技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品製造・試験記録におけるデータインテグリティ入門講座

医薬品製造・試験記録におけるデータインテグリティ入門講座

~改竄を疑われないために知っておくべきこと、守るべきこと~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、医薬品製造・試験の現場で起こりがちな記録不備の事例と、是正・防止の具体策を解説いたします。

配信期間

  • 2025年11月13日(木) 10時00分2025年11月23日(日) 16時00分

お申し込みの締切日

  • 2025年11月13日(木) 10時00分

プログラム

 GMPでは、規定された多数の文書・記録の作成保管が義務付けられている。それらには、完全性が求められ、悪意の有無を問わず改竄を疑われないものでなければならない。
 近年、データインテグリティ (データの完全性) が注目されており、承認書と製造実態の不整合やデータ改竄に対し、行政の厳しい対応が進められている。これらの不正が発覚した会社は、信頼を損なったことにより会社存続問題にも発展している。
 このような実態を踏まえ、本セミナーでは、データインテグリティの基本、紙媒体における記録作成時の基本ルール、試験記録・分析データの信頼性確保のポイントを整理するとともに、製造・試験現場でリスクとなる記録の不備の例示とその記録対応を紹介する。
 また、電子記録と電子署名 (ER/ES) への対応の基本に触れるとともに、監査・査察対応におけるデータインテグリティのチェックポイントも整理したい。

  • GMP文書管理は目的ですか?
    - 不正を行なわせない、不正を疑われないための手段 –
  1. GMPの歴史
    1. GMPは法律である
    2. GMPソフトとは?ハードとは?
    3. GMPの三原則
    4. 品質保証とはどういうことか?
  2. 記録の不正が行われると
    - 企業存続を危うくする不正 –
    1. 重大な法令違反事例の分析と行政の対応
      • 事例1:財団法人***の不適切な事例
      • 事例2:承認書と製造実態の齟齬 (福井県K社問題)
  3. 薬機法改正とGMP省令改正
    1. 薬機法改正 (2025) 概要
    2. GMP省令改正 (2021) 概要
      1. 改正GMP省令の目次構成
      2. 改正GMP省令のポイント
  4. データインテグリティとは
    - データインテグリティの理解と確保を –
    1. データインテグリティに関する規制
    2. ALCOA+の原則
      1. ALCOA + それはどういう意味ですか?
    3. PIC/Sのデータインテグリティガイドライン
    4. GMP省令ではデータインテグリティをどう規定しているか
  5. 作成すべきGMP文書 (改正GMP省令対応)
    1. 医薬品製品標準書
    2. 改正GMP省令で作成を求められるGMP手順書 (17種類)
  6. 文書管理規定 (基本事項)
    - 基本事項の遂行により、データインテグリティを確保を –
    1. GMP文書とは
    2. 文書体系
    3. 文書管理責任者
    4. 文書管理のポイント
      1. GMP文書の識別
      2. 最新版管理
      3. 配付先管理
      4. GMP文書の保管と保存
      5. 手順書の見直し改訂
    5. 文書管理の方法 (メリット/デメリット)
      1. 文書管理システムを利用する方法
      2. ファイルサーバーを利用する方法
      3. 紙媒体よる管理
      4. 紙/電子媒体よるハイブリッド管理の留意点
    6. 電子記録と電子署名 (ER/ES) への対応の基本
      1. 法規・ガイドラインの参照
      2. 電子記録 (ER) 対応の要件
      3. 電子署名 (ES) 対応の要件
  7. データインテグリティの教育訓練
    - 教育訓練のポイント –
    1. GMP周知方法と教育訓練
    2. 結局、何をどう守るのか (身近な事例で考える)
    3. データインテグリティに関する教育資料 (製薬協)
      1. なぜ対応しなければならないか
      2. もし…データインテグリティへの対応を疎かにすると
      3. 推奨される行動・推奨されない行動
  8. コンプライアンスとクオリティカルチャー
    - すべての役職員の意識改革を –
    1. コンプライアンスとは
    2. これらは、すべてコンプライアンス違反です!
    3. コンプライアンス体制の主要な構成要素
    4. 患者が求める製薬企業 (米国研究製薬工業協会 (PhRMA) 調査)
    5. コンプライアンスは時代とともに変化する!
    6. 品質文化 (Quality Culture)
  9. 製造・試験現場でリスクとなる記録の不備の例
    1. 生データの扱い
    2. ダブルチェック
      1. 残念な自主回収事例/表示関係の事例
    3. 製造記録に求められること
    4. 試験記録に求められること
    5. 清掃記録に求められること
  10. 製造記録における逸脱・不適合とその記録対応
    1. 製造指図書の規定による対応
    2. 製造指図・記録様式の工夫による対応
    3. 見やすい指図記録書様式での対応
  11. 紙媒体における記録作成時の基本ルール
    1. GMPにおける記録記入のポイント
    2. 訂正方法のポイント
    3. 印鑑の使用について
      1. 印鑑かサインか
      2. たくさん並んだ確認/承認印鑑
      3. 確認漏れ手順書
      4. 代理処理
  12. 試験記録・分析データの信頼性確保のポイント
    1. こんなことまで意識している会社がありました (用紙とペン)
    2. 記録時のポイント
      1. 空欄処理と斜線処理)
      2. GMP記録で「同上」や「〃」を使用することは適切か?
    3. 記録紙貼付例
      1. 感熱紙
      2. 割印、割サインの例
      3. ロール記録紙のカット禁止
  13. GMP適合性調査におけるGMP文書のDIチェックポイント
    1. 行政 (PMDA) によるGMP適合性調査での指摘事項推移
    2. PMDAによるData Integrity を中心とした指摘事項例
      1. データインテグリティに関わる指摘事項からみたポイント (ALCOA+)
    3. GMP調査での指摘事例 (オレンジレター)
    • 質疑応答
  • 巻末資料
    • 記録等 (紙媒体) の完全性に関する手順書 大阪府薬務課

