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バイオ医薬品開発を目的としたタンパク質溶液の安定化と添加剤の効果/選定

バイオ医薬品開発を目的としたタンパク質溶液の安定化と添加剤の効果/選定

~凝集と安定化の理解と添加剤による解決法・その限界 / 水溶液中でどこまでタンパク質を安定化できるか~
オンライン 開催

視聴期間は2023年11月30日〜12月13日を予定しております。
お申し込みは2023年11月30日まで承ります。

配信期間

  • 2023年11月30日(木) 13時00分2023年12月13日(水) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2023年11月30日(木) 13時00分

修得知識

  • タンパク質の溶液状態とその制御のポイント
  • タンパク質の凝集抑制剤の性質
  • バイオ医薬品への応用例
  • 低分子添加剤の使用とタンパク質の安定化
  • 高分子を用いる複合体化
  • 可逆性の高い固形化によるタンパク質の安定化、濃縮の方法
  • 相分離生物学の基礎

プログラム

 タンパク質は溶液中で凝集や失活をしやすい性質があります。タンパク質の溶液状態がどのように理解でき、制御できるのかをまとめてお話しします。まず、タンパク質の凝集抑制剤とはそもそもどういう性質があるのかを整理します。なかでもアルギニンは幅広い応用の可能性があります。
 バイオ医薬品への応用例として、低分子添加剤を使うことで、どこまでタンパク質が安定化できるのかを紹介します。さらに、高分子を用いる複合体化や、可逆性の高い固形化によるタンパク質の安定化や濃縮の方法を紹介します。最後に、このようなタンパク質の集合性の性質から理解されてきた相分離生物学について、アミロイド仮説の理解や、低分子薬の開発との関連について新しい仮説をお話しします。

  1. タンパク質の凝集と凝集の抑制
    • アミノ酸の性質
    • 溶解度・疎水性・ハイドロパシー
    • 蛋白質の凝集とアミノ酸による凝集抑制剤
    • アルギニンとアミノ酸誘導体
    • 理想の凝集抑制剤
    • 添加剤を理解する凝集モデル
    • サブビジブルパーティクル
    • アルギニンが抑制できるタンパク質凝集
    • アルギニン以外の化学骨格を持つ凝集抑制剤
    • 変性剤
    • ホフマイスター
    • オスモライト
  2. 水溶液中でどこまでタンパク質を安定化できるか?
    • 加熱凝集
    • 加熱失活
    • 化学劣化
    • 共凝集
    • クルードなタンパク質溶液
    • リフォールディング
  3. アルギニンはなぜ使いやすいのか?
    • アルギニンの多彩な応用
    • 添加剤と相互作用ノックアウトの考え方
    • アルギニンの長所と欠点
    • アルギニンによる芳香族化合物の溶解度の改善
    • 高濃度タンパク質溶液の粘度
    • 固体への吸着
    • 結晶化への影響
    • オパレッセンスの抑制
  4. バイオ医薬品への応用
    • バイオ医薬品に関する6テーマ
    • 蛋白質高分子電解質複合体 (PPC)
    • PPCによる安定化
    • PPCによる状態変化と濃縮
    • PPCからの可逆性
    • pH応答性タグ
    • オパレッセンスの制御
    • ガラス状透明濃縮物
    • 水性二相溶液と凝集体の除去
  5. 相分離生物学入門
    • 液 – 液相分離の再現実験
    • 液 – 液相分離とは
    • 低分子とハイドロトロープ
    • アミロイド仮説と相分離仮説
    • プリオンと相分離
    • 低分子薬と相分離
    • 細胞内のタンパク質の状態
    • 相分離生物学の原点
    • 天然変性タンパク質の役割
    • RNAやDNAの相分離
    • 翻訳後修飾と相分離
    • 細胞内のタンパク質の濃度
    • 質疑応答

講師

主催

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本セミナーは終了いたしました。

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