技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチック・ゴム製品のための感性価値の具現化技術

プラスチック・ゴム製品のための感性価値の具現化技術

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年9月14日(木) 10時30分16時30分

プログラム

 高分子製品開発の中心軸は長い間、その強度・耐熱性・経済性の向上に置かれていました。それら製品の用途展開が一段落した現在、新たな方向性として ”使う人の心を満たす製品とそれを具現化する技術 ”に関心が集まりつつあります。背景に医療工学の進歩や人々の価値観の変化が挙げられます。しかし、技術者の立場に立つと「具体的に何をどのように行い製品を開発すれば良いのか」が茫洋としているため、着手すること自体が難しい課題となっています。
 本講座では高分子製品に感性価値を付与するために欠かせない、化学・物理学・光学・生理学の基礎的な解説から始めます。また「人の心に寄り添う」という抽象的概念を、現実の高分子製品開発の職能に投影させることで、成すべき技術課題の具体化に道筋の付 け方を説明します。技術的困難性は高くないものの着想と美意識が求められる本課題を、 技術者に寄り添いながら多面的にお話させていただくつもりです。

  1. 概論 感性訴求型という新しい高分子製品の開発と価値観
    1. 飽和市場である高分子製品領域において感性製品が注目される背景
    2. 工業品と趣向品の境界 … 100円ショップの墨と10万円工房墨
    3. 移り気な美意識との対話 … 木目を尊ぶ日本人・塗りつぶす欧米人
  2. 【学ぶ】 五感に影響を与える要素の把握
    1. 「塗装面」と「印刷面」における可視光認識の真逆
    2. 本物志向の手本である「天然素材」の表面構造
    3. 理解してから取り組みたい「電磁波」「音波」の物理学
    4. 最新分析機器では歯が立たない「嗅覚」「聴覚再現」という未踏領域
  3. 【見る】 視認性を制御する技術
    1. ヒトの色相認知メカニズムと顔料発色機構の理解
    2. シルクと真珠の光沢から学ぶ ”美しい” という感覚
    3. 安っぽさの元凶 マイグレーション性材料制御の基本
    4. 新顔登場「構造色顔料」の可視光制御システムと応用
  4. 【触れる】 触感への関与因子と制御技術
    1. 熱伝導率が及ぼす影響力と制御技術
    2. 比弾性率と手触り感との相関性
    3. 帯電性と親水性が及ぼす触感への影響
    4. ”赤ちゃんの肌” の再現から考えるポリマー選択眼
  5. 【考える】 開発技術者に求められる総合力
    1. エセ商品を世に出さないための論点 ~「備長炭配合製品」を教材とした科学的検証
    2. 似せても”まがいもの”の評価が待つプラスチック製品に対する感性価値
    3. 技術者の挑戦課題で終わらせないマーケテイング戦略
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 渡辺 聡志
    材料技術研究所
    技術コンサルタント

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第2講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 35,750円 (税別) / 38,610円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき7,560円割引
  • 3名以上で参加の場合、1名につき10,800円割引
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/7/28 プラスチック成形品の残留応力の発生機構 & 解放機構の予測法 オンライン
2025/7/28 押出機による混練技術の基礎と応用 オンライン
2025/7/29 高分子材料の粘弾性に伴う残留応力発生 & 解放機構と低減化法 オンライン
2025/7/29 ゴムの配合・混練・加工技術とトラブル対策への活用事例 オンライン
2025/7/30 ポリマーアロイにおける分散構造、界面構造の形成とモルフォロジーの観察・解析手法 オンライン
2025/7/30 食品の官能評価の基礎と手順・手法の勘所 オンライン
2025/7/30 グローバル包装業界におけるトップ企業の事業展開と包装技術・規制対応・環境政策の詳細 オンライン
2025/7/31 ゴムの配合・混練・加工技術とトラブル対策への活用事例 オンライン
2025/7/31 プラスチック射出成形の可塑化工程に起因する成形不良と対策 オンライン
2025/7/31 天然植物繊維を強化材とする複合材料の繊維原料特性と活用・複合化のポイント 東京都 会場
2025/8/4 高屈折率ポリマーの分子設計、合成手法と屈折率の測定方法 オンライン
2025/8/5 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2025/8/5 におい (匂い/臭い) の官能評価と機器分析 オンライン
2025/8/5 木質系資源の有効利用に向けた基礎と木材・プラスチック再生複合材の開発動向 オンライン
2025/8/6 光硬化に用いられる光重合開始剤とその助剤の種類、選び方、使い方、暗所・深部・厚膜硬化、速硬化への対応 オンライン
2025/8/6 マイクロ・ナノプラスチックの体内侵入に脅かされる人類とその活路 オンライン
2025/8/6 プラスチックスのリサイクルやバイオマス利用などの環境対策の現状と技術動向、今後の展望 オンライン
2025/8/6 官能評価の基本とアンケート作成、データ分析のポイント オンライン
2025/8/6 におい (匂い/臭い) の官能評価と機器分析 オンライン
2025/8/6 木質系資源の有効利用に向けた基礎と木材・プラスチック再生複合材の開発動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/11/30 ヒトの感性に寄り添った製品開発とその計測、評価技術
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用
2021/7/28 プラスチックリサイクル
2021/6/30 人工知能を用いた五感・認知機能の可視化とメカニズム解明
2021/6/30 VR/AR技術における感覚の提示、拡張技術と最新応用事例
2021/6/29 UV硬化樹脂の開発動向と応用展開
2021/5/31 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例
2021/5/31 高分子材料の劣化・変色対策
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/2/26 高級感を表現する要素技術と評価法
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応