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

アーカイブ配信セミナー

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年11月13日〜23日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/9/29 医薬品製造のQA担当者育成講座 オンライン
2025/9/29 オーファンドラッグの開発戦略と事業性評価の考え方 オンライン
2025/9/29 中国・香港・台湾・韓国・インド・ASEAN主要国の薬事規制比較と現地対応ノウハウ オンライン
2025/9/29 ペプチド医薬品の合成と精製における技術的アプローチ オンライン
2025/9/29 医薬品事業におけるポートフォリオ戦略策定/ポートフォリオマネジメント オンライン
2025/9/29 再生医療等製品のプロジェクトマネジメントと事業性評価・薬事戦略 オンライン
2025/9/30 実践的な製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン
2025/9/30 CTD・照会回答で学ぶメディカルライティング実践と適切なレビューアプローチ オンライン
2025/9/30 中国・香港・台湾・韓国・インド・ASEAN主要国の薬事規制比較と現地対応ノウハウ オンライン
2025/9/30 医薬品GMP・部外品・化粧品製造現場における「人為的誤り」管理戦略と「ミス削減」の実践成功事例 オンライン
2025/9/30 医薬品におけるアジア各国との特許審査実務の比較 オンライン
2025/9/30 開発段階/市販後における変異原性不純物の評価及び管理とCTD記載 会場・オンライン
2025/10/1 実践的な製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン
2025/10/1 医薬品製造のQA担当者育成講座 オンライン
2025/10/2 グローバルに伝わる英文メディカルライティングの基礎と頻出表現 オンライン
2025/10/2 医薬品におけるアジア各国との特許審査実務の比較 オンライン
2025/10/3 医薬品品質保証 (QA) の基礎とGMPドキュメント管理 オンライン
2025/10/3 改正QMS省令に伴う滅菌製品製造における外部委託先管理/施設監査の注意すべきポイントと滅菌バリデーション基準の要求事項 オンライン
2025/10/6 GMPヒューマンエラー防止・削減コース オンライン
2025/10/6 一変・軽微変更の判断基準・承認齟齬・回収リスクを未然に防ぐ実務と教育の工夫 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/6/11 タンパク質分解医薬の実用化に向けた基盤技術と評価
2025/4/14 製薬業界55社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/14 製薬業界55社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/2/20 医薬品製造を目的としたプロセス化学と薬事規制及び製薬企業の動向
2025/1/27 世界の中分子医薬・抗体医薬、およびCDMO最新業界レポート
2024/11/29 ファインケミカル、医薬品の連続生産プロセス
2024/9/30 最新GMPおよび関連ICHガイドライン対応実務
2024/9/30 タンパク質、細胞の吸着制御技術
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用