技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

革新的テーマ・アイデアを継続的に創出する体系的・組織的な仕組みづくり

革新的テーマ・アイデアを継続的に創出する体系的・組織的な仕組みづくり

~競合に先んじて新規テーマを創出する全体体系、具体的な活動とその運用・機能化~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、社内・部署内・グループ内において、どうやって新規テーマが継続的に創出される仕組み作りを進めるべきか、多くの事例を上げながら解説いたします。

開催日

  • 2018年8月8日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 経営企画・研究開発企画・技術戦略・事業企画・商品開発部門
  • 研究開発テーマを継続的に創出する仕組みを構築したい方
  • 研究開発テーマの創出法を学びたい方
  • ステージゲート・プロセス等の自社のテーママネジメント・プロセスをより有効に機能させたい方

修得知識

  • 革新的テーマを創出する大きなメカニズム
  • 革新的テーマを創出する全体体系
  • 革新的テーマを創出するための様々な方策・活動

プログラム

 今、新興国の企業は日本企業の経営や技術を徹底して研究し、それまでリードしてきた日本企業を追い上げ、既に少なからぬ分野で日本企業を凌駕する状況が生まれています。日本企業が、欧米企業はもとより、このようなますます厳しくなる新興国の企業との競争に勝つためには、研究開発においても同じ土俵で研究開発を競うのではなく、競合企業に先んじて革新的なテーマを継続的に創出し取り組むことが極めて重要になってきています。なぜなら、5社が同じテーマに取り組んでいたら、一位になれる確率は平均で20%に過ぎないからです。
 しかし、革新的なテーマを継続的に創出するためには、多くの企業でこれまで行ってきたような、取引先からの依頼への対応や研究者個人に依存したテーマ選択、小手先のアイデア発想法だけでは不十分です。今、革新的テーマを継続的に創出するために求められているのは、そのための体系的な組織的仕組みです。
 本セミナーではこの『体系的な組織的仕組み』をテーマに議論を行います。既に先進的な企業においては、このような取り組みが行われています。また、このような考え方をもとに、実際の企業の事例をあげながら『体系的な仕組み』について議論していきます。
 セミナーの最後では、アイデア創出演習を「鉄道車両」を例に行っていただきます。

  1. なぜ革新的テーマの創出が必要なのか?
    1. 21世紀の産業界の現実
      • アジアの新興国の台頭
    2. 日本企業が行く道
      • 革新的テーマの追求
    3. 他社と同じテーマではNo.1になれる確率は低い
    4. 日本企業のテーマ創出上の問題点
      • What創出の軽視
    5. 研究開発テーマ創出の改革の2つの方向性 (Whatへの経営資源シフトと体系的仕組みの構築)
  2. 革新的アイデアを継続的に創出するメカニズム
    1. 大きな枠組みの必要性
    2. 3つの原料のスパークによる革新的アイデアの創出
    3. スパークための4つの要件
    4. 具体的体系的取組事例 (東レ等)
  3. 顧客価値の提供機会を見つける視点
    • 顧客はQCDだけに価値を見出す訳ではない
    • 顧客価値拡大モデル (VACES)
      • Value
        • 顧客の製品の提供価値向上 (日本触媒の例)
      • Anxiety
        • 顧客の懸念・面倒の払拭 (日東電工の例)
      • Cost
        • 顧客の全体コストの低減 (東洋電機の例)
      • Empowerment
        • 顧客社員の作業環境・能力の向上 (コマツ・日本ペイントの例)
      • Society
        • 顧客の社会的価値向上 (ESG投資の例)
      • B2Cにおける心理的価値の重要性
  4. 革新的テーマ創出に向けてのスパークのための3つの原料
    1. 「市場の知識」の強化 : 市場・顧客を多面的に理解する3軸 (TADモデル)
      • 時間軸の一例
        • ライトハウスカスタマーの利用 (島津製作所の例)
      • 分野軸の一例
        • 顧客の製品ライフサイクル 全体に目を向ける (日本テトラパックの例)
      • 深度軸の一例
        • 研究者が市場との直接の接点を持つ (NEC・IBMワトソン研究所の例)
    2. 「技術の知識」の強化
      1. スパークに必要な技術知識 (自社技術・周辺技術の知識蓄積・拡大と自社にない技術の吸収)
      2. 技術知識蓄積・拡大モデル
        • BIRDSモデル
          • 発信 (Broadcast)
          • 収集 (Intake)
          • 研究開発活動 (R&D)
          • 共有化 (Share)
        • 具体事例
          • 富士フイルム
          • ホンダ
          • GE
          • 3M
          • 村田製作所
          • 東レ 等
      3. 自社にない世の中の技術の吸収法
        • なぜ自社にない世の中の技術の吸収なのか?
        • オープンイノベーションの副産物として
        • 組織的なT型・Π型研究者の実現
    3. 「自社の強み」の利用
      1. スパークモデルにおける自社の強みの重要性
      2. 自社の強みの特徴
        • 自社の強みは見えないもの
      3. 自社の強みのありか
      4. 自社の強みとは
        • 技術の強みと技術以外の強み
      5. 技術の強み
        • 3Mのプラットフォーム技術
        • 富士フイルムの1コア技術
        • 東レの要素技術
      6. コア技術の3つの選定軸
      7. 技術以外の強みの抽出法
        • VRIO分析
      8. 強み発想の注意点 (未来志向で「強み」を設定する)
      9. コア技術の設定プロセス (参考)
  5. スパークを起こし革新的テーマを創出するための4つの要件
    1. 革新的テーマ創出のための環境の用意
      1. 業務の緊急度と重要度マトリクスからの示唆 (日立の元会長の川村氏の言葉)
      2. 革新的テーマとはの明確化と共有
      3. スラックリソースの提供
        • 3M
        • グーグル
        • 東レ 等
      4. ポートフォリオマネジメントの展開
      5. 筋の悪いテーマを冷静に中止する
      6. 定期的アイデア創出ノルマを課す
      7. アイデア発表会の開催
      8. 研究者による社会との共感の実現
    2. 多様性の追求
      1. なぜ多様性が重要なのか? (3Mの例)
      2. 日本企業の現状
        • 発想思考の弱さ (サム・スターン)
      3. 多様性の3つの視点 (SMPモデル)
        • 情報・アイデア源を多様化 (Source)
        • 発想メンバーを多様化 (Member)
        • 一人一人の発想を多様化 (Perspective)
      4. 具体的事例
        • 富士フイルム
        • 日本GE
        • シスコ
        • ソフトバンク
        • 日立 等
    3. テーマ創出に向けて情報・知識を『圧縮』
      1. テーマ創出に向けて情報・知識を『圧縮』するとは
      2. テーマ創出に向けての9のタスク
        • 発散と収束を繰り返す
        • VACESの視点で視野を徹底して広くする
        • 効果的なブレーンストーミング法 (連想を引き出す)
        • 自社の適合度より市場魅力度を重視する
    4. 組織・構成員の意欲による『点火』
      1. 『点火』の必要性
      2. 『点火』とは
      3. 『点火」の3つの要件
        • 追い込む
          • ホンダ
          • 3M
        • 失敗の許容・奨励
          • 日東電工
          • 米国海兵隊
          • ゼロ戦
        • 非金銭的報酬を与える
          • 3M
  6. アイデア創出の演習 (グループワーク)
    1. 鉄道車両メーカーのアイデア創出
    2. VACESモデルを使って
  7. 最後に
    • 質疑応答

