核酸医薬品承認取得にむけた安全性/品質評価、製造・臨床の実際と低分子創薬の実現化
~申請に必要なデータ / オフターゲット効果評価法・工程管理及び規格試験・不純物管理・核酸低分子創成~
東京都 開催
会場 開催
開催日
-
2019年4月25日(木) 12時45分
~
16時30分
-
2019年4月26日(金) 10時45分
~
15時30分
修得知識
- 核酸医薬品に関する基礎知識、開発動向、情報収集
- 核酸医薬品の規制整備に関する動き
- 核酸医薬品の安全性評価の考え方
- 核酸医薬品の非臨床試験および臨床試験の組み立て方
- 臨床試験を開始するまでの流れ
- 核酸医薬品の開発上有用な制度および規制
- 核酸医薬品の製造方法と供給体制に対する理解
- 大量合成技術に関する知識
- 工程管理及び規格試験に関する知識
- 核酸と低分子の相互作用についての知識
- 核酸標的低分子創薬の問題点、技術的課題への取り組み方
プログラム
第1部 核酸医薬品の開発動向と安全性評価の考え方
(2019年4月25日 12:45~14:30)
アンチセンス医薬、siRNA医薬に代表される核酸医薬品の開発が大きく進展しており、遺伝性疾患や難治性疾患に対する新しい創薬モダリティとして注目を集めている。本講演では核酸医薬品の開発動向を紹介するとともに、核酸医薬品の安全性評価、特にオフターゲット効果の評価スキームについて実データを示しながら解説する。
- 核酸医薬品とは
- 核酸医薬品の分類
- 核酸医薬品の特徴
- 修飾型核酸の開発
- 核酸医薬品の開発動向
- アンチセンス
- RNAi分解型アンチセンス (Gapmer)
- スプライシング制御型アンチセンス
- miRNA阻害型アンチセンス
- siRNA
- アプタマー
- その他の核酸医薬品
- 核酸医薬品開発に関する情報収集
- 核酸医薬品の規制整備に関する動き
- 核酸医薬品の安全性評価の考え方
- 核酸医薬品の毒性の分類
- 核酸医薬候補品の開発中止例 (毒性の観点から)
- オンターゲット毒性の評価の考え方
- 広義のオフターゲット毒性の評価の考え方
- 狭義のオフターゲット毒性の評価の考え方
- オフターゲット効果 (遺伝子発現変動) の評価の考え方
第2部 核酸医薬品の承認申請作成/必要なデータ・パッケージ
~非臨床から臨床へどうやってつないでいくか
(2019年4月25日 14:45~16:30)
最近、日米欧で新しい核酸医薬品が承認された。それに触発されたかのようにバイオベンチャーのみならず大手製薬会社においても核酸医薬品開発への参入が相次いでいる。一方、低分子医薬品や抗体医薬品と異なり、核酸医薬品には統一したガイドラインが存在せず、各社試行錯誤しながら開発を進めているのが現状である。
本講演では、核酸医薬品の臨床試験を開始するために必要な非臨床試験の考え方、臨床試験の組み立て方、並びに核酸医薬品の開発を進める上で有用な規制・制度の活用の仕方について解説する。
- 臨床試験開始に必要な非臨床試験パッケージ
- 核酸医薬品の薬理試験を実施する際の留意点
- 薬物動態試験における核酸医薬品の分析について
- 臨床試験開始に必要な毒性試験パッケージの考え方
- 核酸医薬品の臨床試験の考え方
- 第1相 (First-in-Human) 試験の考え方
- 第2相 (Proof-of-Concept) 試験の考え方
- 核酸医薬の臨床試験において留意すべき点
- 規制当局との相談において留意しておいた方がいい点
- 各国の臨床試験を開始するまでの流れ
- 規制当局との相談における課題とその対応
- 規制・制度を活用した核酸医薬品の効率的な臨床開発
- 日本における医薬品開発を促進する規制・制度
- 日本と各国の規制・制度の比較
- 制度・規制を活用した核酸医薬品の開発
第3部 核酸医薬品における製造と品質・物性評価と不純物管理
(2019年4月26日 10:45~12:45)
創薬の中心的な役割を担ってきた低分子医薬や、医療用医薬品売上の中心を占める抗体医薬に加えて、疾病の原因となる遺伝子の発現を制御し、その治療や予防を実現しようとする核酸医薬品に近年大きな注目が集まっている。本講演では核酸医薬品製造についての現況を概説することで、核酸医薬品のCMCに求められる要素を整理し、核酸医薬品の開発及び周辺技術開発を考える上での情報提供の場としたい。
- 核酸医薬品の製造
- 核酸医薬品の合成原理
- 核酸医薬品の原料について
- 核酸医薬品の固相合成の現況
- 新たなスケールアップ方法について
- 核酸合成の新しい技術
- 核酸医薬品の合成後の処理
- 核酸医薬品の精製方法
- 核酸医薬品の精製以降工程
- 核酸医薬品製造のサプライチェーン
- 核酸医薬品の分析方法
- 核酸医薬品の純度試験
- 核酸医薬品の確認試験
- 原薬と製剤の品質試験
- 安定性試験の重要性
第4部 核酸を標的とした低分子創薬の実現
(2019年4月26日 13:30~15:30)
核酸、特にRNAを標的とした低分子創薬研究が、アメリカの大手創薬企業、ベンチャー企業により、数年前から精力的に研究されている。本講座では、我々が展開してきた核酸を標的とした低分子創成の実例を紹介しながら、核酸を標的とした低分子創成、さらには創薬研究を進める上での課題を概説する。
- 自己紹介
- 中谷研究室での研究の概要紹介
- 核酸を標的とした低分子開発研究の状況
- 核酸を標的とした低分子開発研究は何が難しいか (概説)
- 中谷研の低分子開発実例紹介1 ミスマッチ結合分子の設計指針
- 中谷研の低分子開発実例紹介2 G-Gミスマッチ結合分子
- 中谷研の低分子開発実例紹介3 G-Aミスマッチ結合分子
- 中谷研の低分子開発実例紹介4 C-Cミスマッチ結合分子
- 中谷研の低分子開発実例紹介5 CAGリピート結合分子
- 中谷研の低分子開発実例紹介6 CGGリピート結合分子
- 中谷研の低分子開発実例紹介7 CTG (CUG) リピート結合分子
- 核酸を標的とした低分子開発研究は何が難しいか1
- スクリーニングの方法について
- スクリーニングの実例紹介
- まとめ
講師
井上 貴雄 氏
国立医薬品食品衛生研究所
遺伝子医薬部第2室 (核酸医薬室)
室長
玄番 岳践 氏
コーヴァンス・ジャパン 株式会社
臨床開発事業本部
クリニカル&レギュラトリーストラテジー
エグゼクティブディレクター
佐藤 秀昭 氏
ルクサナバイオテク株式会社
代表取締役
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