技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品製造設備の洗浄バリデーション実施のポイント

PIC/S及び洗浄工程のリスク管理を踏まえた

医薬品製造設備の洗浄バリデーション実施のポイント

大阪府 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年7月4日(水) 10時00分 16時00分

修得知識

  • 洗浄バリデーションのリスク管理の重要性
  • 医薬品製造における3極の洗浄バリデーションの概要
  • PIC/S GMP Annex 15の改定に規定されるダーティーホールドタイム・クリーンホールドタイムのデータ取得・設定・評価方法
  • 3極のGMP規制の差異
  • 洗浄バリデーション当局指摘事例、実践事例、業務の進め方

プログラム

 cGMPに「医薬品の製造装置は、製品の安全性、本質、力価、品質または純度を劣化させるような汚染を防止するため、適切に洗浄されたければならない。」とある。これは「医薬品製造設備の洗浄バリデーション」を実施する上での最も基本的考え方である。またICH Q7 12章にも、「共用設備の品目切り替え時には完全に洗浄すること、専用設備であっても望ましくない物質や微生物汚染を防ぐため、適切なインターバルで洗浄するべきこと。」と医薬品の設備洗浄が示されている。
 近年急速な広がりをみせるPIC/S GMPの枠組みの中で、洗浄工程や交叉汚染については、リスクベースの視点で捉えることが重要である。そのために、洗浄手順はもとより、残留物等の限度値は、製品の安全性から論理的且つ科学的な根拠に基づき設定しなければならない。また洗浄バリデーションに用いる試験方法も、残留物を確実に検出することのできるような、特異性及び感度を有する妥当なものでなければならない。
 本講演では、医薬品製造における最新の日米欧3極の洗浄バリデーションについての規制動向を踏まえながら、よく出る査察指摘事項、PIC/S Annex15 の特異点などを交えて解説する。

  1. 洗浄バリデーションに関する法規制
    1. 海外の洗浄バリデーションに関わる法規制
    2. PIC/S GMP Annex 15の改定に対応した洗浄バリデーション
    3. cGMPにおける洗浄バリデーション 「FDA Guide to Inspections of Validation of Cleaning Processes」
    4. ICH Q7 (原薬GMPガイドライン) における洗浄バリデーション
    5. 改正GMP省令案 (2018年2月) における洗浄バリデーション実施範囲
  2. 洗浄バリデーションのリスク管理と実施のポイント
    1. 洗浄工程のリスク管理と交叉汚染のリスクアセスメント
    2. 残留許容値の設定方法
      • 0.1%基準、10ppm基準、目視限度基準 (Eli Lilly社残留基準値の設定根拠)
      • PDEの算出、ICH Q3A, Q3C, 元素不純物Q3D,M7各ガイドラインとの関連
      • EMA暴露限界値設定に関するガイドラインとリスクアセスメント
      • NOAEL (無毒性量) ,NOEL (無作用量) ,PDE (一日暴露許容値) からの閾値設定
        1. 原薬製造工程における残留許容限度の算出方法 (事例)
        2. 製剤包装工程における残留許容限度の算出方法 (事例)
        3. 洗浄剤の残留許容基準
        4. 回収率の設定方法
    3. 手洗浄のバリデーション
    4. 洗浄バリデーションで基準外だった場合の対応
    5. 情報量の少ない治験薬、ケミカルハザード物質の洗浄バリデーション
    6. 閾値設定が出来ない場合の留意点
    7. 改正GMP省令案 (2018年2月) 示された「設備共用の禁止 (案) 」への考察
  3. PIC/Sの求めるダーティーホールドタイム (DHT) ・クリーンホールドタイム (CHT) の設定と評価方法
  4. 洗浄バリデーションにおけるサンプリングの留意点
    1. スワブ法、リンス法と他の方法 (PHなど) の併用
    2. サンプリング法の妥当性とバリデーション
    3. 分析法バリデーション及び回収率の評価方法
    4. 極GMP 洗浄バリデーション査察指摘事例と対策について
    5. PMDA、cGMP、PIC/S (EU) GMP、ICH Q7の指摘事例と対策
  5. 洗浄バリデーション業務の進め方
    1. 目的と用語の定義
    2. 実施内容
    3. 手順書、計画書・報告書の内容、 管理、保管
      1. 洗浄バリデーション計画書 様式および責務
      2. 洗浄バリデーション報告書・変更届・様式および責務
      3. バリデーション実施後の設備の使用
  6. 高度な封じ込め設備を必要とする、高生理活性医薬品 / ケミカルハザード物質の洗浄バリデーション
    1. マルチパーパス製造設備で製造する高生理活性医薬品/ケミカルハザード物質
    2. 高生理活性医薬品 (βラクタム系抗生物質を含む) / ケミカルハザード物質の取扱い基準
    3. 有害性評価の判定基準と暴露レベル及び製造設備封じ込めの要件
    4. 固形製剤設備の洗浄バリデーション
      • 事例1:企業事例
    5. マルチパーパス製造設備における高生理活性化合物製造時の洗浄バリデーション
      • 事例2:FDA査察対応
  7. まとめ

会場

ドーンセンター

4F 大会議室3

大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
ドーンセンターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/31 規制当局GMP査察における指摘事項と重大な指摘を回避するための事前対応のポイント オンライン
2025/3/31 GDPガイドライン入門講座 オンライン
2025/3/31 医薬品開発におけるドキュメント作成のための英文メディカルライティング入門 オンライン
2025/4/1 医薬品品質リスクマネジメントセミナー オンライン
2025/4/2 医療機器等の外部滅菌委託時のQMS省令・滅菌バリデーション基準の要求事項・委託受託者の責任範囲と外部委託施設への監査の留意点 オンライン
2025/4/3 化粧品・部外品の多品種生産における効果的な洗浄・殺菌と間接業務の効率化 オンライン
2025/4/4 分析試験方法の技術移転の手順、進め方と評価判定方法 オンライン
2025/4/7 医薬品研究開発における事業性価値評価の活用/評価担当の人材育成 オンライン
2025/4/8 医薬品、原薬製造プロセスにおけるGMP製造に対応したフロー合成/連続生産とスケールアップ実用化 オンライン
2025/4/8 創薬モダリティの多様化に対応する吸入粉末剤の設計・評価技術 オンライン
2025/4/9 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/4/9 開発初期段階の事業性評価・売上予測/ケーススタディ オンライン
2025/4/10 GMP管理ではない (non-GMP) 原材料供給業者における特有の製造・品質管理の要求事項と監査 (書面・実地) ポイント・事例 オンライン
2025/4/10 体外診断用医薬品の製造販売承認 / 認証申請およびQMS適合性調査に係る法規制と対策 オンライン
2025/4/10 クラウドの基礎とGXPクラウド利用時のCSVアプローチやデータインテグリティ対応・留意点 オンライン
2025/4/11 核酸医薬品や遺伝子治療薬などの薬価申請・戦略と当局の薬価妥当性判断の視点 オンライン
2025/4/11 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2025/4/16 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2025/4/18 超音波洗浄の基礎と効果的な活用方法 オンライン
2025/4/23 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)