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ヒトの感性に訴求する化粧品の開発

ヒトの感性に訴求する化粧品の開発

~感性価値を高める商品ネーミング・パッケージ・店頭ディスプレイ~
東京都 開催 会場 開催

商品コンセプト固めから店頭演出までを網羅!
第一線で活躍する講師陣が語る“ヒトの感性“への訴求方法を伝授する!

化粧品開発・ネーミング・パッケージ・ディスプレイのセミナーを2テーマセットにした特別コース!

概要

本セミナーでは、「感性価値の高い商品」を提供するためのコンセプト固めからパッケージ、店頭ディスプレイの演出まで、網羅的な知識とノウハウを提供いたします。
化粧品の事例を中心に詳解いたしますが、感性価値に大きく左右されるファッション関連や製品の開発、広告会社の方も対象としております。

セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 94,500円 → 割引受講料 63,000円

開催日

  • 2012年7月26日(木) 10時20分 16時30分
  • 2012年8月6日(月) 10時20分 16時30分

受講対象者

  • 以下、業種における企画開発、マーケティング、開発技術者、営業担当者
    • 化粧品
    • 美容関連製品
    • アパレル、ファッション関連
    • 他、商品全般
  • 広告会社の方

修得知識

  • 感性価値の基礎
  • 感性価値を高める手法
    • 商品ネーミング
    • パッケージデザイン
    • 店頭ディスプレイ
  • 失敗事例に学ぶ失敗しないためのポイント
  • 感性計測のプロセスとノウハウ
  • コンセプトを実際の容器等に落とし込むプロセスと分析方法

プログラム

2012年7月27日 「使用感に影響を与える物理的・感情的な因子の把握とそのコントロール」

第1部 化粧の脳科学的・認知的効果

(2012年7月27日 10:20〜11:35)

(株)カネボウ化粧品 価値創成研究所 感性工学グループ&先端技術研究グループ
猿渡 敬志 氏

 本報告では化粧の効果について脳科学・認知科学を用いて検討を行った。女性にとっての化粧の意味づけ、自己と他者の関係性の間における化粧の役割、化粧の印象と対人関係について報告する。
 また、これらの研究成果の応用方法についても検討する。

  1. 企業が脳科学・認知科学を用いる必要性について
    • 消費者の変化について
    • デザイン思考について
    • 脳科学・認知科学を用いる意味
  2. 脳科学・認知科学を用いた化粧の効果について
    • 脳科学からみた化粧の効果
    • 認知科学からみた化粧の効果
  3. 脳科学・認知科学から得られた知見の活用について
    • 脳科学・認知科学から発想する
    • 今後の脳科学・認知科学の可能性について
第2部 継続使用を促すための使用感の解析と官能評価の戦略的活用

(2012年7月27日 11:45〜13:00)

(株)日本オリエンテーション 評価研究所 客員研究員
高橋 正二郎 氏

 化粧品の効果を得るためには使い続けることが大切で、使い続けていただくためにはお客さまに好まれる使用感であることが必要です。この三段論法は容易に理解できるものの、思い通りに実行することは意外と難しいのが現状です。
 そのために、使用感のもつ価値を考え、使用感の特性を知り、客観的な記述法を準備した上で、お客さまの使用感の嗜好を把握し、商品に反映させ、更には情報展開して有効な訴求につなげる、一連の戦略的な展開を実行できる方策が必須です。今回はいくつかの実例もとに、継続使用につながる使用感の把握・反映・訴求の具体的展開を紹介します。

