技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

注目の新規バイオプラスチック素材・技術・市場開発最前線

注目の新規バイオプラスチック素材・技術・市場開発最前線

オンライン 開催

概要

本セミナーでは生分解性プラスチックについて、基礎研究から技術・事業開発まで約30年間に及ぶ実績と知見を有する世界的第一人者が、生分解性プラスチックの基本特性、材料設計、成形加工、市場動向、最新の法規制動向を解説いたします。

開催日

  • 2021年12月13日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 生分解性プラスチック・バイオプラスチック・ポリ乳酸に関連する技術者
    • 自動車分野
    • 電気・電子分野
    • スポーツ分野 など
  • 生分解性プラスチック・バイオプラスチック・ポリ乳酸に関連する分野のマーケティング担当者、事業企画担当者、経営者

修得知識

  • 地球環境保全と持続的な資源循環型社会に向けての業界と法規制動向
  • バイオベース・モノマーや化学品の最新動向と技術的課題
  • 新規バイオプラスチックの開発動向と基本特性、用途・製品・市場開発動向

プログラム

 全ての革新的な新素材・技術が辿る社会的認知度曲線からすれば、バイオプラスチックの先駆けとしての生分解性プラスチックも1980年代の黎明期から2000年代の流行期を経て2010年代の幻滅期に至る過程で、本命を除く多くの素材・技術・企業が“ダーウィンの海”で自然淘汰され既に市場から姿を消した。そして、本格的な生分解性プラスチックの再興・安定成長期を迎える中で、本命候補の躍動が眩しい今日この頃である。
 さて、近年新たにバイオリファイナリーやバイオベース・プラットホームケミカルの開発が進展する中で、様々な新規バイオプラスチック素材群が開発されてきたが、これらも今後過酷な自然淘汰の運命から逃れることはできない。果たして、“ダーウィンの海”を泳ぎ切ることのできる本命候補とは?
 本講では、生分解性であるか否かは問わず、全ての注目の新規バイオプラスチック素材群の最新技術・市場開発最前線を広く踏査する。

