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核酸の構造解析技術を活用したドラッグデザイン

核酸の構造解析技術を活用したドラッグデザイン

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、核酸標的低分子医薬品の設計、X線結晶解析、NMR解析による低分子創薬研究について解説いたします。
また、試料の調製、スペクトル解析からStructure-Base Designの実例を解説いたします。

開催日

  • 2020年3月30日(月) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部. X線結晶解析を基盤とした核酸標的低分子医薬品の設計手法

(2020年3月30日 10:00〜12:30)

 核酸を標的とした医薬品 (低分子医薬品および核酸医薬品) 開発は喫緊の課題であるが、タンパク質に比べて核酸の立体構造情報が不足しているために、Structure-Base Designが難しいと誤解されている。本講演では、高度に自動化・高速化された現在のX線結晶解析を基盤とした核酸標的医薬品の設計の基本と実例を紹介する。

  1. 創薬ターゲットとしての核酸
    1. 立体構造の基盤となる相補的塩基対
    2. 立体構造の多様性を生み出す非相補的塩基対
    3. DNAの立体構造
    4. RNAの立体構造
  2. 核酸を標的とした低分子医薬品
    1. 核酸 – 低分子医薬品の擬塩基対
    2. 核酸 – アミノ酸の擬塩基対
    3. 人工塩基対
  3. 核酸のX線結晶解析
    1. 核酸のX線結晶解析の現状
    2. 核酸のX線結晶解析技術
  4. 核酸標的低分子医薬品のStructure-Base Designの実例
    1. 低分子医薬品の実例
    2. 核酸医薬品の実例
    • 質疑応答

第2部. RNAのNMR構造解析による低分子創薬に関する研究

(2020年3月30日 13:15〜15:15)

 生体高分子の構造および相互作用を解析する手法として、NMRは極めて有用である。特にRNAについては、相互作用による立体構造の変化が大きく、NMR法による解析が必要不可欠である。講演では、RNAをターゲットとした低分子創薬においてNMRがどのように利用できるのか、その基礎から実践的な内容まで、具体例を含めて紹介する。

  1. RNAのNMR解析の基礎
    1. NMR法の基礎
    2. RNA試料の調製方法 (安定同位体標識を含む)
    3. NMRスペクトルの測定
    4. スペクトル解析の基礎
  2. RNAと低分子化合物の相互作用解析
    1. イミノプロトンシグナルを指標とした相互作用解析
    2. ピリミジン塩基のシグナルを指標とした相互作用解析
    3. 相互作用解析の例
  3. RNAと低分子化合物の複合体の立体構造解析
    1. RNAのNMRスペクトルの解析 (シグナルの帰属)
    2. 拘束条件の生成と立体構造計算
    3. 立体構造解析の例
    • 質疑応答

第3部. 核酸の分子モデリングと医薬品設計への応用

(2020年3月30日 15:30〜17:00)

 核酸は、創薬の標的分子として利用される他に、近年、創薬モダリティの一分類として様々な種類の核酸医薬品が注目されている。核酸の立体構造を用いて医薬品開発を効率良く行うためには、研究者が核酸の立体構造を柔軟にモデリングでき、分子間相互作用を解析できる分子モデリングツールが必須である。統合計算化学システムMOEは、創薬モダリティ支援プラットフォームとして核酸のモデリングや分子間相互作用解析を行うための解析機能を搭載している。ここでは、MOEによる核酸を用いた医薬品設計の事例と今後の展開について紹介したい。

  • 統合計算化学システムMOEの紹介
  • MOEを用いた核酸モデリング
  • 核酸の立体構造解析
    • 重ね合わせ
    • アラインメント
    • 相互作用解析
  • 核酸の変異体解析
  • 人工核酸を用いた解析
  • ドッキングシミュレーション

講師

  • 近藤 次郎
    上智大学 理工学部 物質生命理工学科
    准教授
  • 河合 剛太
    千葉工業大学 先進工学部 生命科学科
    教授
  • 池上 貴史
    株式会社モルシス ライフサイエンス部

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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