  1. 使い続けられる商品について
    • 買っていただける商品とは
    • 継続使用やリピートにむすびつく商品の特性
  2. 商品のもつ価値と継続使用について
    • 商品の価値構造と感性価値
    • 感性価値の構造と化粧品の中味特性
  3. 使用感にまつわる官能の特性について
    • 継続使用の考察に欠かせない感覚特性の知識
    • 触覚における「ブラシとカンバス」効果
  4. スキンケアの使用感の記述・解析の手法と応用
    • 「思いをことばに、ことばをかたちに」の実践
    • 使用感の「思い」を「かたちに」 (使用感の記述法:QDA)
    • QDAの創造的活用による使用感の価値開発
  5. 使用感の把握・反映・訴求の戦略的展開
    • 継続使用につながるお客さまの支持する使用感の把握
    • 継続使用を支える使用感の訴求
    • 既存商品や、できちゃった商品の情報再開発
第3部 香りにおける高級感とは

(2012年7月27日 13:50〜15:05)

ポーラ化成工業 (株) 横浜研究所 開発研究部 スキンケア開発室
佐藤 孝 氏

  • 化粧品処方についての、香りの高級感評価
    • 香りにおける高級感のイメージパターン
    • どのような香りが高級感を表現できるのか
    • 目的・狙いに合った高級感のある香りの表現とは
  • 香りの場合、高級感を感じる個人差が大きい
  • 個人の体験、興味度、価値観によって高級感のイメージが違う
  • 香りの場合、民族性、人種性とも言われる、食に伴う文化による違い
  • 日本の香りはセンシィティブ
  • オレンジの香り
  • 香水の支持率
  • 年齢層による高級感の違い
  • 香りに関する化粧品以外の他社も含めた試み
  • 化粧品によって賦香の仕方が違う
  • 弊社の香りに対する付加価値と高級感の試み
  • 高級感の演出
  • まとめ
第4部 化粧品の使用感、有効性評価に個人差を発生させる要因の解析と対策

~心理生理学的手法による解析~

(2012年7月27日 15:15〜16:30)

花王 (株) ヒューマンヘルスケア研究センター 上席主任研究員 兼 筑波大学大学院グローバル学術院 教授
矢田 幸博 氏

 化粧品の開発において対象とするユーザーの肌質や年齢さらには、肌悩みの程度を把握することが重要であることは、言うまでもない。したがって、これらの要件に留意しながら、使用調査や有効性評価を進めていくことになるが、必ずしも開発品の使用感や効果感が期待したほど、得られず (個人差が大きく不明瞭な結果に陥るため) 、開発に苦慮するケースも多い。その要因として使用者 (試験協力者やユーザー) の肌質や年齢ばかりでなく、使用者の性格特性や身体機能さらには、生活環境も大きく影響することが示唆されている。即ち、使用者自身がどのような生理的、心理的な状況にあるかで化粧品の使用感さらには、効果感にも影響する可能性が思案される。
 そこで、本講では、化粧品の使用感や効果感さらには、有効性評価にも影響する種々の要因を解析するための心理生理学的手法を紹介するともにこれまで個人差として見過ごしてきたバラツキへの効率的な対策についても言及する。

  1. はじめに
    • 最近の美容行動、美容神話について
    • 化粧品評価の現状と課題について
  2. 化粧品評価概論
    1. 評価・試験準備に関する留意点
      • 評価時期
      • 被験者選定
      • アンケート内容
      • 評価内容など
    2. 評価・試験実施に関する留意点
      • 評価法の決定
      • 評価手順
      • 被験者対応など
    3. 評価・試験終了後に関する留意点
      • 評価のまとめ方
      • 被験者フォロー
      • 次回の評価準備など
  3. 効率的で信頼の高い化粧品評価
    1. 被験者の選定に関する留意点
      • 本人特性
      • 化粧行動
      • 疲労・ストレス状態
      • 身体機能など
    2. 計測に関する留意点
      • 計測法の選定
      • 計測機器の設定
      • 計測技術の課題など
    3. 質問紙 (調査票) に関する留意点
      • 事前質問
      • 中間質問
      • 事後質問など
    4. 調査結果、計測結果のまとめ方に関する留意点
      • 統計処理
      • 特性によるデータ解析
      • 総合考察など
  4. まとめと今後
    • 講義内容の総括と今後の展開

