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プラスチックの粘弾性挙動の時間・温度換算則とその利用法

プラスチックの粘弾性挙動の時間・温度換算則とその利用法

~残留応力の解放及び変形の長期予測法~
大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、プラスチックの硬化収縮・熱粘弾性挙動に起因する残留応力の発生メカニズムと防止法について、事例を交えて解説いたします。

開催日

  • 2019年7月10日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック成形で課題を抱えている担当者
  • プラスチック製品の設計担当者
  • プラスチック製品の品質保証担当者
  • プラスチック関連の技術開発者

修得知識

  • プラスチックの基本特性である粘弾性特性・熱粘弾性特性
  • 残留応力の発生機構
  • 残留応力の理論的、実験的解析方法
  • 残留応力の低減方法並びに積極的な利用法
  • 粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎
  • 粘弾性特性に成立する時間 – 温度換算則の概念
  • 時間 – 温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎
  • 残留応力+溶剤による耐ストレスクラッキング性

プログラム

 プラスチックの力と変形の比例定数である材料定数は、時間と温度依存性を有し緩和弾性係数や貯蔵弾性係数と呼ばれ、著しい粘弾性挙動を示す。プラスチックの成形過程で生ずる残留応力の発生要因やこれが時間や温度に伴って変化するつまり経時的な事象は、この粘弾性挙動に起因するところが大である。粘弾性挙動の時間、温度依存性には、時間 – 温度換算則が成立し、この法則を用いて残留応力解放に伴う変形や強度の長期予測、及び繊維強化プラスチックの諸特性の時間、温度依存性の長期予測等が可能となります。
 ここでは、プラスチックの最も重要な粘弾性挙動の解釈法と応用法、粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構と低減化法を説明します。さらに、時間 – 温度換算則の誘導方法とこの換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形予測法、強度・変形の長期予測法、加速試験法等の各事象への応用方法について説明します。

  1. プラスチックの最も重要な粘弾性の基礎知識
    1. 粘弾性特性・熱粘弾性特性とは
    2. 粘弾性特性・熱粘弾性特性の利用方法
    3. 粘弾性に伴う特異現象 (クリープ挙動、緩和挙動)
  2. 弾性体と粘弾性体の力学の違いを理解するための基礎知識
    1. プラスチックの応力とひずみ
    2. 粘弾性挙動と粘弾性モデル
    3. 応力 – ひずみ関係式 (構成方程式)
    4. 応力 – ひずみ関係式の誘導方法
  3. 粘弾性挙動による残留応力の発生機構
    1. 残留応力の発生要因の分類
    2. 冷却過程で生じる残留応力の発生機構
    3. 硬化過程で生じる残留応力の発生機構
    4. 残留応力低減の成形加工法
      • 射出発泡 + GCP (ガス・カウンター・プレッシャー) 成形法
      • 射出中空成形法
      • 射出圧空成形法
  4. 時間 – 温度換算則とその解釈
    1. 時間 – 温度換算則の基礎概念
    2. 粘弾性挙動のマスター曲線の作成方法
    3. 時間- 温度移動因子 (アーレニュウス型、WLF型)
  5. 時間 – 温度換算則を用いた各種事象の予測法
    1. マスター曲線を用いたクリープ変形の長期予測法
    2. マスター曲線を用いた残留応力開放に伴う変形の長期予測法
    3. マスター曲線を用いたCFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
    4. マスター曲線を用いたプラスチックの諸特性の加速試験方法
    5. 残留応力+溶剤によるストレスクラッキングの対策法

会場

ドーンセンター

4F 中会議室1

大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
ドーンセンターの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

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: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

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