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高分子技術者のためのレオロジー (入門と活用)

高分子技術者のためのレオロジー (入門と活用)

~材料設計から成形加工、リサイクルまで / 付加価値の創出とトラブル解決に活かせるレオロジーの知識と使い方~
オンライン 開催
  • ライブ配信セミナーには、特典としてアーカイブ配信が付きます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は、2025年12月15日〜19日を予定しております。
  • ライブ配信を欠席し、アーカイブ配信のみ受講をご希望の場合は、通信欄に「ライブ欠席、アーカイブのみ受講」とご記入ください。

概要

本セミナーでは、レオロジーの基礎から解説し、メルトフラクチャー、目ヤニ、フィッシュアイ等、高分子特有のトラブルの原因と解決、レオロジー改質による材料の高性能化・高付加価値化、さらにはリサイクルレジンの課題解決までを解説いたします。

開催日

  • 2025年12月12日(金) 10時30分16時00分

受講対象者

  • 粘弾性・レオロジーに関連する製品に携わる技術者
    • 高分子
    • 食品
    • 化粧品
    • 塗料 など
  • 粘度測定や粘弾性測定で課題を抱えている担当者

修得知識

  • レオロジーに関する基礎知識
  • レオロジー評価により加工特性、材料特性を予想・把握する方法
  • MFRなど加工現場で用いるレオロジー指標の意味とその使い方
  • 押出成形・射出成形における加工不良対策、高性能化の手法
  • 材料面からレオロジー特性・成形加工性を制御する最新の技術
  • レオロジー改質により付加価値を高める材料設計方法
  • リサイクルレジンの注意点

プログラム

 高分子物質の最大の特徴は分子が著しく長いことであり、その特徴を上手く利用して材料設計や成形加工を行わねばなりません。そのためには高分子レオロジーの知見が必要不可欠です。
 本講座では、数式をほとんど使わずにレオロジーの本質を理解していただき、それを高分子材料の設計や構造解析、さらにはトラブルシューティングを含めた成形加工技術に応用してもらうことを目的としています。付加価値を高める材料設計・リサイクルレジンの注意点なども対象とします。事前の基礎知識などは不要です。

  1. レオロジーの概念
    1. 弾性と粘性の本質
      • 粘弾性の基本法則を理解する
    2. 緩和時間
      • 緩和現象を定性的に理解する
    3. デボラ数
      • 成形加工で最も重要なパラメータ
      • トラブルシューティングの基礎
  2. 線形粘弾性の基礎
    1. ボルツマンの重ね合わせの原理
      • レオロジーは足し算だけで大丈夫
    2. 動的粘弾性
      • 難しい数式を使わずに動的弾性率を理解する
    3. 緩和スペクトル
      • 線形粘弾性測定の目的を理解する
    4. 周波数依存性と温度依存性
      • 線形粘弾性の測定方法
    5. 合成曲線
      • 構造変化の確認手法、測定できない領域の情報を得る方法
  3. 成形加工に必要なレオロジー特性
    1. 牽引流と圧力流
      • 剪断流動の与え方
    2. 高分子溶融体の剪断粘度
      • フローカーブの読み方
    3. 高分子溶融体が示す弾性
      • スウェル比の決定因子
      • 成形法に適した粘弾性特性とは?
    4. 圧力差による剪断流動
      • ダイでの剪断速度を計算する
      • スリップ速度を評価する
    5. MFRの落とし穴
      • MFRでは予測できない流動性
    6. 伸長流動下のレオロジー特性
      • 伸長粘度成長曲線の読み方と評価法およびその重要性
    7. 成形加工性と伸長粘度
      • 熱成形
      • ブロー成形
      • 発泡成形性など
    8. 伸長粘度・溶融張力の制御方法
      • 成形加工性の改良方法
      • 溶融張力の評価法
  4. トラブルシューティングとレオロジー
    1. 剪断粘度と伸長粘度
      • 成形法と流動モード
    2. メルトフラクチャー
      • 発生機構とその対策
    3. Tダイ成形
      • ネックイン・レゾナンスの対処法
      • 高強度化
    4. インフレーション成形
      • 外部ヘイズ、バブルの安定性向上
    5. 目ヤニ、フィッシュアイ
      • 発生機構と解析方法、対策
    6. 射出成形
      • 構造決定因子
      • 流動誘起結晶化
      • 高剛性化
      • 流動長の増加
      • サイクルタイム
  5. レオロジーを活かした材料設計
    1. レオロジー改質による材料設計の方法
      • 付加価値を高める手法の紹介
    2. リサイクルレジンのレオロジー
      • トラブルの原因とその対策

講師

  • 山口 政之
    北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 マテリアルサイエンス系 物質化学フロンティア研究領域
    領域長 / 教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

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