2012年8月6日 「訴求ワード・パッケージデザインなどから仕掛ける感性価値マーケティング」

第1部 感性価値を切り口にした消費者ニーズのトレンド

~化粧品購買活動に影響を与える時代の流れ~
(2012年8月6日 10:20〜11:40)

(株)エフシージー総合研究所 (フジテレビ商品研究所) 取締役 暮らしの科学部長・商品企画部長
菅沼 薫 氏

 化粧品の訴求や消費者ニーズ、あるいは、技術開発や研究分野の方向性は、時代とともに変化している。なかでも、消費者ニーズは、効果や機能をより強く求める機運Functionalism (機能主義) と、自然のものへの憧憬や安心、安全を求める機運Naturalism (自然主義) の2つのうねりがある。
 化粧品は、快適な感触を持ち、安心して使用でき、効果を感じさせるということを基本的な性能として求められるが、消費者が期待する世界観や時代の意識潮流を見極めることも必要である。

  1. はじめに
    • 消費者意識 不易流行 「変わらないもの」と「変わるもの」
  2. 感性トレンド
    1. 周期変動:市場経済・景気変動には波がある
    2. デジタル気分:ハードなものを好ましいと感じる気分
    3. アナログ気分:ソフトなものを好ましいと感じる気分
  3. 化粧品トレンド
    1. 化粧品ブランドの変遷
    2. Functionalism:効果効能、機能主義
    3. Naturalism:安心安全、自然主義
  4. ファッショントレンド
    1. ファッションの志向変動
    2. スポーティ志向:シンプル・カジュアル・ミニマム
    3. エレガンス志向:デコラティブ・フォーマル・フェミニン
    4. 移行期:混在するリアルクローズ
  5. メイクアップ・ヘアデザイントレンドへの影響
  6. まとめ 求められる商品、化粧品とは
第2部 “言葉”や“音”が与えるイメージから商品コンセプト・訴求ワード・ネーミングへの展開

(2012年8月6日 11:50〜13:00)

(株)カネボウ化粧品 マーケティング部門 プロモーショナルブランドグループ
杉野 利佳 氏

 商品がもつ“価値”を消費者に伝える手段として様々な感性要素がある。
 その中でも「商品訴求ワード」や「ネーミング」は、言葉や音によって、消費者の中に様々なイメージを与えることができる、商品価値を築く重要な要素である。
 消費者が商品選択する際、どんな言葉やどんなメッセージによって心が動かされるのか、心に響くメッセージとはどんな要素を持っているのかなど、“言葉の役割”や“言葉の選択”、そこから導かれる商品イメージについて。
 商品を企画する立場から、コンセプトの策定から訴求ワード、ネーミングに至るまでの一連のプロセスについて事例を交えて解説致します。

  1. 商品コンセプト策定プロセス
    1. ターゲット設定
    2. ベネフィット
    3. 信じる理由
    4. 差別化ポイント
    5. パッションポイント
  2. 言葉のもつ役割
  3. 言葉の選択
    1. わかりやすい言葉
    2. 新しい言葉
  4. 商品訴求ワード
    1. 機能を表す言葉
      • 効果を表す言葉
      • 感触を表す言葉
      • 仕上がりを表す言葉
    2. 気分を表す言葉
      • プラスに感じられること
      • マイナスに感じられること
  5. 訴求ワードの検証と確認
    1. ターゲットに魅力的な言葉
    2. 本質を伝えられる言葉
    3. 使ってみたいと思わせる言葉
    4. 実感できる言葉
  6. 商品ネーミング
  7. まとめ
第3部 化粧品パッケージの質感・色彩・デザインによる感性価値創造

(2012年8月6日 13:50〜15:05)

(株)日本カラーデザイン研究所 取締役 開発本部長
稲葉 隆 氏

 感性価値のモノづくりにおける重要性が説かれて久しい。機能効能、技術、企業の信頼性、価格等による差別化ではない価値軸として感性が取り上げられている。そこで、作り手と使い手はカラー・デザインを通じて感性を共有しているのか、という視点に立ち感性価値を検討する。
 作り手の狙い (デザイン・コンセプト) と化粧品パッケージにおける造形表現の関係、そして、パッケージから受ける使い手の感性的印象の関係を検証し、今後のデザイン企画・開発に活かす方法について考える。