講師

  • 浪江 一公
    ベクター・コンサルティング 株式会社
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/3 自社の長期的・持続的成長のための自社保有技術の棚卸と未来志向でのコア技術の設定 オンライン
2024/4/5 新商品・新規事業創出、新市場開拓のための「BtoBマーケティング」 オンライン
2024/4/5 研究開発テーマにおける費用対効果の基礎と算出・評価方法 オンライン
2024/4/9 技術マーケティングによるR&Dテーマの設定 東京都 会場
2024/4/10 研究開発マネジメントと未来洞察を活用した新規事業テーマ創造 オンライン
2024/4/10 R&D技術者のための技術ベンチマーキング実践セミナー オンライン
2024/4/11 パテントマップの作成と研究開発テーマの発掘、アイデア創出への活用 オンライン
2024/4/12 研究開発・技術部門が行う情報収集とそのセオリー、ノウハウ オンライン
2024/4/15 オープンイノベーションによる新事業創出と事業化への仕組み作り オンライン
2024/4/16 後発で勝つための市場分析と経営層への説明・説得の仕方 オンライン
2024/4/16 市場・製品・技術ロードマップの作成プロセスとその活動の全体体系 オンライン
2024/4/16 企業人が使う機器分析入門 オンライン
2024/4/16 研究開発テーマにおける費用対効果の基礎と算出・評価方法 オンライン
2024/4/18 開発者が主導する「事業につながる開発テーマ」創出法 東京都 会場
2024/4/19 中長期研究開発テーマの発掘と推進のポイント オンライン
2024/4/19 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2024/4/23 自社コア技術から発想するテーマ創出法 オンライン
2024/4/25 潜在ニーズを見つける具体的かつ体系的な活動 オンライン
2024/4/25 特許情報調査における検索式の考え方と実施ポイント オンライン
2024/4/25 研究開発・技術部門が行う情報収集とそのセオリー、ノウハウ オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/10/31 出口戦略に基づく研究開発テーマの設定と事業化への繋げ方
2022/8/31 研究開発部門と他部門の壁の壊し方、協力体制の築き方
2022/4/28 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化
2022/2/28 With・Afterコロナで生まれた新しい潜在・将来ニーズの発掘と新製品開発への応用
2021/10/29 “未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方
2021/8/31 研究開発の "見える化" によるR&Dテーマ評価、進捗管理と進め方
2021/3/31 研究開発テーマの評価と中止/撤退判断の仕方
2020/10/30 研究開発者のモチベーションの高め方と実践事例
2018/12/27 R&D部門の“働き方改革”とその進め方
2018/9/28 コア技術を活用した新規事業テーマの発掘、進め方
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2013/7/16 「ロボット技術の用途、機能、構造等主要観点別開発動向と参入企業の強み、弱み分析」に関する技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/7/16 「ロボット技術の用途、機能、構造等主要観点別開発動向と参入企業の強み、弱み分析」に関する技術開発実態分析調査報告書
2011/11/2 インドの食習慣・食品産業と日本企業の事業機会