技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

GMPの知識・自己点検講座

GMPの知識・自己点検講座

~GMPの考え方を身につける / 自分で学ぶ/判断するためのノウハウを知る~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年8月9日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 薬機法、GMPの概念
  • GMPの基礎知識
  • GMPに対応した製造管理、品質管理、品質保証
  • 自分で学ぶ/判断するためのノウハウ
  • PICS/GMP、GQPとの違い
  • 医薬品製造所での品質保証
  • PMDAのGMP適合性調査時のGMP指摘事項

プログラム

 GMPの最近のPMDAのGMP適合性調査で、GMPの不備により製品回収をさせている。GMP不備のために新製品の承認が遅れる事態も起きている。GMP省令改正ではGMPで製造販売承認書との齟齬防止を任務が盛り込まれる。このようにGMP対応はこれまで以上に重要性を増してきている。GMPを初めて学んでもよくわからない。それはGMP文書から入るからである。実際の品質問題の事例からGMPとはどういうものかと理解した方がわかりやすい。GMPの詳細を学ぶことよりもGMPの考え方を身につけると、その考え方で判断したことは間違っていない。それを学ぶセミナーとしたい。
 医薬品製造は各種の法令で遵守すべきことが定められている。先ずはその法令の全体像を知り、その上で薬機法/GMPの概念を学ぶ。GMP全般を学んだ後、それぞれの項目について再度深く学ぶ。初級者にもわかるようにしているが、GMPを知っていると思っている人にも、事例からGMPの品質保証を実際にどうすればよいかのヒントが得られる。
 本講座はGMPで求めていることを説明するだけでなく、具体的な作業、手順、設備等についてSOP作成と管理、逸脱・変更管理、バリデーション、教育訓練を中心に解説していき、それぞれの管理ポイントの事例も紹介する。GMPが機能しなかった逸脱や製品回収の事例も紹介しながら、その事例からGMPを学ぶ。各自が実務において役立つノウハウ及び品質課題を判断する時のGMPの考え方/基準を身に付けていただく。

