技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

接着の失敗事例から学ぶセミナー

接着の失敗事例から学ぶセミナー

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年11月14日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 接着に関する研究開発・設計・品質保証・製造技術関係者

プログラム

 当然のことではあるが、接着部への入力が接着力 (耐力) を上回れば、接着剥がれが生じる。したがって、接着製品を設計する際には、安全率を例えば5倍とし、十分な耐力を確保し市場投入するので通常、接着剥がれは生じない。しかし、接着に関する業務に携わる者にとって、接着剥がれ不具合は往々にして経験することである。では何故、接着剥がれが発生するのであろうか。
 一例としては、意図せずに接着阻害物質が脱脂工程などにおいて付着してしまい剥がれを生じることがある。この場合は接着阻害物質が付着する工程をなくすか、阻害物質を除去する工程を設ければ良く、対策のハードルはあまり高くない。
 接着の担当者にとって厄介な案件は、接着剥がれに至る入力モードを間違えて対策仕様を設定することである。例えば、クリープ入力により剥がれが生じた場合、引張試験による結果から対策に走る事例を見掛けることがあるが、これはあまり正しい対応とは云えない。この場合はクリープ試験により、接着剥がれが再現する条件を見出し、クリープ入力を上回る接着力となる対策仕様を設定する必要がある。
 今回、前述した事例を含め25件の剥がれ事例により、剥がれの原因と再現試験方法並びに対策内容について紹介する。
 接着剥がれ不具合の予防措置のために、或いは剥がれ不具合が発生した際に参考としていただけたら幸甚である。

  1. 接着剥がれの解析
    1. 作り込み原因
    2. 剥がれ因子の内訳
    3. 両面テープにおける剥がれ因子
  2. 剥がれ発生比率の内訳
    1. 被着部品・材料
    2. 使用接着剤
  3. 剥がれ不具合の流出と対応
    1. 工程管理起因
    2. 部品設計起因
    3. 工程設計起因
  4. 剥がれ原因と対策内容
    1. ゴム添加剤 (MgO) の吸水によるPA6の接着反応阻害
    2. PA6製位置決めピンの長期在庫による脱水
    3. 被着面に接着阻害物質 (炭酸ガス発生)
    4. 被着樹脂表面改質のためのUV照射時間設定ミス
    5. 被着樹脂収縮によるガラス剥離 (UV硬化)
    6. 温水浸漬試験によるPA6の剥がれ (UV硬化)
    7. POM製品のクリープ負荷による剥がれ
    8. 接着製品の剛性不足によるクリープ剥離
    9. 接着剤の養生乾燥不足によるクリープ剥離
    10. 被着面に接着阻害物質 (アルミ鋳造・離型剤)
    11. 脱脂工程で他部品に使用の離型剤付着
    12. プライマーの膜厚不足
    13. プライマーの撹拌不足による反応阻害
    14. SUS被着面に接着阻害物質 (エステル系) 付着
    15. SUS被着面に加工油固着により界面剥離
    16. ポリエステル製布拭きによる接着阻害
    17. ウレタン接着剤塗布箇所にシリコーン接着剤塗布により界面剥離
    18. SUS製品のスプリングバックによる界面剥離
    19. プライマーの失活によるSUS製品の界面剥離
    20. 被着面 (ガラス) に接着反応阻害物質付着
    21. ガラス用プライマーの選定ミス
    22. EPDM製品のブリード物による接着阻害
    23. 両面テープのクリープ剥がれ
    24. PA6製品内水分による接着阻害 (高周波誘電)
    25. 両面テープの吸湿による接着阻害 (高周波誘電)
  5. 環境負荷による接着剤の劣化
    1. 熱劣化
    2. 紫外線劣化
    3. 水分アタック
    4. 疲労による劣化
    5. クリープ負荷
    6. 接着剤によるソルベントクラック
  6. 劣化寿命予測のための重回帰分析
    1. アレーニウス型による劣化寿命予測式の設定
    2. ラーソンミラー型による劣化寿命予測式の設定
    3. 重回帰分析方法
    • 質疑応答

講師

  • 川瀬 豊生
    川瀬テクニカル・コンサルタンシー

会場

中央大学 駿河台記念館

570号室

東京都 千代田区 神田駿河台3丁目11−5
中央大学 駿河台記念館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,364円 (税別) / 51,000円 (税込)
複数名
: 23,182円 (税別) / 25,500円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

S&T出版からの案内をご希望の方は、割引特典を受けられます。
また、4名以上同時申込で全員案内登録をしていただいた場合、3名様受講料 + 3名様を超える人数 × 20,000円(税込)でご受講いただけます。

  • Eメール案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 44,090円(税別) / 48,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,363円(税別) / 51,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 66,363円(税別) / 73,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 84,545円(税別) / 93,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 102,727円(税別) / 113,000円(税込)
  • Eメール案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,363円(税別) / 51,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,726円(税別) / 102,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 139,089円(税別) / 153,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 185,452円(税別) / 204,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 231,815円(税別) / 255,000円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/25 信頼性・安全を確保するための加速試験の進め方とワイブル解析 オンライン
2024/11/26 ぬれ・接触角の基礎と測定・評価 オンライン
2024/11/27 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2024/11/27 粘着剤・粘着テープの剥離メカニズム・動的挙動と応力・変形・レオロジーコントロール オンライン
2024/11/27 粘着・剥離のメカニズムとその制御 オンライン
2024/11/28 粘着剤・粘着テープのメカニズム、設計、評価法の考え方と実務応用 オンライン
2024/11/29 UV硬化接着剤の材料設計と深部硬化 オンライン
2024/11/29 環境対応接着剤、解体性接着のトレンドと易解体性接着材料の設計 オンライン
2024/12/5 故障を引き起こす物理化学的故障メカニズム30 オンライン
2024/12/6 知って得する統計的寿命予測法のあれこれ オンライン
2024/12/9 ぬれ・接触角の基礎と測定・評価 オンライン
2024/12/10 PVA (ポリビニルアルコール) の構造、合成、応用、物性および溶解性評価 オンライン
2024/12/11 粘着剤・粘着テープの剥離メカニズム・動的挙動と応力・変形・レオロジーコントロール オンライン
2024/12/12 レーザ溶接・接合のメカニズム、トラブル防止策と最新技術動向 オンライン
2024/12/12 接着接合部の力学の基礎から強度測定方法 オンライン
2024/12/13 炭素繊維強化複合材料の疲労・破壊特性の基礎と寿命・信頼性評価および異種接合評価・損傷観察技術 オンライン
2024/12/16 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/18 故障を引き起こす物理化学的故障メカニズム30 オンライン
2024/12/20 電子機器・部品・材料の腐食・劣化の評価技術と対策技術 東京都 会場・オンライン
2024/12/20 UV硬化型接着剤の設計・開発と技術動向 オンライン

関連する出版物