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CO2回収、DAC技術の研究動向とカーボンニュートラル実現への展望

CO2回収、DAC技術の研究動向とカーボンニュートラル実現への展望

~DAC技術に求められる材料の要求特性 / 無機CO2回収材料、ハニカム構造体、多孔質材料ベース吸着システム、都市型DACの研究開発動向~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、大気中のCO2の分離・回収技術を基礎から解説し、低濃度のCO2を回収する最新技術や課題、今後の展望までを詳解いたします。

開催日

  • 2025年8月29日(金) 10時30分16時50分

プログラム

第1部 DAC技術への応用に向けたCO2吸収無機材料の研究開発

(2025年8月29日 10:30〜12:00)

 本講演では、様々な濃度のCO2ガスに対応する材料の開発動向を、特に無機材料の立場から取り上げた後、いくつかの無機材料のDAC特性やその研究開発例を紹介する。

  1. DAC材料の開発動向
  2. 無機材料を活用したCO2回収
  3. 無機材料を活用したDAC材料の開発
    • 質疑応答

第2部 セラミックスハニカムのCN向け製品への展開

(2025年8月29日 13:00〜14:00)

 2050年までにネットゼロを達成するためには、省エネルギーの推進、脱化石燃料化、再生可能エネルギーの導入に加え、ネガティブエミッション技術の導入が不可欠である。
 ネガティブエミッション技術として、大気中のCO2を回収するDACが注目されている。DACは、大気中の低濃度CO2を回収するため、大量の空気を処理する必要があり、運転エネルギーを如何に抑えるかが重要となる。
 当社は、自動車排ガス浄化用セラミックスハニカムの技術と生産能力をDAC向けに転用する事を検討している。セラミックスハニカムは比表面積が大きく、圧力損失が小さいため、装置の小型化とエネルギー効率の向上が期待される。本講演ではDACの概要、ハニカム構造体の特徴、DACへの応用可能性について紹介する。

  1. 日本ガイシ 株式会社 の会社紹介
  2. DAC向け開発背景と経緯
  3. 自動車向けセラミックスハニカムの特徴
  4. ハニカムセラミックスのDAC用途での期待値
    • 質疑応答

第3部 多孔質材料を用いたCO2分離回収システムの開発

(2025年8月29日 14:10〜15:40)

 脱炭素社会の実現に向け、CO2排出削減は喫緊の課題となっています。特に中小規模・低濃度排出源からのCO2回収には、高効率・低コストかつコンパクトな回収技術が求められています。
 本講座では、CO2分離回収技術の最新動向とともに、当社が開発を進める多孔質材料ベースの吸着システムについて、ラボ検討から実機実証までの開発プロセスを解説します。

  1. 社会背景とCO2分離回収の重要性
    1. ネットゼロに向けた各国のCO2削減目標と政策動向
    2. カーボンニュートラルにおけるCO2回収の役割
    3. 三井金属グループのカーボンニュートラルに向けた取り組み
    4. 排出源別の技術適合性と中小規模分散型への技術課題
  2. CO2分離回収技術と吸着プロセス
    1. 主なCO2分離技術とその特徴
    2. CO2分離回収プロセスの基本とシステム構成
    3. 国内外の実証プロジェクト紹介
  3. 吸着材技術の基礎と材料開発のアプローチ
    1. CO2吸着材に求められる特性
    2. 多孔質材料の基礎と分類
    3. 代表的な吸着材料のCO2吸着塔性
    4. 湿度依存性
  4. 吸着材の評価・プロセス設計とシステム実証
    1. 材料評価とプロセス条件の検討
    2. 小型CO2回収装置の構成と評価
    3. 運転条件によるCO2回収の高効率化
  5. 社会実装への展望
    1. 工場排出源での実ガス試験の事例紹介
    2. 中小規模排出源への展開と将来の技術方向性
    • 質疑応答

第4部 TSA方式を用いた大気中CO2回収技術の研究動向と都市型DAC、ビル実装への展望

(2025年8月29日 15:50〜16:50)

 演者らは、カーボンニュートラル実現に向けてネガティブ・エミッション技術の一つである、DAC (Direct Air Capture) に取り組んでいる。建築並びに都市の付帯設備として、DAC+U (DAC and Utilization) を目指しているのが特徴の一つである。
 本講演では、建築並びに付帯設備としてのDAC+Uのコンセプト、実装を想定したTSA方式を用いた大気中CO2回収技術、ならびに固体吸着材の検討について解説する。

  1. 会社紹介
  2. カーボンニュートラル実現に向けたDACへの取り組み
    1. 建築並びに付帯設備としてのDAC+Uのコンセプト
    2. TSA方式を用いた大気中CO2回収技術の解説
  3. 物理吸着材の検討と動的DAC実験
    1. 物理吸着材の検討とスクリーニング事例
    2. CO2物理吸着材のDAC能の指標化
  4. 今後の展望
    • 質疑応答

講師

  • 柳瀬 郁夫
    埼玉大学 大学院 理工学研究科
    准教授
  • 豊嶋 秀幸
    日本ガイシ株式会社 エンバイロメント事業本部 CN事業推進部 設計1部 1G
    グループマネージャー
  • 古川 孝裕
    三井金属鉱業 株式会社 事業創造本部 FPM事業推進ユニット
    ユニット長
  • 布施 幸則
    清水建設 株式会社 カーボンニュートラル技術センター 自然共生グループ

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
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    印刷物は後日お手元に届くことになります。
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  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
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