  • はじめに;GMPを簡単に理解する!
    • GMPを美味しいお蕎麦作りで考える。
    • 最近のホットな話題 – GMPの無通告査察の意味すること –
  1. 法令の位置づけ
    • 法律、政令、省令、通知、ガイドライン、事務連絡、事例集とは
    • 薬機法、薬事法施行令、GMP省令、薬事法施行規則など
  2. 他の規則とGMPの違い
    • ICH
    • EU-GMP, CGMP
    • PIC/S GMP
    • GQP
  3. GMPの基本的な概念
    • GMPとは – GMP3要素
    • GMP不備による製品回収
    • GMPはハードとソフト両面から
    • GMPの組織 (仕組み)
    • 構造設備 (ハード)
    • 必要な文書類 (ソフト)
    • ルールを定め、文書にし、実施したことは記録
    • 決めなければならないこと – 責任体制
    • 決めなければならないこと – 文書体系
    • やらなければならないこと
      • バリデーション
      • 変更管理
      • 逸脱
      • OOS
      • 自己点検
      • 教育訓練
      • 苦情対応など
  4. 製造の流れと品質保証
    • 原料/資材受け入れ
    • 製造工程 (製剤/包装)
    • 試験/検査
    • 逸脱/OOS/CAPA (是正&予防)
    • 出荷判定
    • 製品苦情/回収対応
    • 原料/資材メーカーの品質保証の確認
    • 出荷後の品質保証の視点
    • GMP省令改正
  5. GMPの組織 (仕組み)
    1. 責任者体制
      • 製造管理者
      • 製造部門/品質管理部門
      • その他の責任者
        • 出荷可否判定者
        • バリデーション責任者
        • 変更管理責任者
        • 逸脱管理責任者
        • 品質情報責任者
        • 回収処理責任者
        • 自己点検責任者
        • 教育訓練責任者
        • 文書管理責任者等
    2. 仕組み
      • 文書 (規則、SOP、規格など) にて規定
      • 出荷/バリデーション/変更/逸脱/苦情/点検/教育などのルール化
  6. 構造設備 (ハード)
    • ゾーン区分
    • エアーの流れ
    • 人の動線と物の動線
    • 水の管理
    • 交叉汚染防止
    • 高薬理活性物質の封じ込め
    • 異物混入と防虫対策の基本
    • GMP調査に向けた構造設備管理ポイント
  7. 必要な文書類 (ソフト)
    • GMP関連文書の種類
    • SOPへの記載事項
    • 作業者にとってわかりやすいSOPとは
    • MPR/BPR
    • 文書と記録の管理
    • GMP調査での指摘事項例
  8. GMP管理の基礎
    1. 製造管理
      • 製造指図書に記載すること (トレーサビリティ確保)
      • 原料、資材、製品の管理
      • バリデーションの重要性
    2. 衛生管理
      • 健康な人 (病気、怪我の場合)
      • 手洗い/更衣
      • 作業室、クリーンルームへの入退室
      • 製造所の清掃の仕方
    3. 品質管理
      • 原料/原薬の受け入れ試験
      • 資材の受け入れ試験
      • 試験の省略について
      • 試薬、試液、標準品の管理
      • 参考品の保管
      • サンプリングについて
      • 製品試験 (内容物の包装/表示)
      • 外観検査のポイント
      • 出荷判定
      • FDAのWarning Letterとデータインテグリティ
  9. バリデーション
    1. バリデーションの概論
      • バリデーション
      • バリデーションとは何か
      • 設計時適格性評価 (DQ)
      • URS
      • DQ不備に伴う回収問題
      • 据付時適格性評価 (IQ)
      • 運転時適格性評価 (OQ)
      • 稼動性能適格性評価 (PQ)
      • 機器のキャリブレーション
      • キャリブレーションとは何か
      • プロセスバリデーション
      • プロセスバリデーションとは何か
      • 予測的バリデーション
      • 同時的バリデーション
      • 回顧的バリデーション (前は認められていた)
      • 再バリデーション
      • 変更時の再バリデーション
      • 定期的な再バリデーション
    2. 空調システムバリデーション
      • 差圧/温度/湿度/風量/塵埃数
      • 環境モニタリング
      • GMP調査での指摘事項例
    3. 製薬用水の管理とバリデーション
      • 製薬用水の選択
      • 水質の管理 (水道水、精製水、注射用用水)
      • 水のロット管理
      • ユースポイントでの評価
      • GMP調査での指摘事項例
    4. 洗浄バリデーション
      • 何故洗浄バリデーションが必要か
      • 残存基準
      • 洗浄方法
      • 洗浄評価方法
      • GMP調査での指摘事項例
    5. コンピューターバリデーション
      • 何故コンピューターにバリデーションが必要か
      • CSVとは
      • 文書システムと電子承認/電子記録システム
      • GMP調査での指摘事項例
    6. 試験方法のバリデーション
      • 分析法バリデーションで確認する項目 (分析能パラメーター)
      • サイトバリデーション省略による製品回収の実例紹介
  10. 変更管理/逸脱管理/OOS
    1. 変更管理
      • 変更管理の仕組み
      • 変更管理の内容
      • GQPとの関係
      • 軽微変更/一部変更申請
    2. 逸脱管理
      • 逸脱の捉え方
      • 逸脱内容/件数の評価
      • CAPA (是正と予防) の実施
      • OOSの基本的考え方
      • 軽微変更/一部変更申請に該当する逸脱の対応
  11. 苦情処理・回収措置
    • 苦情の位置づけ
    • 苦情時の対応
    • クレーマーへの対応
    • 製品改善への反映
    • 回収の手順書作成
    • 回収の実情
    • 回収の手順
    • 苦情対応の稚拙事例から学ぶ
  12. 教育訓練
    • 教育訓練責任者の任務
    • 計画/実施/記録
    • 作業認定制度
  13. 自己点検
    • 自己点検の基本的な流れと考え方
    • 自己点検の実施と記録
    • 自己点検を改善に生かす
    • マネジメントレビューの必要性 (ICH10の考え)
  14. PMDA (医薬品医療機器総合機構) のGMP適合性調査での指摘事項と改善命令
    • PMDAのGMP適合性調査での指摘事項
    • PMDAのGMP適合性調査不適合に伴う製品回収と改善命令
    • 欧米当局のGMP査察不適合に伴う製品回収等の実例
  15. 製造販売承認書の軽微変更/一変申請対応
    1. 関係する通知/事務連絡
    2. 迅速一変申請
    3. 医療用医薬品等の承認申請等に関する質疑応答集 (Q&A)
    4. 一変申請すべきところを軽微変更届による製品回収
    5. 製造販売承認書との齟齬による製品回収 (PMDAのGMP適合性調査より)
    6. 製造販売承認書との齟齬による欠品リスク
    7. 欧米変更管理
    8. PMDAによるディシジョンツリー (医療機器) より
  16. 製品回収事例からGMPの課題を知る
    • 製品回収の特徴
    • 製品回収に関する当局の考え方 (実際の事例から推察)
  17. GMP省令改正について
    1. GMP省令改正の骨子
    2. GMP省令改正対応
  18. 人が創る品質/Quality Cultureの醸成
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第2講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 51,300円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 25,000円(税別) / 27,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 47,500円(税別) / 51,300円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 81,000円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/23 希少疾病用医薬品 (オーファンドラッグ) の薬価算定の実際と薬価戦略 オンライン
2024/5/23 医薬品 洗浄バリデーションセミナー オンライン
2024/5/24 動物用医薬品開発の為の医薬品試験データの活用法と評価 オンライン
2024/5/24 将来の環境や戦略を踏まえた医薬品売上予測 オンライン
2024/5/24 GCP調査に向けたSOPの作成と管理並びにTMFの整備 オンライン
2024/5/27 メディカルライティング実習入門講座 オンライン
2024/5/27 神経障害性疼痛の最新治療とメディカルニーズ オンライン
2024/5/27 非臨床試験における信頼性基準適用のための着眼点 オンライン
2024/5/27 mRNA/LNP (脂質ナノ粒子) 医薬品コース オンライン
2024/5/27 事例・Excel演習で学ぶ管理図の作成方法と合理的なOOTの判断方法 オンライン
2024/5/27 mRNA/核酸用DDS技術におけるLNP設計・調製とLNP製剤の品質評価法 オンライン
2024/5/28 GMP超入門 オンライン
2024/5/28 医薬品品質試験における生データの取扱いとQC実施のポイント 東京都 会場・オンライン
2024/5/28 バイオ医薬品で起こる蛋白質凝集メカニズム、凝集体形成防止・製剤安定化に関する取組み方、品質管理、ストラテジー オンライン
2024/5/28 ラボと製造におけるCSVとデータインテグリティの実務速習 オンライン
2024/5/28 新規モダリティ分野における各事業性評価手法と不確実性要素の注意点 オンライン
2024/5/28 ICH E6 (R3) に見る臨床開発におけるCSVの最新情報 オンライン
2024/5/28 インドの医薬品産業の最新規制と知的財産制度 オンライン
2024/5/28 メディカルライティング講座 (中級) オンライン
2024/5/28 メディカルライティング講座 (初級・中級) オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)