  1. 地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
    1. 石油由来合成高分子化合物が内包する地球環境・資源・廃棄物問題とは
    2. 海洋プラスチック汚染の実態と生分解性プラスチックの役割
      1. 海洋プラ濃度の経年変化 (累積増加) 曲線
      2. 海洋汚染問題に対する短期的視点と長期的 (グローバルな) 視点
      3. 海洋自然生態系が許容し得る分解速度、ポジティブ・コントロールは?
        • 地球上に生命が誕生して38億年、地球はなぜ廃棄物で埋もれなかったのか?
    3. バイオプラスチックの識別表示制度と環境負荷低減効果
      1. グリーンプラとバイオマスプラ…日本バイオプラスチック協会識別表示制度
      2. カーボン・フットプリント…LCAによる環境負荷の客観的・定量的評価
    4. 持続的な資源循環型社会の建設のために
      1. 欧米グリーンガイド指針
      2. 世界の法規制と業界動向
  2. バイオベース・プラットホームケミカルとバイオリファイナリー最前線
    1. バイオエタノール
      1. デンプン (トウモロコシ) や廃糖蜜 (サトウキビ) から
      2. リグノセルロース (麦や稲糖の茎、暖竹、草) から…第二世代バイオエタノール
        • 酵素生産、糖化、発酵の生化学的過程をすべて統合化したCBPとは?
        • 微生物の細胞表層に酵素などの機能性タンパク質を集積する細胞表層工学技術
    2. バイオベース・モノマー又は中間体
      1. C2
        • エチレングリコール (EG)
      2. C3
        • グリセリン
        • 乳酸
        • 1.3-プロパンジオール (PDO)
        • 3-ヒドロキシプロピオン酸 (3-HP) 、アクリル酸
      3. C4
        • コハク酸
        • 1,4-ブタンジオール (BDO)
        • γ-アミノ酪酸 (GABA)
      4. C6
        • ソルビトール
        • イソソルバイド
        • フランジカルボン酸 (FDCA)
        • アジピン酸
          • 北海道大学が従来法の限界を突破する画期的な高効率FDCA新規化学合成法を開発
      5. C8
        • p-キシレン (PX)
      6. C10
        • セバシン酸
      7. C18
        • リシノール酸
  3. バイオプラスチックの最新動向
    1. バイオポリエチレン (bio-PE)
    2. バイオポリエステル (bio-PES)
      1. 生分解性バイオポリエステル…海洋プラスチック汚染問題が市場拡大に拍車
      2. ポリ乳酸 (PLA)
        • 生分解性 (堆肥化可能なバイオリサイクル材) と長期使用耐久性 (構造材料) の両面展開が可能な唯一のバイオプラスチック
        • 第二世代ポリ乳酸…高L組成ポリ乳酸 (High %L PLA) 、%D<0.5
        • ステレオコンプレックス型ポリ乳酸 (sc-PLA) が事業化されない理由とは?
      3. ポリブチレンアジペート・テレフタレート (PBAT)
      4. ポリブチレンサクシネート (PBS, PBSA)
      5. 微生物産生ポリエステル (PHBV, PHBH)
        • 過去40年間、世界中の多くの企業が参入と撤退を繰り返し、未だ本格的に工業化されない核心的理由とは?
      6. その他
        • PGA
        • PEST
        • デンプン系
      7. 非生分解性バイオポリエステル
      8. バイオポリエチレンテレフタレート (bio-PET)
        • 従来のイソブタノール法 (Gevo) に代わるVirentのセルロース由来が主流に?
      9. ポリトリメチレンテレフタレート (PTT)
      10. ポリエチレンフラノエート (PEF)
        • 化学構造…植物由来指環式ジールのフランジカルボン酸 (FDCA) から成るバイオポリエステル
        • 基本特性…ガスバリア性 (PET対比で酸素6倍、二酸化炭素3倍、水蒸気2倍) 、
          耐熱性 (括弧内PET) …Tg/Tm (℃) : 86/235 (74/265) 、熱変形温度HDT: 76 (64)
    3. バイオポリアミド (bio-PA)
      • ヒマシ油 (リシノール酸トリグリセリド) の熱分解による化学変換
      • ヒマシ油系バイオポリアミド…PA11, PA610,PAXD10, PA10T,その他
        1. ポリアミド11
          • 最も歴史の古い古典的なバイオポリアミド
        2. ポリアミド610、ポリアミド56
        3. ポリアミドXD10
        4. ポリアミド10T
          • 化学構造…ひまし油由来1,10デカンジアミンとテレフタル酸の重合体
          • 基本特性…超高耐熱性…Tg/Tm (℃) : 160/314, DTUL (1.8MPa) >300℃、低吸水率、耐薬品性、耐摩耗性、電気特性に優れた次世代スーパーエンプラ
        5. ポリアミド11T
        6. ポリアミド4
          • ポリアミドの中で唯一の生分解性プラスチック
    4. バイオポリカーボネート (bio-PC)
      • 化学構造…植物由来複素環式ジオールのイソソルバイドから成るバイオポリカーボネート
      • 基本特性…光学特性、表面硬度、耐候性・耐光性、耐衝撃性や耐薬品性に優れた新規エンジニアリング・プラスチック
    5. バイオポリウレタン (bio-PU)
      1. ヒマシ油系ポリエステルポリオールを用いたbio-PU
      2. 1,3-プロパンジオール系ポリエーテルポリオールを用いたbio-PU
    • 質疑応答

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/8 生分解性マイクロカプセルの材料設計、用途展開、今後の展望 オンライン
2024/4/8 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/9 エポキシ樹脂の分子構造・硬化性および耐熱性とその他の機能性付与技術 オンライン
2024/4/9 バイオマス、生分解材料におけるLCAの算出、算定 オンライン
2024/4/9 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の最先端 オンライン
2024/4/10 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ オンライン
2024/4/10 押出加工技術の基本技術とトラブル対策 オンライン
2024/4/10 ポリイミドの基礎とポリイミド系材料の低誘電率化・低誘電正接化 オンライン
2024/4/11 粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈 オンライン
2024/4/12 動的粘弾性のチャート読み方とその活用ノウハウ オンライン
2024/4/12 ラジカル重合の重合反応と開始剤の種類・選び方、応用 オンライン
2024/4/12 光学樹脂における屈折率・複屈折の考え方とその測定・制御 オンライン
2024/4/12 プラスチックの難燃化技術 オンライン
2024/4/12 プラスチックの難燃化技術の基礎と技術動向 オンライン
2024/4/16 自動車のEV化とプラスチックの電磁波シールドめっき オンライン
2024/4/18 エポキシ樹脂の基礎と硬化剤の選定、変性・配合改質および複合材料用途の動向 オンライン
2024/4/18 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2024/4/19 生分解性プラスチックの基礎・最新動向と食品容器・包装への応用展開 オンライン
2024/4/19 副資材を利用した高分子材料の設計技術 オンライン
2024/4/19 高分子合成におけるラジカル重合の基礎講座 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2016/2/20 自動車用プラスチック部品・材料の新展開 2016
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/11/26 エンプラ市場の分析と用途開発動向 2013
2013/9/2 機能性エラストマー市場の徹底分析
2013/6/3 プラスチックのタフニングと強度設計
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書