォローアップ試験、国内外の最新情報も共有いたします。

開催日

  • 2026年1月30日(金) 13時00分17時00分

修得知識

  • ニトロソアミン類の規制動向
  • ニトロソアミン類の混入リスク評価
  • ニトロソアミン類の混入原因
  • ニトロソアミン類のリスク低減措置
  • NDSRIを含むニトロソアミン類不純物の基礎知識
  • 国際的なガイドライン及び規制動向の最新情報、各国当局の最新方針や主な違い
    • ICH
    • EMA
    • FDA
    • PMDAなど
  • 毒性学的観点からの発がんリスク評価手法
    • SAR (構造活性相関)
    • 読み替え (read-across)
    • 閾値設定の考え方
  • NDSRI等、新規不純物への評価戦略
    • データ不足時の対応法
    • エキスパートジャッジの活用方法
  • エキスパートジャッジの効果的な使い方と課題
    • 具体的な判断例
    • 当局対応のポイント
  • 今後の動向予測と、毒性学者としての最新の貢献ポイント
    • 規制の今後
    • 新たな評価手法を用いた許容値設定への展望
      • LTL
      • EAT
      • TGR等

プログラム

第1部 ニトロソアミン類不純物 (NDSRI含む) に関するリスク評価・管理 (最新動向・ガイドライン・事例・当局の考え方)

(2026年1月30日 13:00〜14:30)

近年、国内外において、複数の医薬品から発がん性物質であるニトロソアミン類が検出され、一部の製品が自主回収されている。ニトロソアミン類は、ICH M7ガイドラインにおいて極めて高い発がん性を有するCohort of concernに該当し、ICH M7で規定された許容摂取量よりもさらに厳格な基準値による管理が求められるため、適切な管理方法については大きな課題となっている。2021年のバレニクリンの回収以降、原薬自身または原薬関連の不純物がニトロソ化したNitrosamine Drug Substance – Related Impurities (NDSRIs) の混入事例が種々報告されており、世界的な問題となっている。NDSRIは、原薬/製剤の製造または保管中に生成すると考えられ、許容摂取量の設定や実際の管理方法など多くの課題が存在する。 本講演では、ニトロソアミン類 (NDSRIsを含む) について、混入リスク評価、混入原因 (root causes) 及び管理方法について事例を交えて解説する。
  1. ニトロソアミン類の混入リスク評価
    1. ニトロソアミン類について
    2. ニトロソアミン類の混入リスク評価方法について
  2. ニトロソアミン類の混入原因
    1. ニトロソアミン類の混入原因について
    2. ニトロソアミン類の混入原因の事例
  3. ニトロソアミン類の管理
    1. ニトロソアミン類の管理について
    2. 原薬製造におけるリスク低減措置
    3. 製剤製造におけるリスク低減措置
    4. ニトロソアミン類のリスク低減措置の事例

第2部 エキスパートジャッジを含めたニトロソアミン類不純物 (NDSRI含む) に関する評価 (最新動向・ガイドライン・事例・当局の考え方)

(2026年1月30日 14:40〜15:55)

 近年、医薬品中のニトロソアミン類不純物、とりわけ構造的多様性を持つニトロソアミン類不純物 (Nitrosamine Drug Substance Related Impurities: NDSRI) への規制が世界的に強化されています。これらの物質は発がんリスクが指摘されており、2025年にはICHガイドライン化の活動も始まりました。
 本講演では、まずニトロソアミン類不純物の規制要求の最新動向を概説し、各国当局のガイダンスの特徴と相違点に触れます。また2023年にEMAガイドラインが収載したCPCAやEATについても紹介します。そして、毒性学的視点からのリスク評価と許容値設定手法について、構造活性相関 (SAR) 、サロゲート化合物を用いたリードアクロス手法、許容値の設定根拠など、サイエンスベースの評価戦略を解説いたします。
 最後に、当局審査におけるエキスパートジャッジの具体的な受け止め方や、実務上の事例・教訓を共有しながら、今後の課題と将来的展望を議論します。本講演を通じて、最新情報とともに、科学と規制の橋渡しを担う毒性学者の役割と貢献について、参加者の皆様と知恵を共有できれば幸いです。
 このセミナーを通して、単なる理論や規則の知識だけでなく、実務に繋がる判断力・最新の科学的視点・当局対応のポイントまでも幅広く身につけることができます。

  1. はじめに
    1. ニトロソアミン類不純物問題の背景と現状
    2. NDSRIとは何か:定義と分類
  2. 規制当局の最新動向
    1. ICH・欧州・米国・日本などのガイドライン動向
    2. 各規制当局間の主な差異と共通点
  3. ニトロソアミン類の発がんリスクと毒性学的理解
    1. 発がん性分類とエビデンスの整理
    2. ニトロソアミン類の構造活性相関 (SAR)
  4. 安全性評価のためのプロセス
    1. データ調査・解析
    2. 許容値 (AIs, TTC等) の設定と適用
    3. リードアクロスアプローチの紹介
  5. NDSRIの安全性評価における課題と対応策
    1. データギャップとその補完方法
    2. 不明・未知NDSRIへの評価戦略
    3. 新規NDSRIのスクリーニング・予測
  6. エキスパートジャッジの重要性
    1. 定量的評価が困難なケースでの判断
    2. 専門家集団によるコンセンサスの形成過程
    3. エキスパートジャッジの文書化 (レポーティング) 実務
  7. 具体的事例
    • 当局との質疑から伺える当局見解
  8. 今後への展望
    1. 科学技術進展と今後のガイドライン予測
    2. AI活用等による評価の効率化可能性

第3部 両講師によるQ&A形式でのディスカッション

(2026年1月30日 16:00〜17:00)

講師

  • 長遠 裕介
    富士フイルム富山化学株式会社 富山研究開発センター
    マネージャー
  • 橋本 清弘
    武田薬品工業 株式会社 リサーチ 薬剤安全性研究所
    アソシエートサイエンティフィックフェロー

主催

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お問い合わせ

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受講料

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: 47,500円 (税別) / 52,250円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

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