  1. 感性価値とカラーデザイン
  2. 開発者側からの視点
    1. 使い手側からの視点
    2. 感性的イメージの検証とフィードバック
  3. 化粧品パッケージデザインの感性的印象評価
  4. 感性のとらえかた
  5. 色彩とイメージの関連
  6. 感性マップとしてのイメージスケール
    1. 形状デザインとイメージ
    2. 文字形状とイメージ
    3. 五感表現とイメージ
  7. モノ (商品) の感性分類
    1. 化粧品、プロダクト、インテリア
  8. 高級のパターン分類
    1. タイプの高級感
  9. 人の感性分類
    1. 感性によるライフスタイル
第4部 店頭訴求力向上にむけた化粧品の魅力・感性価値の表現と伝達

~パッケージデザインから訴求ワード・POP広告まで~
(2012年8月6日 15:15〜16:30)

コーセーコスメポート (株) 商品開発部 室長 プロダクトプランニングディレクター・クリエイティブディレクター
山田 博子 氏

 3.11 以降、消費生活者も企業も意識改革を余儀なくされました。ブランディングの大切さも再認識する時です。今までとは異なる変化が求められています。本来のマーケティングに立ち帰り、売り手と買い手の立場から互いに融合し、同じ方向に向かい、より強く影響し合う一体感のある人間中心市場社会を目指しましょう。

  • 消費生活者に提供するモノの意味を伝える具体的演出法は?!
  • いかに市場に魅力を伝達させられるのか?!
  • 記憶に残り、共感が得られてこそ、製品は商品へと変化する!!
    消費生活者のインサイトに響き、購買心理を刺激させるパッケージ要素のひとつひとつから売場演出までを考え、共に勉強しましょう。

  1. 人の時代!! 誰のためのデザインか? (なのか?)
    • 全てがここにある。経験価値とは何か?
  2. ブランド構築 マーケティングの変化に対応する商品創り
    • 製品から商品に変化させるコンテンツ 付加価値創造
  3. 感性価値創造とは?
    • パッケージの視覚伝達表現 C・M・F etc.
  4. 流行は会議ではできない!!
    • 商品の魅力と魂
  5. キャッチワード開発・POPの意味付け
    • ターゲットは誰なのか?
  6. 記憶に残るパッケージ開発
    • 消費生活者は覚えていない!! ことを知ること
  7. 大ヒット!! 消費生活者のインサイトと結ばれたブランドとは?
    • 人間中心設計・UD開発
  8. 企業の社会的責任を果たす
    • 環境とデザインの役割
  9. これからの店づくり・購買演出法
    • 有効な棚・陳列法
  10. 市場生活者ニーズと企業シーズを結ぶソリューション
    • 企業の意識改革と消費生活者

講師

  • 猿渡 敬志
    花王 株式会社 感性科学研究所
    研究員
  • 高橋 正二郎 (髙橋 正二郎)
    株式会社日本オリエンテーション SDP(Sensory Design Program:感性価値開発設計プログラム) 研究所
    客員主席研究員
  • 矢田 幸博
    花王 株式会社 栃木研究所
    主席研究員
  • 菅沼 薫
    sukai美科学研究所
    代表
  • 杉野 利佳
    エキップ 株式会社 コンシューマーセンター
    センター長
  • 稲葉 隆
    株式会社 日本カラーデザイン研究所 プロジェクト推進部
    シニアマネージャー
  • 山田 博子
    コーセーコスメポート(株) 商品開発部 デザイン室 室長
    プロダクトプランニングディレクター・クリエイティブディレクター

会場

東京ビッグサイト

会議棟 6F 609会議室

東京都 江東区 有明3-11-1
東京ビッグサイトの地図

主催

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